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【図解】コレ1枚でわかる人工知能(AI)と汎用型人工知能(AGI)

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先人は、「鳥のように空を飛びたい」から「鳥」を作ったでしょうか。そんなことはありません。鳥が飛ぶ姿を観察し、あるいは、鳥の身体のつくりや骨格を調べ、空を飛ぶ原理を探り、その知識を活かして「飛行機」を作りました。そんな飛行機は、もはや鳥とは無関係に独自に機能や性能を発展させています。

AIもまた同じです。「画像を見分ける」や「音を聞き取る」、「外国語を翻訳する」などは、いずれも人間であれば、「脳」が行う知的作業です。だからと言って、「AI」という名の「脳」を作ったわけではありません。「脳」で行う知的作業の仕組みを参考に、それぞれの知的作業を行うプログラムを作り、これを「AI」と呼んでいます。そんな「AI」もまた、脳とは無関係に独自に発展しています。

そんな「AI」の進化には目を見張るものがあります。例えば、画像の中に何が写っているかを識別する能力は、既に人間を超える成果が示されています。その技術を使って、CTやレントゲンの映像から病巣を見つけ出す、あるいは防犯カメラに写った来店客の挙動から窃盗の可能性を察知するなどの実用例も登場しています。また、異なる言語同士の対話をリアルタイムで翻訳する、自然な言葉で語りかけるだけでエアコンを操作する、オンラインで買い物をする、好きな音楽を再生するなどができるようになりました。

ただ、いずれも、「特定の知的作業」のための専用プログラムです。人間がひとつの脳で画像認識や音声認識、対話応答などの様々な知的作業ができ、それらを組み合わせた高度な知的作業を行う能力はありません。あくまで、「特定の領域に特化した知的作業を行うプログラム」で、これを「AI」と呼びます。

これに対して、「全ての領域をカバーする知的処理を行うプログラム」を開発しようとの取り組みも進められています。これは、「AGI(Artificial General Intelligence)/汎用型人工知能」と呼ばれ、AIとは区別しています。この違いをはっきりとさせるために「AI」を「特化型人工知能」と呼ぶ場合もあります。

ただ、いまの段階では、AGIが実現できる見通しが立っているわけではありません。確かにAGIが実用化すれば、知的総合力を駆使する必要がある様々な知的作業の代替や効率化が進むと期待されます。しかし、現状では、まだ時間かがかかるとされ、まずは「AI」の実用性を高め適用分野を広げてゆこうという取り組みが主流となっています。

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