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人生の財産「朝のゴールデンタイム」

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新入社員研修で、「朝のゴールデンタイムを持ちなさい」と提案している。

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新入社員研修で「何を勉強すれば良いか、どんな本を読めばいいのか」と、必ずと言っていいほど質問される。早く仕事を覚えたい、そのための効率の良い学び方を知りたいという思いであり、その意欲は、素晴らしいことだ。

しかし、何を勉強するにも、本を読むにも、一番大切なのは、まずは時間を作ることだ。そのための時間を作る習慣を作ることを優先してはどうかと申し上げている。

私が新入社員としてIBMに入社したのは、1982年だ。バブルが勢いを上げて、膨らみ始めている頃だ。配属されたのは、大手の電気・電子産業を担当する営業部門である。当時、家電や半導体などの電気・電子産業は、飛ぶ鳥を落とす勢いで、世界を席巻していた時期で、仕事も異常なほど忙しかった。いまなら、完全にブラック企業であろう。終電前に帰ることはなく、毎日タクシーで帰宅するのが日課だった。

しかし、新入社員であり、何をやるにも要領を得ない。仕事も分からないし、コンピューターや自社製品、自分の担当する業界のことすら分からない。焦った、ヤバイ(当時、そんな言葉はなかったがw)と感じていた。

仕方がないので、毎朝5時半には起きて7時半にはオフィスに到着し、先輩たちが出社する前に、マニュアルを読んだり、新聞を読んだりしていた。当然、睡眠不足になる。だから、帰りのタクシーでは、運転手さんに「XXインターを降りたら起こしてください」と伝え、瞬間で眠る。電車の中でも寝たいので、まだ座れる早朝の電車に座り、確実に眠る。出張の時には列車で眠る。おかげで、どこででも寝ることができるという特技を身につけることができた。

頑張ったわけではない。そうしなければ、どうしようもないという切羽詰まった状況が、朝早く出社して、自分のための時間を作るという習慣を作ってくれた。そして、それはいまも続いている。

理由はともかく、「自分のための朝の時間」は、いま思うと、自分の人生の大きな財産になった。しかも、習慣なので無理はしていないし、頑張ってもいない。朝起きて歯を磨かないと気持ち悪いから「歯を磨く」、出なくても落ち着かないから「便器に座る」ことと同じである。自分にとっては、なにも特別ではない。生活のリズムである。

そんな経験があるから、「朝のゴールデンタイム」が、どれほど自分の成長にとって、かけがえのない時間であるかを、身をもって知っている。

こんな話をすると、「朝が苦手なので、仕事が終わってからではだめなのか?」とか「通勤時間が長いので、電車の中ではダメなのか?」と聞く人たちがいるが、そんなことは、私も答えようがない。昔とは事情も違うし、それぞれの生き方もあるのだから、そんなことは自分で答えを見つけて欲しい。いずれにしても、「自分のためにまとまった時間を作る」ことができればそれでいいわけだ。

ただ、新入社員諸氏よりも、何十年か余計に社会人として過ごしてきて言えることは、やっぱり「朝」だと思う。夜は残業やら付き合いやら、疲れているやらで、なかなか毎日決まった時間を作り、集中することができない。電車の中で本を読むのも大いにけっこうなことだが、PCに向かっていろいろと調べて、ノートにメモを取る、落ち着いた、まとまった時間を作ることは難しい。まあ、それができれば、どこでも、いつでもいいのだが、同様の経験をしてきた人たちから話しを聞けば、やはり、早朝の時間を使ってきたという人がほとんどだ。

人より早く出社するもよし、職場の近くのカフェでもいい。もはやリモートワークが当たり前の時代だから、自宅でもいいが、いずれにしろ、まずは朝のまとまった時間を作ることだ。

そうすれば、いま必要なこと、やらなくちゃならないことを真剣に探し、見つけてやればいい。でも、時間がなくちゃ何もできない。

「そこで何を勉強すればいいのでしょうか?」、「どんな本やWebがいいでしょうか?」という、ご質問も頂くが、それも答えようがない。自分の経験やいまの職場、興味や関心が違うのは当然のことで、「まず自分が面白いと思えること、興味のあることをやればいい」と申し上げている。そして、このように申し上げている。

「たぶん、ムダや失敗をしたくないとか、効率よくやりたいと考えているのかも知れないが、それは無理だと思う。まずは、自分でやってみて、ムダと失敗を繰り返してみることだ。その経験が、効率や要領のノウハウを身につける最良の方法だ。そのムダや失敗のためにも、自分の時間を毎日持つことだ。」

こういう話をしても、100人中実践してくれる人はわずかであることは承知している。それでも、何年か経って、再び私の話を聞いてくれた""新入社員に再会し、「朝のゴールデンタイムをいまも続けています。」と言う話しを聞くことがある。

とても嬉しいし、まわりの人に話を聞けば、そういう人は、"できる"という評価を必ず聞く。それは、「朝のゴールデンタイム」の結果なのか、あるいは、そもそも、"できる"才能の持ち主だったのかは分からないが、「朝のゴールデンタイム」と「できる」は、相関関係にあることは、間違えなさそうだ。

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ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー

4月度のコンテンツを更新しました】

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・戦略編をDXとそれ以外の内容に分割しました。

・開発と運用に、新しいコンテンツを追加しました

・テクノロジー・トピックスのRPA/ローコード開発、量子コンピュータ、ブロックチェーンを刷新しました。

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研修パッケージ

・総集編 20214月版・最新の資料を反映

DX基礎編 改訂

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ビジネス戦略編・DX

  • 【新規】データとUXとサービス p.17
  • 【新規】デジタル×データ×AI が支える存続と成長のプロセス p.68
  • 【新規】DXとは圧倒的なスピードを手に入れること p.72
  • 【新規】IT企業とデジタル企業 p.155

サービス&アプリケーション・先進技術編/AIとデータ

  • 【新規】データの価値 p.129
  • 【新規】情報とビジネスインテリジェンス・プロセス p.130
  • 【新規】アナリティクス・プロセス p.131
  • 【新規】データ尺度の統計学的分類 p.135
  • 【新規】機械学習とデータサイエンス p.136
  • 【新規】アナリティクスとビジネス・インテリジェンス p.137
  • 【新規】ビジネス・インテリジェンスの適用とツール p.138
  • 【新規】アナリティクスのプロセス p.139
  • 【新規】ETL p.140
  • 【新規】データウェアハウス DWH Data Warehouse p.141
  • 【新規】データウェアハウス(DWH)とデータマート(DM) p.142

*「AIとロボット」から「AIとデータ」に変更しました。

開発と運用編

  • 【新規】クラウドの普及による責任区分の変化 p.25
  • 【新規】開発と運用 現状 p.26
  • 【新規】開発と運用 これから p.27
  • 【新規】DevOpsの全体像 p.28
  • 【新規】気付きからプロダクトに至る全体プロセス p.29
  • 【新規】アジャイル開発のプロセス p.37
  • 【新規】アジャイル開発の進め方 p.39

*ローコード開発については、RPAの資料と合わせてひとつにまとめました。

テクノロジー・トピックス編

  • 【改訂】ブロックチェーン、量子コンピュータの資料を刷新しました。
  • 【改訂】RPAとローコード開発を組合せた新たな資料を作りました。

下記につきましては、変更はありません。

  • ITインフラとプラットフォーム編
  • クラウド・コンピューティング編
  • ITの歴史と最新のトレンド編
  • サービス&アプリケーション・基本編
  • サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT

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