神社の杜のワーキングプレイス8KUMO 建設に着手
先日、大工さんと今後の段取りを話し合い、着手金も支払って、ついに建設に着手しました。
八ヶ岳南麓、標高1000mの今朝は快晴、気温は10度まで下がりました。山桜(ヤマザクラ)と漆(ウルシ)、山紅葉が、色づきはじめています。そんな秋の訪れを感じる森の伐採をまもなくはじめます。
伐採と言っても、全てを切り倒すわけではありません。この森は、小楢や瑞樹、山桜などの広葉樹と、赤松や唐松などの針葉樹との混合樹林です。そんな森の針葉樹を伐採し、施設の建材として製材します。材木に使えないものは薪にします。そうやって、広葉樹のさやさやの森に変えようというわけです。
ただ、伐採後は、重機の踏み荒らした地面や木の根なども残り、不自然な荒れ地状態になるはずです。しかし、自然の力はたいしたもので、2〜3年もすれば、伐採なんてしたのでしょうか?と言わんばかりの景色になってゆくはずです。
伐採は、秋と冬が最適です。春や夏は、樹木が成長しようとする時期であり、養分を枝葉に行き渡らせるために大量の水分を地面から吸い上げるため、含水率の高くなります。そんなタイミングで伐採し、材木として利用するには、乾燥に手間がかかり、そりや曲がりが出やすくなります。だから、成長を止め、木の中が乾燥しはじめるこれからの季節の伐採が、最適というわけです。
材木は、伐採後、直ぐに製材し、そのまま使います。基本的には乾燥はさせません。建物に組み立てて、そこで乾燥させるという、日本古来の伝統的な建設技法を使います。もちろん乾燥の過程で木は縮みますが、それを見越して木の方向や配置を工夫し、くさびを打ち込み緩みを少しずつ補正してゆきます。
建物の強度を保つ柱や梁は、釘やボルトを使いません。木組みだけで作ります。土台も「石場作り」といって、大きな石の礎石を地面に埋めて、そこに柱を載せるという伝統工法を使います。一見危うく感じるのですが、このやり方は、地震の揺れをうまく逃がしてくれるので古くから日本の神社仏閣では使われてきました。塗装も柿渋や亜麻仁油などの自然のものを使います。
そんな作業を始めるためには、広大な敷地の分筆手続き、伐採届や建築許可の取得からはじめなくてはなりません。また、井戸も掘る予定で、そのための手続きも必要になります。
この辺りは、八ヶ岳南麓湧水群と言って、八ヶ岳の伏流水が至る所で湧出する地域です。玄武岩に磨かれた井戸水は、豊富なミネラル分で、とても美味しく、お風呂を沸かせば、とても温まります。8KUMOでは、そんな水をふんだんに使えるようにと、井戸を掘るわけです。
炊事やトイレ、シャワーにも使いますが、サウナや水風呂も作って、そんな八ヶ岳の水を楽しんでもらおうと思っています。
資金繰りの問題もあり、最初は、大きな建物、具体的には、プロジェクトルームである六角堂(120㎡)や四角堂(40㎡)とツリーハウスは作りません。シャワーとトイレ、サウナと水風呂、おくどさん(和風の水屋/台所)、カフェとして使えるデッキ、ファイヤーサークルなどを作り、グランピングとオープンなキャンプサイトを作ろうと思っています。
もちろん「ワーキングプレイス」というわけですから、森のあちらこちらに、森の材木を使った椅子と机が用意され、電源もあり、WiFiも使えます。つまり、森全体を仕事場として使える空間にしようというわけです。
ゆくゆくは、2つのプロジェクトルームである六角堂と四角堂を使って、様々な人材育成プログラムを走らせることを目指します。つまり、「神社の杜のワークプレイス」は、そのための手段という位置づけです。
そんな手段を目的化するスタートは、どうなんだという考えもあります。ならば、まずは、キャンプ場など作らずに、地元のペンションやホテルを使って、研修プログラムをはじめてはどうかとも考えました。しかし、「神社の杜のワークプレイス」を思い立ったきっかけは、八ヶ岳南麓の素晴らしい自然であり、ここで仕事ができるエンターテイメントや森の癒しを多くの人に伝えたいと思ったからでした。ならば、「最高の手段を提供すること」を目的に、まずはスタートを切るのも悪くはないと、腹をくくりました。
もちろん施設だけではない、またリピートしたいと思って頂けるような「秘策」も考えています。それについては、改めて紹介させていだきます。
「アウトドア大好き、キャンプ上等のITプロフェッショナル」
まずは、ニッチで狭いターゲットですが、あえてそこに徹底して絞り込み、そういう人たちにとって、最高の体験を提供することをMVP(Minimum Viable Product)に定め、リーンスタートアップしようというわけです。だから、そんな偏った人たち(笑)を見つけては、声を掛け、そんな彼らにとっての最高のUXは何かを、聞きまくりながら、最初の構想を固めようとしています。
走りながらフィードバックをもらい、考えながら改善を繰り返す。そんな取り組みが、まさに始まりました。
【まもなく締め切り・特別補講の講師決定】次期・ITソリューション塾・第38期(10月6日〜)
次期・ITソリューション塾・第38期(10月6日 開講)を募集しています。
特別補講の講師決定:
成迫 剛志氏/株式会社デンソー デジタルイノベーション室 室長
「なぜデンソーは、ソフトウエア・ファーストに取り組むのか」
デジタル技術の発展は、企業の競争原理を大きく変えつつある。自動車業界は、その最前線だ。まさにその最前線で、変革の先頭に立つ成迫さんに、彼らの戦略や苦労の数々を伺う。ITベンダー/SI事業者の皆さんにとっては、お客様の戦略の核心を知ることになるはずだ。そして、DXとは何かの本質についても、現場目線で改めて知ることになるだろう。
特別講師の皆さん:
実務・実践のノウハウを活き活きとお伝えするために、現場の最前線で活躍する方に、講師をお願いしています。
戸田孝一郎氏/お客様のDXの実践の支援やSI事業者のDX実践のプロフェッショナルを育成する戦略スタッフサービスの代表
吉田雄哉氏/日本マイクロソフトで、お客様のDXの実践を支援するテクノロジーセンター長
河野省二氏/日本マイクロソフトで、セキュリティの次世代化をリードするCSO(チーフ・セキュリティ・オフィサー)
最終日の特別補講の講師についても、これからのITあるいはDXの実践者に、お話し頂く予定です。
- 日程 :初回2021年10月6日(水)~最終回12月15日(水) 毎週18:30~20:30
- 回数 :全10回+特別補講
- 定員 :120名
- 会場 :オンライン(ライブと録画)
- 料金 :¥90,000- (税込み¥99,000) 全期間の参加費と資料・教材を含む
詳細なスケジュールは、こちらに掲載しております。
ITソリューション塾は、ITのトレンドを体系的に分かりやすくお伝えすることに留まらず、そんなITに関わるカルチャーが、いまどのように変わろうとしているのか、そして、ビジネスとの関係が、どう変わるのか、それにどう向きあえばいいのかを、考えるきっかけになるはずです。
また、何よりも大切だと考えているのでは、「本質」です。なぜ、このような変化が起きているのか、なぜ、このような取り組みが必要かの理由についても深く掘り下げます。それが理解できれば、実践は、自律的に進むでしょう。
- IT企業にお勤めの皆さん
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そんな皆さんには、きっとお役に立つはずです。