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Google Wallet

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携帯デバイスを用いた新決済方法のひとつ、Google Walletのサービスが3ヶ月ほど前に正式に開始された。

お財布携帯と言えば日本では一般的かもしれないが、アメリカでは今回のGoogle Walletが初めてお財布携帯的な役目を果たすと言ってもいいだろう。ただし、まだサービスが開始された直後ということもあり、実際に利用している人を見たことはない。
Google WalletはNear Field Communication (NFC)技術を利用するのだが、NFCに対応した携帯デバイスはまだ数えるほどしかなく、サービス開始時ではSprintのSamsung Nexus S 4Gのみでしか利用できなかったこと、また利用できるクレジットカードはCiti発行のマスターカードかGoogle発行のPrepaid Cardのみであることが、まだ広く普及されていない要因かもしれない。


Picture_2一方、対応するターミナルの設置店舗はかなり増えてきている。
MasterCardが提供している非スワイプ式"MasterCard PayPass"対応のターミナルを利用し、全国で店舗のみならずタクシーなども含め既に14万ヶ所以上で利用可能となっている。
Googleのホームページでも、利用可能なマーチャントを検索することができる。

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セキュリティ面では、Googleはセキュリティレイヤーを強化する独自のSecure Elementを開発、かつGoogle Wallet利用時にその都度PINコードを入力するという方法で強化している。


Google Walletをトランザクション的に考えると既存のクレジットカード決済と変わるところはないが、消費者の観点で考えると、スマートフォンで決済ができることに加え、GoogleのデイリーディールであるGoogle Offersとの併用や店舗発行のロイヤルティプログラムへのポイント追加が一度のトランザクションで行えるメリットがある。


ところで、アメリカ最大の通信キャリアであるVerizonも先週からSamsung Nexusの販売を開始した。が、Verizonの携帯デバイス決済の戦略上、Google Walletは今のところ搭載されていない。Google Walletや前回のSquareを筆頭に、携帯デバイス決済の今後が楽しみである。

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