情報システム部門長の平均像
ある中堅企業のIS部門のメンバーと飲んだ時に、そのIS部門のボスのITに対する考えを聞いてみた。
彼らはボスを尊敬し、ここで働くことを喜んでいるため、ボスのお茶目な部分を楽しむように語ってくれた。
<情報システム部門長やIT会社の管理職像>
・ITは昔の方が良かったと考えており、端末が8インチフロッピー+640KBメモリで動いていた時代を自慢する
・本格的なコンピューターのイメージは地球防衛軍の基地のように磁気テープがたくさん動いているものである
・16進の漢字コードが言える
・システム構築のイメージはオフコンやメインフレーム中心でインターネットは遊びの延長線上だと考えている
・IS部門冬の時代(仕事が出来ない人間がまわされていた)を知っている
・高飛車だったバブル期の営業部門への悪いイメージを今でも持っている
・会計・販売管理・受発注のシステム構築にこそ遣り甲斐と価値を感じる(グループウエアへの興味は薄い)
・いつかは経営者層や管理職に対して素晴らしい経営情報が出せる意思決定支援システムを提供することが夢
・日経コンピューターこそが絶対的かつ唯一のバイブル (Webメディアは見ない)
・パソコンやパソコンサーバーはNEC、大型コンピューターは富士通で、大量に投資できるならIBMに任せるのが王道
・ROIの意識は高いが、ROIの数値は信用していない
半分の方が他の会社からの転職組であったが「どこの情報システム部長も同じですよ」と言っていた。 確かに、これらは44歳の私自身のマインドにも近い。
このお客様は「企業情報システムの中期計画(5ヵ年計画)策定の中にWeb2.0や企業内SNS・グループウエアの拡張を入れようとしているが、ボスがWeb2.0の価値を理解してくれないので説明して欲しい」という趣旨の依頼で訪問したものである。
実際、上記を聞いていたおかげで、このボスへの説明、ディスカッションはスムーズに進めることが出来た。 実際には情報システム部長がどのような環境で、どのような経験を積んできたかによって千差万別だろうが、40歳代としては平均像なのだろう。
この会社を含め3社で同様の話をする機会があり、USの最新情報を交えて「What's Enterprise 2.0」を作成したので、このブログで順次投稿して皆様の意見もお聞きしたいと思っている。 ITメディアを日ごろから愛用している方には不要だろうが、その時にはお付き合いいただきたい。