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【図解】コレ一枚で分かるAI/はじめに

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人間の知的作業を機械に代替させる技術が使われはじめています。「人工知能(Artificial Intelligence/AI)」と呼ばれるこの技術は、世の中に様々な恩恵をもたらしつつあります。

AI」には様々な解釈がありますが、概ね「人間が行う知的な作業をソフトウェアで実現する技術や研究」を意味しています。そんな「知的作業」の基盤となるのが、「機械学習(Machine Learning)」と呼ばれる技術です。

例えば、私たち人間は、リンゴとミカンについて、色や形、大きさや表面の感触、重さや匂いなどの特徴を、見て、触って、匂いを嗅いで知っていますから、両者を区別できます。「機械学習」は、このようなものごとの特徴(の組合せ)を、データから見つけ出す技術です。

そんな「機械学習」で、正常稼働時の機械が出す音の特徴を見つけておけば、それと異なる音の特徴が検知されたとき、これを比較し「異常が起きている」と判別できます。また、癌の病変が写っているレントゲン写真の特徴を見つけておけば、レントゲン写真から癌の病変があるかどうかを見分けることができます。

さらに、日本語の特徴と英語の特徴、その関係を見つけておけば、両者を自動で翻訳してくれます。

さらに、囲碁や将棋に勝つための打ち手の特徴を見つけて、名人に勝つこともできるようになりました。自動車の安全で確実な運転方法の特徴を見つけておき、それを使って自動で運転する自動車も実現しています。

このように、人間が経験や思考によって身につけてきた特徴の組合せを、データから見つけられるようになり、それをうまく使って、人間の様々な知的作業を代替できるようになりました。

このような話しを聞くと、人間の仕事が奪われるのではないかとの懸念をもたれる方もいるでしょう。ただ、過去にもブルドーザーやパワーショベルの登場で土木工事の効率化が進み、短期間で工事を終えられるようになり、それ以前には考えられなかった大規模な土木工事ができるようになりしました。また、工場の自動化で製造工程での人間の仕事は減りましたが、人間はそれを使いこなし、コストの削減や納期の短縮、品質の向上を果たしてきました。

歴史をふり返れば、人間は道具を生み出し、それを使って社会を発展させてきました。AIもまたそんな道具のひとつです。これまで同様に、「道具としてのAI」をうまく使いこなせば、社会の発展を加速できるはずです。

また、機械が人間よりも優れた知能を持つようになり、人間を支配する時代が来るかもしれないとの心配もあります。しかし、「知能とは何か」、あるいは、その知能を生みだしている「脳の仕組み」が未だ解明できておらず、それを工学的に実現する方法もわかりません。例えば、意識や好奇心、愛情や嫌悪などの脳活動のメカニズムは、未だ理論的な解明ができておらず、当然、それらを人工的に実現する方法もわかりません。

そんな「人間を超越した神のような知性」を心配するよりも、人間に代わって確実に効率よく作業し、知的能力を拡張して、これまでできなかったことができるようになるメリットを積極的に活かすことが、現実的な係わり方です。

AIに任せられることは徹底的に任せ、人間にしかできないことに、人間の意識や時間をシフトさせることで、ビジネスや社会の価値を向上させるべきです。この考え方は、DXが目指す「あるべき姿」とも重なります。

少子高齢化がすすむ我が国では、働き手が少なくなっていきます。不足する労働力を補い、経済や生活の質を維持するには、AIをうまく使いこなしていくべきです。また、過疎化・高齢化が進む地方の交通手段や輸送手段として自動運転車は地元の足となり、輸送手段として欠かすことができないものとなるでしょう。また、「機械の操作が難しくて使いにくい」というこれまでの常識が、人に話しかけるように、声で指示するだけでできるようになれば、高齢者や身体に障がいを持つ人たちにも大きな恩恵をもたらします。

AIの実用についての模索が続いていますが、着実に成果をあげている分野も増えつつあります。むしろ、企業は、積極的にAIをビジネスに取り込んで、社会に貢献し、事業価値を高めてゆくべきです。

本連載では、そんな人工知能/AIについて、解説します。

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