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グローバル化する中で日本人はどのようにサバイバルすればよいのか。子ども×ICT教育×発達心理をキーワードに考えます。

「雨」が物語る 北島マヤと速水真澄の未来・メタファー編

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はじめに

速水真澄は「マヤ」と口にした場面をリストアップしたところ、天気との相関関係が見出されましたのでご紹介します。

『ガラスの仮面』のあらすじはWikipediaのものが一番わかりやすいのでオススメです。

参考:ガラスの仮面 (Wikipedia)
※以下のページの「あらすじ」の項目をご参照下さい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%81%AE%E4%BB%AE%E9%9D%A2

今回の記事も物語の結末や核心となる部分に触れています。(いわゆるネタバレが含まれます。)この記事は「『ガラスの仮面』のネタバレになっている記事でもかまわない」という方を対象にしています。ご注意くださいませ。

速水真澄は何回、「マヤ」と口にしたのか?

前回まで『ガラスの仮面』と天気について考察してきました。ここで忘れてはいけないのは速水真澄が「マヤ」と口に出したのは「いつなのか」です。

私の記憶では単行本1巻から46巻までの間では

【1回目】
マヤが芸能界を追放をされて演劇を辞める決心をし、公園で雨に打たれているのを速水真澄が探しに来た時。肺炎を起こしたマヤがブランコから崩れ落ちたので「マヤ! 」と叫んだ場面 (文庫版10巻)

【2回目】
「雨が降ってきたのに梅の谷へマヤが行くのを遠くから見た」と源蔵(月影千草の付き人)に聴いた速水真澄が梅の谷へ探しに行った時。梅の木の上で雨に打たれているマヤが木から落ちたので「マヤ! 」と叫んで抱きとめた場面 (文庫版21巻)

【3回目】
速水真澄が都庁前の歩道橋の上でマヤに紅天女を演じて欲しいとお願いした後。「マヤ きみはここで紅天女を演じられるか?」「マヤ…! おれに紅天女を信じさせてくれ…! 」と語った場面 (単行本43巻)

【4回目】
鷹宮紫織のウェディングドレスを試着している時。北島マヤが鷹宮紫織の高級な婚約指輪を盗んだと速水真澄に誤解され、「マヤ! いったい なぜ紫織さんの指輪がきみのバッグの中にあるんだ…!? 」と怒鳴りつけられた場面 (単行本46巻)

【5回目】
大都芸能ビルの前で暴漢がマヤの顔をナイフで傷つけようとした時。速水真澄が「マヤ! 」と叫んで暴漢を殴りつけ、北島マヤを守ろうとしている場面 (単行本46巻)

【6回目】
5と同じ場面で暴漢が逃げた後、「大丈夫…だったか? マヤ」と言って北島マヤの安全を確認した後、速水真澄が崩れ落ちた場面。 (単行本46巻)

ではないかと私見では思います。速水真澄が口に出して「マヤ」と発話する回数が数回だけでした。

気をつけたい点

私見では速水真澄が「マヤ」と口にするのは緊張感がある場面が多いようです。
※私が数え損ねている箇所がありそうなので恐れ入ります。

速水真澄は日頃、北島マヤの事を「チビちゃん」と呼んで子供扱いをします。自分の気持ちが北島マヤや第三者に悟られないように気をつけています。ですが単行本47巻では今までのパターンを反転して表現していきます。

単行本47巻でも速水真澄は朝の船上で「マヤ」と発話しますが、それは北島マヤも自分のことを好きだという両想いが発覚した上での事。「きみの名前を呼んでもいいか…? 」とマヤに確認した上で「マヤ」と呼ぶようになります。

単行本47巻で桜小路優が港に迎えに来た際も今までとは違って「桜小路くん マヤを頼む…! 」と言っています。ここで気をつけたいのは桜小路優が43巻同様マヤを心配して迎えに来るのですが、彼が登場しても47巻では二人の関係は壊れない。むしろ強化されている事です。

東京都庁の歩道橋と豪華客船の甲板

43巻では雨が降る都庁前の歩道橋の上に桜小路優が登場した後、速水真澄は階段を降りる時、斜め後ろから見た顔が青ざめていました。

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一方、47巻ですと速水真澄が朝日が昇り快晴の中、「きのう… チビちゃんと呼ばないで欲しいといっていたな」と甲板の上でマヤにいった際も歩道橋の時と同じように後ろ向きです。しかも、斜め後ろか ら見える顔が真っ赤になって汗もかいています。

おもしろいのが舟の上の甲板のシーンなので転落防止の柵があるのですが、43巻の歩道橋の上の柵と同じように描かかれていることです。

片方は雨、片方は快晴。片方はやや失恋気味、片方は想いを伝えることが成就。都庁前の「歩道橋」と船の甲板の「柵」を見立てにすることで、両方の場面の関連性を隠喩していそうなのも興味深い点です。

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※この画像はPIXTAで購入した画像です。

天気は語る

速水真澄が「チビちゃん」ではなく「マヤ」と口に出している場面は物語の上で話が大きく動く転換期のように見えます。そして47巻でマヤと真澄の両 想いが発覚したときは朝日が昇る中。しかも天気は快晴です。

47巻以降、速水真澄が北島マヤの事を想うたびに状況にあわせて太陽の位置が変わっています。単行本で48巻で別荘のシーンが夕焼けになっているのも、鷹宮紫織や北島マヤとの今後の暗示に思えるのは深読みしすぎでしょうか?

単行本49巻以降の展開を読み解く際に、「天気」は2人の関係性がどうなっていくのか考えるヒントになりそうです。

>> 速水真澄という仮面とバットマン的倒錯・前編 に続く

編集履歴:2012.12.3 0:06 代名詞を「漫画『ガラスの仮面』にまさかのスマートフォン! −速水真澄は何回、「マヤ」と口に出したのか? −」から「漫画『ガラスの仮面』の速水真澄は何回、「マヤ」と口に出したのか? −」に改めました。2013.5.12 20:58 冒頭の冗長な部分の削除と「映画版・ガラスの仮面ですが」の部分を一部修正しました。2013.11.22 0:53 題名を「漫画『ガラスの仮面』の速水真澄は何回、「マヤ」と口に出したのか?」から「漫画『ガラスの仮面』の「雨」が物語る 北島マヤと速水真澄の未来・メタファー編」に改めました。見出し「東京都町の歩道橋と豪華客船の甲板」「天気は語る」を追加しました。太字を追加しました。2013.12.20 冒頭から「個人的に「速水真澄は何回、「マヤ」と口に出したのか」気になったのでガラスの仮面を再度、調べました。」を削除しました。2013.12.20 0:37 見出し「劇場版 ガラスの仮面ですが THE MOVIE 2013.5.7」の部分を別ブログに移動しました。2014.4.30 15:34 題名から「漫画『ガラスの仮面』の」を削除しました。

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