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ビジネスとお父さん業のスキルを向上するIT活用術

あなたのシステムに関係した医療事故。 責任者のあなたは、どうしますか?

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お客様への交渉を円滑に行い、営業力を強化することを目的とした研修で、

「あなたは、今日の午後、1億円の商談のために医療関係のお客様に新医療制御システムの商品説明に行く予定でアポイントをとっています。しかし、紹介予定のシステムの中心的なソフトウエアが関係していると思われる医療事故が発生したという情報が入ってきました。どのようなアクションをとりますか?」

というシチュエーションでの課題が出た。

 営業として、SEとして、プロマネとして、皆さんは、今日の午前中どのように行動されますか? 午後の商品説明の際に何の説明をしますか? 説明以外に何をしますか?(以下のシチュエーションは大幅に変えてあります)

 自分の営業力、マネージャー力を試してみてください。 シチュエーションは以下です。

・あなたは、今日の午後、1億円の商談のために医療関係のお客様に新医療制御システムの商品説明に行く予定でアポイントをとっています。SE、担当営業などと綿密にリハーサルした説明、デモを用意しています。

・今期は業績が悪く、上司からは「何が何でも今期中に受注するように」と厳命されています。

今期の締めを考えると今日の午後、説明をして商品に関する基本合意を得ておかなければ、相手先の取締役会のタイミングの問題もあり、今期の受注には絶対に間に合いません。

・今日の午後の商品説明が無難に行けば、契約いただけることがトップとは事前ネゴされており、今晩はそのトップと会食する予定になっています。

・しかし、今回提案中のシステムの中心部分を担っている海外のソフトウエアを利用した医療システム(私たちが提供しようとしているものとは別なシステム)が原因である”可能性”のある死亡事故が発生したという新聞記事が、昨日、アメリカの新聞に小さく掲載されたことを知りました。

・既に一部のSNSや2チャンネルなどでも、この事故は記事になっていますが、直接、私たちの商品と結びつく記述はありません。

・お客様が上記の新聞やSNSの記事をを読む可能性は低いものと思われます。

・私たちが提案しているシステム(今回記事になっているソフトを含む)は、ここ5年間1度のトラブル報告もなく、品質には絶対の自信を持っています。

さて、どうしますか? ポイントは、

・今日の午後は客先に行って商品説明をするのか? 延期するのか? 商品説明をするならどのようなアジェンダにするか?

・アメリカでの医療事故の記事の件を伝えるか? 伝えるとすればどのようなメッセージをどのように、いつ伝えるか?

・この商談をこのまま進めるのか、一時中断するか?

・その他、どのようなアクションを今日の午前中及び午後以降にとるか?

さて、考えてみてください。 あなたは、この商談の責任者(プロマネまたは営業)です。 営業力、マネージャー力を試しています。

Comment(8)

コメント

ありそうな話

極めて、普通の対応で乗り切れると思いますが、どうなんでしょう。
・客先には訪問
・因果関係がわからないので医療事故は言わない
・翌日などに明らかになったときのために、品質はアピール
・もちろん製品紹介は実施
・午前中は事実関係の調査
・夜の会食事にアメリカの新聞の情報のみトップに伝える
違う回答ありえないと思いますが。 良くあることです。

コメントありがとうございます。
私は、医療事故の件に関して、午前中に出来るだけ情報を掴んで、訪問して持っている情報をそのまま説明し、製品紹介はしない、というもプランにしました。 長期のビジネスを考えるならそうした方がいいとの判断です。

hammer

是非、医療システムを担当されている方や経営されている方にコメントしていただきたい良問だと思います。

受注活動中に、関係ある(自社のソフトではない部分の)ソフトの不具合によって、身体・生命に影響を及ぼす因果関係があるという可能性を認識したとき、ステークホルダーにどうアクションするのか、ということですよね。
しかも、社内的には業績が悪い中で、受注するなら本日しかないという、営業的には切羽詰った状況。

私は、身体・生命に影響を及ぼさないシステムの開発を業務とするSEなのですが、その立場での意見ということで。

>「何が何でも今期中に受注するように」

とのことですが、まずは、上司と経営者にリスクを認識したことを説明し、この受注をどうするかを決めてもらわなければなりません。このリスクがあっても受注するのかどうか、です。

このシチュエーションには、そのコアのソフトの代替があるのかどうかわかりませんが、もし無ければ、正直にそのリスクが発見されたことを説明して、トップレベルの判断に委ねるしかないと思います。

では、経営者の立場だったとしたら?
Go?NG?
さらに、受注活動中ではなく、開発中や納品後に判明した可能性だったら?
結構、考えさせられました。

hammerさん コメントありがとうございます。
>上司と経営者にリスクを認識したことを説明し、
>この受注をどうするかを決めてもらわなければなりません。
→難しいところなのですが、営業は「安全が判断されるまで営業活動はしない」と進言するべきで、品質管理の部門に徹底調査を依頼する。 というのが、この時の結論でした。(正しいかどうかは別)
>では、経営者の立場だったとしたら?
→そう、ここですね。 各営業、プロジェクトリーダーは経営者の視点で判断して経営者に提案、主張するべきというのが、今、私がいるところの正しい文化ということになっています。
→とにかく、危機管理の一環として、こういうことを現場の担当者が判断するように、疑似体験しておくことが重要なんでしょうね。

ぴよ隊長

医療現場で使う側からのコメントです。
(ダウンサイジングという言葉が流行っていた頃システムの営業をしていたので売る側の気持ちもわかります)
死亡事例が発生するようなシステムとなると治療・検査機器となりますのでシステムのどこかの部分で薬事法の制約をうけているものと判断できます。
昨今の医療訴訟などの状況をみると死亡事例の原因がシステムとうけとめられる事象が発生した場合厚生労働省への届け出を真っ先にして原因が特定できるまで販売を自粛するべきです。

ですから、行動アクションとしては:
午前:情報収集を速やかに行い、トップを交えてこれまで販売したものまでを含めた対応を検討する。更に厚生労働省に報告。
午後:先方に厚生労働省への報告の旨を伝達。商品説明は午前中検討次第だが基本的にキャンセル。既に販売したところへ全員で全力で廻る。厚生労働省の発表より早く廻った方が好感度アップです(重要)。
夜:説明がキャンセルでも会食は事例が落ち着いた段階で再度取引再開できるように根回しとして大切です。

まぁ、実はこのようなことは結構あるので医療側はなれっこです。入札があってもほとんど談合~みたいなものですから次期にはちゃんと契約できますよ。

これはリスクマネージメント・経営判断としては企業価値を維持するかどうかの問題ですね。

ACTG wrote:
 説明する予定で訪問
 予定していたアジェンダを提示する前に一つ追加

 追加アジェンダ:
  客先に新たな問題発生(関係しているかは不明であるコメントつき)の口頭説明し、この件の説明を入れるかをお客様に判断してもらう。

  もう少し聞いていただけると言う事であれば5~10分お時間を頂く。
  簡潔に把握している状況説明
  現在調査中であること
   問題ない確率が高い状況説明
   問題あれば直ちに今回提案の再検討を提案
  今後の進展を適宜連絡させていただく旨伝える

 今日は、その件について説明不要と言う事であれば、予定通りプレゼンする。 後日状況がはっきりした段階で再度事実関係と自社の対応、提案システムへの影響有無説明に伺う約束とする。

社内トップには、リスクマネジメントの対応ルール(あるのが前提)に則っり、未確認情報と断った上で伝える。 社内の対応策と、今回の客先への対応について社としての考えをまとめた紙を事前に渡し説明しておく。


基本的スタンス
 相手が知らなければ何も知らせないというのはビジネスの倫理に欠ける。

ぴよ隊長さん
医療現場と売る側の両方がわかる立場でのコメントありがとうございます。私も非常に勉強になります。
まず厚生労働省への届け出を行い、販売を自粛するべきだと言うことですね。 販売自粛については、そうするつもりでしたが、届出は気がつきませんでした。
 さらに、これまで販売したものも対応を検討するわけですね。
 午後の動きですが、私は提案予定のところに行ってわかっている範囲での事実関係を説明するつもりでしたが、「既に販売したところへ全員で全力で廻る」は気がつきませんでした。それが重要ですね。
 ある会社が死亡事故の直後に、当社の商品の品質には自身を持っている、と発言していましたが、最低だと思っていました。 
 ありがとうございました。

小池正男さん
 コメントありがとうございます。ホームページとSNSについても拝見させていただきました。
 コメントにあったもので、気がついたのですが、お客様がどのように考えているかを確認することは重要ですね。それと今後のアクション&スケジュールの確認も。
 それと、事前のリスクマネジメントルールですね。 ここが出来ていない会社が多いかもしれません。
>「相手が知らなければ何も知らせないというのはビジネスの倫理に欠ける」
その通りですね。企業にとって信用、信頼は最も重要ですから。

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