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もうすぐ消滅するという人間によるコード生成について:さらなる考察#03

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生成AIを前提としたシステム開発について、2回にわたり考察してきましたが、あらためてそのポイントを整理すると、以下のようになるでしょう。

  • 現在は黎明期であり、できることが限られている。しかし、近い将来、システム開発に特化したAIエージェントの機能や性能が向上することで、純粋な開発者は不要となる。
  • AI前提の開発(以下、AI駆動開発/AI-driven Development)が、その価値を最大限に発揮するのは、「アジャイル開発×DevOps×クラウド」である。ウォーターフォール開発でもAI駆動開発は、人的工数の削減や開発期間の短縮には、一定の効果が期待できる。しかし、いま求められているのは、「変化に俊敏に対処してビジネスの成果に貢献する」ことだ。システムの開発や運用のプロセス、システム・アーキテクチャーもまた、この考え方を前提に考えなくてはならず、この点を無視して「コード生成やドキュメンテーション、運用管理をAIで効率化する」ことに限定すれば、ビジネスの成果への貢献は限定される。ひいては、SIビジネスの存在意義が喪失する。
  • ソフトウェア・エンジニアの役割を再定義する必要に迫られている。「QCDを守って仕様書通りのプログラムを完成させること」から、「ビジネスの成果に貢献するためにITを前提としたビジネス・モデルやビジネス・プロセスを実現すること」への転換が必要だ。

3つ目のポイントについて掘り下げてみましょう。ここで申し上げたいことは、「ビジネス/事業について関心を持ち、そちらの知識やスキルを持つ必要がある」と言うことではありません。もちろんこの点も重要です。しかし、ソフトウェア・エンジニアとして最も大切なことは、「システム開発全般にわたり、包括的な知識やスキルを有していること」や「ITを活かしたビジネスの仕組みやプロダクト・マネージメントについての知識やスキルを有していること」です。

ビジネスは、チームプレイであることは言うまでもありません。そのチームのメンバーは、全員がITを前提にビジネスを考えられなくてはなりません。しかし、それぞれに得意分野があって当然です。ソフトウェア・エンジニア(そういう名称がいいのかどうかはともかく)は、まずは大前提として、ITプロフェッショナルであることの自覚と知識の土台が必要です。

Javaでコードを書くことができる、Oracle DBを設定できる、AWSでの環境構築ができることに留まらず、それらの動作する原理原則を理解し、その原理原則をどのように使えば、ビジネスの成果に貢献できるかを考えられる能力が必要です。

つまり、ソフトウェア工学とプロダクト・マネージメント、さらには、これを実装するためのプロジェクト・マネージメントなど、システム開発だけではない、ITシステム全般にわたる包括的な知識スキルを持ったITプロフェッショナルであることを土台とすることが、自らの存在意義/パーパスになるのです。

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出典:荒井康宏/クリエーションライン・CTO

コードを書くことやドキュメンテーション、定型的な運用やトラブルに対応するための保守作業などの「知的力仕事」は、AIやクラウドに役割が移行します。そのような役割から、新しい価値を生みだす「知的創造」に、ITを活かすためのスペシャリストとして、その役割をシフトさせることが、求められるようになります。

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次期・ITソリューション塾・第48期(2025年2月12日 開講)

次期・ITソリューション塾・第48期(2025年2月12日[水]開講)の募集を始めました。

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  • 方法:オンライン(Zoom)
  • 費用:90,000円(税込み 99,000円)
  • 内容:
    •  デジタルがもたらす社会の変化とDXの本質
    •  IT利用のあり方を変えるクラウド・コンピューティング
    •  これからのビジネス基盤となるIoTと5G
    •  人間との新たな役割分担を模索するAI
    •  おさえておきたい注目のテクノロジー
    •  変化に俊敏に対処するための開発と運用
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