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AI駆動開発が日本のSI事業者に与える影響

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Chat GPT のDeep Resarch に次の調査を依頼しました。

プロンプト:

AI駆動開発が普及することで、受託請負に事業収益の多くを依存するSI事業者は、どのような影響を受けるかを、以下の観点で説明せよ。

  1. AI駆動開発の普及によって、システム開発のやり方がどのように変わるのか。
  2. 従来システム開発をSI事業者に委託していたユーザー企業にどのような行動変容が予測されるか。
  3. 上記2の結果として、SI事業者の事業収益にどのような影響が生じるのか。
  4. SI事業者は、この変化に対処するために、何をすればいいのか。

Chat GPTからの確認:

このテーマについて詳細な分析を行います。特に、どの業界のSI事業者に焦点を当てるべきか(例:金融、製造、小売など)、または特定の地域(日本、グローバルなど)に限定するかどうかを教えてください。さらに、特定の事例やデータが必要かもお知らせください。

確認への返答:

日本のSI事業者について調べて下さい 海外については不要です

Chat GPTからの確認:

了解しました。日本のSI事業者がAI駆動開発の普及によって受ける影響について、以下の観点で調査を進めます。

  1. AI駆動開発が日本のシステム開発の進め方にどのような変化をもたらすのか。
  2. 従来SI事業者にシステム開発を委託していた企業の行動変容の予測。
  3. それに伴うSI事業者の事業収益への影響。
  4. SI事業者がこの変化に対応するための戦略や対策。

調査結果がまとまり次第、ご報告いたします。

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そんなやり取りの結果が以下の通りです。これだけのことを数分でまとめてくれる時代になりました。これまでなら、このような資料を専門家にまとめてもらうのに、どれだけのお金と時間を費やしていたでしょう。専門家への期待はあきらかに替わりました。そこを正しく理解して使い分けるべきは当然ですが、少なくとも、優秀な部下をひとり手に入れたことだけは間違いありません。

ただ、私のブログ記事をかなり参照しているようで、これでは意味ないかも知れませんねww

参考までに、GeminiのDeep Researchにも調べさせたレポートのリンクを掲載しておきます。

Geminiの回答

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AI駆動開発が日本のSI事業者に与える影響

日本のシステムインテグレーター(SI)業界は、多くの企業のIT開発を支えてきました。実際、日本のIT人材の約75%がSI事業者に所属するとされ、ユーザー企業の多くが自社開発ではなく外部委託に頼ってきたのが現状です (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)。近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)や大規模案件の増加でSI市場は拡大傾向にあり、2023~2028年の国内プロジェクト型ITサービス市場(SIを含む)は年平均4.8%成長と予測されています (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)。しかし、生成AIなどの技術革新により、「AI駆動開発」と呼ばれる開発手法が普及すると、この従来のビジネスモデルに大きな変革を迫ることになります (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。以下では、AI駆動開発がもたらす開発プロセスの変化、ユーザー企業の行動変容、それによるSI事業者の収益への影響、そしてSI事業者が取るべき戦略について、最新動向やデータを踏まえて分析します。

AI駆動開発によるシステム開発プロセスの変化

AI駆動開発とは、AI(人工知能)ツールの支援を受けてソフトウェア開発を行う手法のことです。これによりシステム開発の各工程で様々な効率化・高度化が実現しつつあります。例えば、コーディングやテストの自動化によって従来人手で行っていた作業が大幅に短縮され、短期間で高品質なソフトウェアを提供できるようになります (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。実際に、あるIT企業では生成AIを使って開発作業の一部を自動化し、年間で一人あたり平均240時間の労働時間削減に成功したケースも報告されています (〖年間264万時間削減〗生成AI導入で実現した、驚愕の業務効率化事例|株式会社ナンバーワンソリューションズ)。また、設計工程の高度化も進みつつあり、AIが過去のプロジェクトデータを学習して最適なアーキテクチャや実装手法を提案することで、要件定義・設計の精度向上が期待できます (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。さらに運用・保守においても、AIによるログ解析や障害予知によりトラブル対応を自動化し、システム稼働の安定性を高める取り組みが始まっています (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。このように開発から運用までAIが関与することで、従来のウォーターフォール型やアジャイル型に加えて「AI駆動型」の開発パラダイムが登場しつつあります (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。

AI駆動開発が進むと、開発プロセスにおける人間の役割配分も大きく変わります。特にコーディング作業の多くはAIに代替されると予測されており、開発者は「実現したい機能」を定義すればAIがコードを生成してくれる時代が目前です (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)。一方で、上流工程の重要性が増します。どのようなシステムをどのように構築すべきか、ビジネスに与える影響は何か、適切なインフラやプラットフォームは何か、といった設計・アーキテクチャやビジネス要件の検討といったタスクが今後増大します (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)。現在でも大手SIerが担っている上流コンサルやアーキテクトの仕事ですが、下流のコーディング作業を主とする下請け業務は短期間のうちに消滅する可能性が高いと指摘されています (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)。また、今SIerが行っている上流の作業でさえも、一部はクラウドサービスやAIに置き換わり、全体として必要な工数は減少していくでしょう (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)。人間の役割は、より戦略的で創造的な問題解決や新しいビジネスモデルの提案など、高付加価値の領域にシフトしていくと考えられます (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)。言い換えれば、「要求を与えればコードを吐き出す」ような仕事は人間の担うべきものではなくなり (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)、人間はシステム全体を俯瞰して設計・運用し、ITを武器にビジネス価値を創出する役割へと進化する必要があります。

こうした変化に対応するには、開発手法自体の刷新も避けられません。現時点では、多くのSI企業がAIツールを「既存プロセスの生産性向上」に活用し始めている段階ですが、将来的にはAI前提で開発プロセスを再定義する企業が競争力を握ると見られています (AI駆動開発が加速するSIビジネスの崩壊:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。日本総研の調査でも「短期的には人間とAIの協調による効率化、中期的にはAI導入前提の開発手法確立、長期的にはシステム内製化のハードル低下による業界構造の変革」が起きると予測されています (「生成AIを活用したシステム開発の現状と展望」、日本総研がレポート ~ユースケース、ベンダー動向、研究動向、今後をコンパクトに概観 - アイマガジン|i Magazine|IS magazine)。AI駆動開発の効果を最大限引き出すには、クラウドやアジャイル、DevOps、マイクロサービスなどモダンな開発基盤を整備しておくことが前提になるでしょう (AI駆動開発が加速するSIビジネスの崩壊:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。AIツール自体はあくまで手段であり、その恩恵を享受するにはソフトウェア工学の原則に基づいた体系的な開発プロセスとモダン技術への習熟が不可欠です (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)。

従来SI委託企業(ユーザー企業)の行動変容

(言語系生成AIは41.2%の企業で導入済み、売上高1兆円以上の企業では92.1% ~JUASが「企業IT動向調査2025」の速報(生成AIの利用状況)を発表 - アイマガジン|i Magazine|IS magazine)※日本企業における生成AI(特に言語モデル系)の導入状況(企業規模別)。売上高1兆円以上の大企業(上段)では**導入済み(赤色)73.7%+試験導入中18.4%=92.1%**に達し、中堅規模でも導入が急速に進んでいる (言語系生成AIは41.2%の企業で導入済み、売上高1兆円以上の企業では92.1% ~JUASが「企業IT動向調査2025」の速報(生成AIの利用状況)を発表 - アイマガジン|i Magazine|IS magazine)。一方、売上高100億円未満の中小企業(最下段)では「未検討」(灰色)が約50%と、大企業との導入格差が見られる (言語系生成AIは41.2%の企業で導入済み、売上高1兆円以上の企業では92.1% ~JUASが「企業IT動向調査2025」の速報(生成AIの利用状況)を発表 - アイマガジン|i Magazine|IS magazine)。全体では41.2%の企業が何らかの形で言語系生成AIを導入済み・試行中で、前年から14ポイント以上も増加した (言語系生成AIは41.2%の企業で導入済み、売上高1兆円以上の企業では92.1% ~JUASが「企業IT動向調査2025」の速報(生成AIの利用状況)を発表 - アイマガジン|i Magazine|IS magazine)。ユーザー企業側で生成AI活用が一気に広がっていることが読み取れる。

AI駆動開発の普及により、ユーザー企業(システム発注側)のIT開発に対する姿勢も大きく変わると予想されます。まず、システム開発の内製化・セルフサービス化の加速です。ChatGPTやGitHub Copilotに代表される生成AIツール、あるいはローコード・ノーコードのプラットフォームが普及したことで、専門のSI企業に委託しなくても自社内で迅速かつ低コストにシステムを開発できる環境が整いつつあります (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。これにより、従来外部委託していた開発業務を自社で賄おうとする動き(内製シフト)が加速するでしょう (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。特に自社の業務に精通した担当者であれば、AIツールに「○○がしたい」と目的を入力するだけで、仕様策定からコーディング、テストまで自動化できる可能性が出てきており、SIerに頼らずともシステム開発が可能になると指摘されています (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)。こうした動きは短期的にはユーザー企業にとってメリットが大きく、実際に元請企業(ユーザー企業)は「これまで下請に任せていた仕事をAIに置き換えるだけで、外注費の削減、納期短縮と利益拡大につながる」と期待されています (AI駆動開発が加速するSIビジネスの崩壊:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。

次に、ユーザー企業の要求水準の高度化が起こります。AI活用によって開発スピードが上がり品質も向上するため、ユーザー企業はSI事業者に対し単なるシステム構築受託に留まらず、ビジネスを踏まえた戦略提案や高度な技術サービスを求めるようになります (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。「言われたものを作るだけ」ではなく、業務課題の解決策や新たな価値提案ができるSI企業が選ばれる傾向が強まるでしょう。また、契約形態にも変化が予測され、柔軟なパートナーシップの模索が進むと考えられます (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。従来の一括請負契約だけでなく、プロジェクトの一部分のみを外部委託したり、ユーザー企業とSIerが共同で開発するハイブリッド型・共創型の取り組みが増えると予想されています (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。ユーザー企業側でも社内に足りない専門スキルは外部パートナーと協力しつつ、自社の企画力・業務知識とAIツールを駆使して開発を進める、といった形態が一般化する可能性があります。

さらに、クラウドサービスやSaaSの活用も相まって、ユーザー企業はシステム基盤を自前で柔軟に調達できるようになっています。例えば、AmazonやMicrosoft等のクラウドや業務向けSaaSを導入することで、従来SIerに任せていたインフラ構築・運用の一部は不要になります (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)。簡易な業務システムであれば生成AIにプロンプトを与えるだけで安価に素早く作れてしまうケースもあり (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)、まずは社内で試作してみて、不足部分だけを外部に委託するといった部分委託も増えるでしょう。その結果、SIerに求められる役割は「何でも作ってくれる便利屋」から、ユーザー企業の内製開発を補完し付加価値を与えるパートナーへと変わっていくと考えられます。

SI事業者の事業収益への影響

上述のようなAI駆動開発の浸透とユーザー企業側の行動変化は、SI事業者の収益構造に大きな圧力をもたらします。最大のリスクは、受託案件数や契約規模の縮小です。ユーザー企業が開発の内製化を進めれば、従来SIerに発注していたプロジェクト自体が減少します。実際、ユーザー企業が内製やセルフサービス型開発を採用すると、SI事業者への受注件数・規模が縮小し、主要な収益源が減少するリスクがあると指摘されています (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。ある試算では、こうした減少は今後1~3年のうちに進行する可能性があり、特に「渡された仕様書からコードを書き起こす」ことを主業務としてきたSI下請企業は、近い将来に仕事の激減という深刻な事態に直面しうるとまで言われています (AI駆動開発が加速するSIビジネスの崩壊:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。

また、単価の下落と価格競争の激化も避けられません。AIによる開発自動化で標準化・効率化が進めば、従来人手に頼っていた単純な開発作業の価値は下がり、その分の請負単価も圧縮されていきます (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。AIを活用すれば生産性が飛躍的に向上するため、例えば「AIで生産性が50%向上した」と仮定すれば、人力だけで開発する場合は単価を半額以下にしなければコスト競争力で見劣りする計算になります (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)。この結果、これまで成り立っていた「ベテランSEだから高単価、若手だから低単価」という常識も崩れ、人月ビジネス(工数ビジネス)は実質的に崩壊するとの指摘もあります (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社) (生成AIが加速するIT革命:SIerの生き残り戦略 | ネットコマース株式会社)。要するに、AIを駆使して開発できるSI企業とそうでない企業の間で価格競争力に大きな差が生まれ、付加価値の低い業務しか提供できないSI企業は厳しい価格競争に晒されるでしょう。

収益減少への危機はそれだけではありません。ユーザー企業のニーズが高度化することで、従来型SIビジネスのままでは十分な収益を上げにくくなる構造的な問題も生じます。システムの受託開発だけではなく、戦略コンサルティングやDX支援、AIを活用した統合運用サービスなど、より付加価値の高い領域へのシフトが求められます (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。これに対応できないSI事業者は収益源自体を抜本的に見直す必要に迫られるでしょう (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。極端に言えば、AI駆動開発の進展がこのまま進むと、「人手の工数を売る」ことを収益の柱としてきたSIビジネスは収益の源泉を失いかねないとも言われています (AI駆動開発が加速するSIビジネスの崩壊:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。実際、「AI駆動開発がもたらす帰結は工数ビジネスの崩壊だ」という指摘もあり (AI駆動開発が加速するSIビジネスの崩壊:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)、新たな収益モデルを持たなければ事業継続が危ぶまれるとの見解が専門家から示されています。

もっとも、短期的にはSI市場全体がすぐに縮小するわけではない点にも留意が必要です。日本企業の多くは依然として内製化能力が十分でなく(上記の通り中小企業では生成AI未検討が半数程度残っています)、深刻なIT人材不足も相まって、SIerへの需要はなお高い水準にあります (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)。官公庁や大企業の基幹システム刷新など大規模案件も増えており、多くの大手・中堅SIerは直近では売上を伸ばしています (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)。市場調査でも、世界のSI市場規模は2024年の4,854億ドルから2029年には7,789億ドルに拡大する見通しが示されています (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)。つまり、AI時代においてもIT需要そのものは拡大を続ける可能性があり、SI事業者にとっても新しいビジネスチャンスが生まれる余地は十分あります。ただし、その機会を捉えられるかは各社の適応次第であり、AIやクラウドの波に乗り遅れたSIerは淘汰されるとの厳しい予測も現実味を帯びています (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)。

SI事業者が取るべき戦略・対策

以上を踏まえ、AI駆動開発時代にSI事業者が生き残り成長していくためには、自社のビジネスモデルや提供価値を変革する戦略が求められます (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。具体的には以下のような対策が重要です。

企業事例:AI活用への取り組み

すでに日本のSI事業者の中には、上記のような戦略を見据えた動きを始めている企業があります。例えば、富士通は「顧客の要望通りに個別開発する、人月ベースSI型」から脱却し、社会・産業課題を先読みして価値提供するソリューション型への転換を打ち出しています (富士通「生成AI戦略」を5分で完全解説、他の大手SIer・コンサルの戦略と何が違うか? 連載:デジタル産業構造論|ビジネス+IT)。生成AIを含む先端技術を活用したサービス基盤「Fujitsu Kozuchi(小槌)」を提供し、複数のAIモデルを組み合わせて顧客の業務課題を解決するマネージドサービスを展開するなど (富士通「生成AI戦略」を5分で完全解説、他の大手SIer・コンサルの戦略と何が違うか? 連載:デジタル産業構造論|ビジネス+IT)、自社プロダクト・サービスによる付加価値創出に注力しています。また、組込みソフト開発支援のエクスモーション社のように、自社で生成AIツールを開発してサービス化する例もあります。同社はソフトウェア開発における要求仕様書の作成・レビューをAIで支援するツール「CoBrain」を開発し、2023年に業界アワードで生成AI優秀賞を受賞するなど高い評価を得ています (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)。このツールはエンジニアのレビュー負担を軽減し品質向上に寄与するもので、同社のサービスラインナップに加えられています (DX推進で成長、しかしクラウドとAIはリスク どうなるSIer!成長する企業の条件とは? | solxyz blog)。このように、大手から中堅まで自社の強みを生かしたAI活用が進んでおり、事業モデル変革の事例が増えつつあります。

おわりに

AI駆動開発の普及は、日本のSI事業者にとって既存ビジネスの前提を揺るがすインパクトを持っています。開発作業の自動化・効率化により、人月に依存した収益モデルは曲がり角を迎えつつありますが、一方で新たなビジネスチャンスも生まれています (AI駆動開発の普及でSIerはどのような影響を受けるか:ITソリューション塾:オルタナティブ・ブログ)。ユーザー企業の期待に応えるべく付加価値を高め、AI時代に適合した柔軟なビジネスモデルへと転換できるSI事業者が今後も成長を続けるでしょう。日本のSI業界は長年培った技術力と顧客基盤を持っています。それらを土台に、AIを味方につけたサービス革新を進めることで、**「AI時代の頼れるITパートナー」**へと飛躍できるかが勝負となります。変化の波に迅速かつ果敢に対応し、持続的な価値提供ができるSI事業者こそが、これからの市場で存在感を示すに違いありません。

参考文献・出典:

【図解】これ1枚でわかる最新ITトレンド・改訂第5版

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