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コロナ禍の先を生き抜くための営業の3つの要件

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営業が、お客様と直接会うことが、難しくなった。それは何もコロナ禍だけが理由ではない。多くの企業で、時短がすすめられるも、仕事そのものを減らす取り組みが進まないからだ。加えて、コロナ禍である。リモート・ワークが進むことで、「モノゴトを決められるできるヒト」だちは、仕事の効率を高めるべく、スケジュールを密にさせているので、ますます時間がとれない。リモートなので、「御社に伺う予定がありますので、ちょっとお時間をいただけないでしょうか」も言えなくなってしまった。

「モノゴトを決められるできるヒト」に会うことができなければ、営業という仕事は進まない。確かに、「そうではないヒト」に会うことで、情報収集をしたり、その会社の雰囲気を知ったりすることができても、そういう人たちは、売り込む相手ではない。

いま営業は、「そうではないヒト」に会うことはできても、「モノゴトを決められるできるヒト」に会うこと、あるいは話しができないという、苦しい状況に置かれている。コロナ禍は、やがて収まるだろうが、この状況が変わることはないだろう。

ただ、このような状況でも、確実に案件を積み上げ、新規の顧客を見つけてくる強者営業もいる。かれらは、何が違うのだろうか。どうすれば、営業として、役割を果たせるようになるのだろうか。それには、3つの要件があるように思う。

脅せるコンテンツを持っている

「ウチの製品はこんなことができます」という営業の説明に、お客様は自分の忙しい時間を割きたいとは思わない。当然のことだ、「あなたの仕事のために、なぜ、自分の大切な時間を割かなければならないのか」と考えるからだ。

「御社の事業方針が、XXに変わりましたが、そうなると、〇〇ができないと、お困りになるのではありませんか?対応は済まされているでしょうか?」

ドキッとする、確かにそうだ、分かってはいたが後回しにしていた、ヤバイ!といった感情を引き出す脅し文句には、誰も抗うことができない。

「お手伝いできるかもしれませんよ。」

もし、そんな言葉が添えられていたら、是非話しを聞いてみようと思うのではないだろうか。

「脅せるコンテンツ」とは、そんなお客様個別の事情に深く刺さるメッセージであろう。あるいは、分かってはいたが、避けていた「タブー」を指摘することだ。

こういうコンテンツを準備することだ。それには、3つのアクションがいる。

1つは、可能な範囲で徹底して情報を収集する。それは、お客様の個別の事情ばかりではない。法律や規制、社会や経済、テクノロジーやビジネスのトレンドなど、幅が広い。そういう知識、あるいは情報を日頃から積み上げる努力が、全ての選定になる。

2つ目は、想像力だ。これから話をしようとしている相手の、リアルないまを想像の翼を拡げて、描き出すことだ。マーケティングではペルソナという言葉で、これを説明することもある。そういう、これから話す相手の核心はどこにあるのかを、徹底して考え、想像することだ。「これができたら絶対に買う」と思ってくれる核心である。

3つ目は、それを文章にするとだ。文章にすることで、メッセージは、洗練されていくだろう。

「脅せるコンテンツ」とは、相手が是非とも聞きたいと思うコンテンツのことだ。それを用意できるかどうかが、案件獲得のための成否を決める。

誠実であること

案件を獲りたい、数字を増やしたいと考えるのは、営業の基本であろう。しかし、お客様にしてみれば、そんなことにはまるで興味がない。かれらは、自分の課題を解決したいのだ。

自分の商品やサービスを売ることを優先しないこと。お客様にとっての「一番」は何かを、お客様と一緒になって考え、「一番」をおすすめすることだ。結果として、その時は商売にならなくても、必ず次の機会が巡ってくる。その確率は、高くはないが、そういうお客様との関係を沢山持てば、信頼関係の輪はひろがり、紹介ももらえるだろうし、何かあったときに、真っ先に相談してくれる。そういう人を沢山持つこと。これこそが、営業の財産である。

お客様に取っての一番を常に考える誠実さこそ、営業の財産を積み上げることであり、それが結果として、安定したパフォーマンスにつながる。

数字に執着すること

「誠実であること」と矛盾するのではないかと思う人がいるかも知れないが、そうではない。これがだめなら、こちらのやり方があるのではないか?自分たちだけではできないのなら、こちらと組み合わせれば、もっといい解決ができる。知恵を使い、工夫をして、お客様の一番を実現する最善の方法と数字を結びつけることを考え抜くことである。

例えば、「PC100台購入したいので見積が欲しい」と言われたとしよう。しかし、PC100台では、他社と価格で負けるのは目に見えている。しかし、なぜ、どうして、お客様はPC100台を必要としているのだろうか。それをお客様に尋ねてみると「新しいサービスを売り出すので、コールセンターに新たに100人の要員を配置することになった。そのためのPCが必要になった。」と聞かされたとしよう。

ならば、コールのインバウンドを統計的に分析し、最適な要員の弛緩配分ができるようにすれば、100人を70人に減らせるかも知れない。あるいは、CRMを強化して、要員の応対時間を想定の半分にできれば、100人を50人に減らせるかも知れない。あるいは、新しいサービスの特性を考えれば、わかりやすく説得力のあるwebを作り、そこから受注できるようになれば、要員を増やさずに現行でも対応できると提案してはどうだろう。

お客様が求めていること(want)は、PC100台であったが、それは手段に過ぎない。実現したいこと、すなわち必要なこと(need)は、「新しいサービスによる受注問い合わせの増加に対応すること」なわけだから、これに最適な手段を提供できればいい。

PC100よりも優れた手段が提供できて、それが自分たちのできることと一致する知恵を考え抜くことである。それこそが、営業という仕事の力量であろう。

脅せるコンテンツ、誠実であること、数字に執着することを心がけることだ。是非とも話しを聞かせて欲しいと、お客様に思って頂けるようにすることだ。

コロナ禍の先に新しいノーマルが始まる。しかし、この3つの要件は、何も目新しいわけではない。営業という仕事の基本であろう。

これまでは、お客様との「顔見知り度」あるいは「密着度」が高ければ、仕事も回ってきた。もはやそれができないのだ。

また、このようなお客様との関係を「信頼関係」と勘違いしていた営業も多いのではないか。「信頼関係」とは、自分を確実に成功に導いてくれる人たちへの感情であり、「顔見知り度」や「密着度」とは別の話だ。そこを勘違いしてはいけない。

ここに紹介した、この3つの要件は「信頼関係」を築くための要件でもある。言わば、営業という仕事の原点であろう。コロナ禍の先に新しいノーマルでは、そんな営業の原点が問われることになる。

営業に配属される新入社員は、そんな営業活動の原点について、意識しなければならないだろう。新人研修では、そんなことについても、しっかりと伝えてゆくつもりだ。

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ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー

4月度のコンテンツを更新しました】

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・「AIとロボット」を「AIとデータ」に変更し、データについてのプレゼンテーションを充実させました。

・戦略編をDXとそれ以外の内容に分割しました。

・開発と運用に、新しいコンテンツを追加しました

・テクノロジー・トピックスのRPA/ローコード開発、量子コンピュータ、ブロックチェーンを刷新しました。

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研修パッケージ

・総集編 20214月版・最新の資料を反映

DX基礎編 改訂

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ビジネス戦略編・DX

  • 【新規】データとUXとサービス p.17
  • 【新規】デジタル×データ×AI が支える存続と成長のプロセス p.68
  • 【新規】DXとは圧倒的なスピードを手に入れること p.72
  • 【新規】IT企業とデジタル企業 p.155

サービス&アプリケーション・先進技術編/AIとデータ

  • 【新規】データの価値 p.129
  • 【新規】情報とビジネスインテリジェンス・プロセス p.130
  • 【新規】アナリティクス・プロセス p.131
  • 【新規】データ尺度の統計学的分類 p.135
  • 【新規】機械学習とデータサイエンス p.136
  • 【新規】アナリティクスとビジネス・インテリジェンス p.137
  • 【新規】ビジネス・インテリジェンスの適用とツール p.138
  • 【新規】アナリティクスのプロセス p.139
  • 【新規】ETL p.140
  • 【新規】データウェアハウス DWH Data Warehouse p.141
  • 【新規】データウェアハウス(DWH)とデータマート(DM) p.142

*「AIとロボット」から「AIとデータ」に変更しました。

開発と運用編

  • 【新規】クラウドの普及による責任区分の変化 p.25
  • 【新規】開発と運用 現状 p.26
  • 【新規】開発と運用 これから p.27
  • 【新規】DevOpsの全体像 p.28
  • 【新規】気付きからプロダクトに至る全体プロセス p.29
  • 【新規】アジャイル開発のプロセス p.37
  • 【新規】アジャイル開発の進め方 p.39

*ローコード開発については、RPAの資料と合わせてひとつにまとめました。

テクノロジー・トピックス編

  • 【改訂】ブロックチェーン、量子コンピュータの資料を刷新しました。
  • 【改訂】RPAとローコード開発を組合せた新たな資料を作りました。

下記につきましては、変更はありません。

  • ITインフラとプラットフォーム編
  • クラウド・コンピューティング編
  • ITの歴史と最新のトレンド編
  • サービス&アプリケーション・基本編
  • サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
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