【図解】コレ１枚でわかるニューラル・ネットワークとディープラーニング

いま機械学習で注目されている技術が「ニューラル・ネットワーク」です。これは、脳の「神経細胞」である「ニューロン」のつなががりを意味する言葉で、人間の脳で行われている知的処理のプロセスを数学的なモデルに置き換えて、コンピューターで処理させようというプログラムの総称です。

例えば、ここに猫の画像があります。それが猫であることを識別する着目点として、尾が長い、縞模様、しなやかな四肢、尖った耳などを指定します。この着目点のことを「特徴量」と言い、プログラムはこの特徴量に従って、画像から特定の特徴量に強く反応するニューロンを生成します。さらに特定・複数のニューロンの組合せが反応すると、これに反応するニューロンが生成されます。これが何層にも渡って繰り返されることで、最終的には「猫」が入力されると強く反応するニューロンが生成されます。

猫であれば、同じような特徴量を持つとは言え、いろいろな種類があります。そこで、大量の猫の画像を読み込ませ、それらの画像に共通して強く反応するニューロンとその繋がりの組合せ、すなわち「ニューラル・ネットワーク」を作ってゆきます。この「ニューラル・ネットワーク」を作る計算処理が「学習」、できあがった「ニューラル・ネットワーク」が「モデル」です。こうやってできあがった特定・複数のニューロンの組合せと繋がりが「（猫の）ニューラル・ネットワーク＝（猫の）モデル」です。

ある画像をこの「（猫の）モデル」に照らし合わせてみると、その画像が猫の場合は強く反応して、これが猫であると識別されます。これが「推論」です。

猫以外にも、犬や猿、鳥や魚などのモデルを用意しておけば、画像をそれぞれのモデルに照らし合わせることで、それらを識別し分類できるようになります。

「ディープラーニング（深層学習）」は、このニューラル・ネットワークと呼ばれる機械学習方式の一種です。ただ、大きく違うところは、特徴量を人間が指定するのではなく、データを処理する過程で最適な特徴量を自動的に見つけ出すことができることです。そのため、人間が気付かなかった、より適切な特徴量を見つけ出すことができるようになり、識別の精度が大幅に向上しました。

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