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ロジカルな「売上2倍」の販売・マーケティングプランを短時間で作る方法

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 「売上げを2割増のための販売(マーケティング)プランを作れ」

と上司から指示されて作成したが、

「それで本当に2割増えるのか?抽象的すぎてリアリティ(現実味)がない」

と指摘されて、論理武装ができておらず根拠が説明できなかったり、

「もっと具体的なAction Planを作れ」

「何もかわってないじゃないか。精神論は通用しないよ」

「そんな思いつきのプランではなくちゃんと考えて作り直せ」

「あそこは調べたのか? ここはどういう状況だ?え?調べてないの?」

とボツになってしまった経験があるだろう。

 その後、いろいろ現状を調べて分析したものの、プランの作成の方は試行錯誤ばかりで、結局まともな販売・マーケティングプランが作れいまま、膨大な時間を費やしてしまうという話も聞く。

 このような時に、論理的で比較的に短時間に販売・マーケティングプランを作成できる手法の一つとして、マーケティングの5PのPlace(Root to Market =販売経路)にフォーカスした

「2倍ドリルダウン型Action Plan作成法」

がある。 特に販売戦略では5PのPlace以外は変更できないことが多いので、Placeにフォーカスすることで販売戦略となる。

 先週、私のチームの第三四半期のプランニングのために一部のメンバーに教えたところ、思いのほか好評だったので、そのサワリ(ちゃんと書くと、How to 本が一冊書けてしまう)を紹介しておこう。

 ソフトウエアやSI会社のマーケティング、販売プランで例えると、あまりにもリアリティがありすぎるので、ITmediaのWeb広告収入担当営業がプランニングする場合で考えてみたい。

 私はWebの広告収入のビジネスモデルをまったく知らないし、思いつきで書いているので、内容は正しくないが、考え方を理解してほしい。

<プラン作成の考え方>

「Placeを2倍にしてITmedia Web広告収入を2倍にする」

 が今回の基本戦略である。  広告収入が、広告バナーをクリックした数で決まるとすると、広告のバナー(営業の場合は、自分)を中心に、そこからお客様までを逆に追っていきながら、接点を2倍にしながらドリルダウンしていく方法をとる。

その広告バナーという”接点”は、

・バナーを張る企業(IT企業など)

・アクセスする利用者(つまりバナー)

の二つである。(他にもあるのかもしれないが) この、それぞれを2倍にすれば、売上げは2倍になるという論理になる。つまり、販売戦略は、

 ・バナー広告へのアクセス数を2倍にする

 ・バナーを貼りたいというクライアントの数を2倍にする

となる。 

<Action Planへの落とし込み>

 では、「バナー広告へのアクセス数を2倍にする」ために、何を2倍にすればいいかを落とし込んでみると以下のようになる。

 ・バナー広告へのアクセス数を2倍にする

    ・1契約あたりのバナーを貼る数を2倍にする

    ・バナーを貼れるページを2倍にする

    ・1つのバナーのクリックする理由を二つする

          :

 ・バナーを貼りたいというクライアントの数を2倍にする

  ここで、さらに落とし込みをしてみる。例えば、「1契約あたりのバナーを貼る数を2倍にする」ためには、どんな接点を2倍にすればいいかの部分を落とし込むと以下のようになる。

 ・バナー広告へのアクセス数を2倍にする

    ・1契約あたりのバナーを貼る数を2倍にする

      ・バナーを貼れる場所(ページ)を2倍にする

        ・ITmediaの記者が書く記事の数を2倍にする

        ・ITmediaの記者の人数を2倍にする

        ・ブロガー1人当たりのの記事の数を2倍にする

        ・ブロガーの数を2倍にする

           :

      ・一つのバナーを二つに分ける

           :

    ・一つのバナーに二つのキャッチコピーを入れる

           :

 ・バナーを貼りたいというクライアントの数を2倍にする

さらに、「ブロガー1人当たりのの記事の数を2倍にする」などを、それぞれ落とし込んでいくと以下のような感じになっていく。

 ・バナー広告へのアクセス数を2倍にする

    ・1契約あたりのバナーを貼る数を2倍にする

      ・バナーを貼れる場所(ページ)を2倍にする

        ・ITmediaの記者が書く記事の数を2倍にする

        ・ITmediaの記者の人数を2倍にする

        ・ブロガー1人当たりのの記事の数を2倍にする

           ・1記事あたりでブロガーに支払うインセンティブを2倍

           ・ブロガーに対して、以前の2倍のネタ提供する

           ・ブログ記事が1/2の時間で書けるブログエディター提供

        ・ブロガーの数を2倍にする

          ・ブロガー募集の案内のページを二つ用意する

            ・ブロガー募集のGoogle検索ヒット率を2倍にする

               :

          ・ブロガー募集のバナーを貼る場所を2倍にする

               :

          ・ブロガー候補と会う機会を2倍にする

            ・ブロガー候補に会うために使う時間を2倍にする

              ・社内の会議時間を1/2にする

              ・手作業の集計時間を1/2にする

               :

            ・ブロガー候補との1回の面接の時間を1/2にする

           :

      ・一つのバナーを二つに分ける

           :

    ・一つのバナーに二つのキャッチコピーを入れる

           :

 ・バナーを貼りたいというクライアントの数を2倍にする

   ・IT企業への広告契約のための訪問回数を2倍にする

     ・IT企業への訪問のために利用できる時間を2倍にする

         ・社内会議の時間を1/2にする

     ・IT企業への訪問のネタ(特集など)の企画を倍増させる

   ・1回の訪問あたりの提案数を2倍にする(1つから2つへ)

   ・IT企業に訪問する営業の数を2倍にする

 このようにして、それぞれのアイテムに対して直接2倍にできる要素に落とし込んでいけば、売上2倍のためのアクションをリスト化できる。 また、これは、単にリストになっているだけでなく、売上を2倍にする根拠にもなっている。

 最終的に自分、もしくは自分のチームメンバー(あるいは関係部門の担当者)が実行できるレベルになるまで落とし込めば完了だ。

<この手法のメリット>

 上記は、収益モデルを知らない状態で15分ほどで落とし込んでみたが、自分が担当しているエリア、製品、業種であれば30分もあれば、販売施策、アクションプランを作ることができるだろう。

 販売施策で、

・新しいブログエディター提供

・IT企業への訪問のネタ(特集など)を4つ作成

 という二つのAction Planを書いたとすると、これの効果がまったく見えないし、ジャストアイディアのように見えてしまうが、先に書いたようなAction Planになっていれば、それぞれのActionを行った結果として、なぜ売上げが2倍になるロジックが明確なため、予算を得たり、関係者からの協力も得やすいのである。

 また、これを作るためには、「2倍」の元となる数(現在のアクセス数が2万PVなど、、)、つまり、現状を調べてなくてはならない。そして、上記の「2倍」の部分を実際の数値に直す必要がある(2倍の4万PVなど)。 これらのアクションプランから、効果や優先順位、実効性などを考えて、今回アクションプランとして出す項目を決めてから、その項目に関する現状(2倍の元となる数字)を調べれば、闇雲に無駄な現状調査をしなくても済むという意味でも効率的だ。

 通常、20%売上UPの時に、”2倍”をベースに作っていく。 全てが行えるわけではないし、様々な要因から2倍にしても、2倍の効果がでないからだ。 もし、売上げ200%の売上UPであれば、”4倍”のプランを作るべきだろう。

 ブログという性質上、割愛させていただくが、上記のAction Planを上司や関係部門に説明するビジネスプランにするときには、少しコツがいる。

 そして、販売施策が完成したら、それぞれを2倍する場合の問題、課題を解決するために上層部に協力を要請する内容(Requirement)とスケジュールをつければ、一通り完成する。 その後、関係部門のレビューを受けて実現可能プランにしておけば、上司のレビューにも対応できるし、プランニング能力を鍛えられるはずだ。

<関連記事>

ライフサイクル曲線 -プロダクトマーケティングの基本ー http://blogs.itmedia.co.jp/kenjiro/2008/02/post-e27c.html

ライフサイクル別戦略<導入期> -プロダクトマーケティングの基本2ー http://blogs.itmedia.co.jp/kenjiro/2008/02/post-c6d7.html

プレゼンテーションの基礎「PREP編」 http://blogs.itmedia.co.jp/kenjiro/2008/03/post-b26f.html

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