「生き残れない営業」についての考察
営業に関わる多くの人たちから聞き取ったことを20項目に整理したものです。果たして、あなたは、あるいは、御社の営業は、どれだけ該当するでしょうか。こういうことを克服して行く取り組みが、必要になるのでしょう。
- お客様とお客様の経営や業務について会話できない営業
- 自分がお客様の社長だったらと想像できない営業
- お客様のビジネスに興味がない営業
- ひとつの商材に固執し、それ以外の選択肢を説明しない営業
- カタログ通りの説明しかできない営業
- お客様の役に立つ話ができない営業
- 夢を語れない営業
- テクノロジーを俯瞰し、自分達の商材をその中に位置付けて説明できない営業
- 自分の知っていることが正解だ思って、押しつけがましい話をする営業
- やたら難しい言葉を駆使し、お客様に分かる言葉で説明しない営業
- 自分の話ばかりして、相手に話をさせない営業
- 相手の話を引き出そうとしない、あるいは引き出せない営業
- 商品を購入させようとするが、お客様の目的を達成する気がない営業
- お客様のためにNOを言えない営業
- 社内や仕事関係者以外に付き合いがない営業
- 相手の立場や状況について想像できず気が回らない営業
- 新しい技術やツールで自分のワークスタイルを進化させられない営業
- スケジュール調整や段取りが下手な営業
- 作成資料が汚い営業
- 電車の中で漫画やゲームに没頭している営業
このリストを見ていると、改めて「生き残れる営業」の3つの条件が見えてきます。
お客様を大切に思うこと(1〜6)
相手を大切に思うならば、相手の幸せを望み、それを実現したいと願い行動します。そのためには、相手をもっと理解しようと努力するでしょう。いま何に困り、何を実現したのか、業務や経営はどうなっているのか、そういった様々なことを知りたいと思うでしょう。そして、相手を幸せにするにはどうすれば良いかと思案し行動します。言葉を換えれば、「愛情」と言えるかもしれません。そんな想いを持って相手に接すれば、相手もこちらを受け入れ、一緒になって対処しようと思ってくれます。
知識と想像力を持つこと(7〜14)
これは、愛情にも通じる話でもあります。ただ、相手の全てを知ることは不可能です。だから、想像を働かせ相手を理解しようと努めます。そして、それを言葉や行動で示しながら、それが事実かどうかを確認して行きます。無粋な言い方をすれば「仮説検証」ということになるでしょう。自分の主張だけをまくし立て、これが理解できないおまえがおかしいと言わんばかりに、相手の言葉を封じ込める営業がいますが、このような行為に及ぶのは、次のような3つの場合です。
知識がない場合。つまり、自分が知っていることが少ないために質問をされても応えられません。だから、自分の知っていることをまくし立て、相手に反論の余地を与えないようにして自分を守ろうとするためです。
自分を客観的に見られない場合。「オレはこんな努力をしているのになぜ分かってもらえないんだ」と同じ理屈です。自分の知っていること、信じていることが正しいと思い込み、それを客観的な視点で批判的に評価しようとしません。これは、「勉強不足」いや「勉強嫌い」が原因ではないでしょうか。世の中のことを知ろうと努力すれば、自ずと自分の置かれている状況を客観的に見ることもできるようになります。自分が世界の中心ではなく、自分が世界のどこにいるかが分かるようになります。
想像力の欠如している場合。相手がいまどう思っているのかを想像できません。笑顔で頷いてくれているのが、たんなる社交辞令かもしれないとも想像できないのです。自己満足に酔いしれ、まるで神様にでもなったかのような陶酔に浸っている場合です。自分と相手の関係を想像できないことがこのような状況を生みだすのです。いずれにしろ、想像力なくして、相手との良好な関係を気付くことはできません。そのためには、知識を広め、深めることが前提になります。全ての分野でとは言わないまでも、自分が専門としている分野であれば、あるいは、自分の担当するお客様についてであれば、誰よりも詳しいという自負を持てるだけの知識を持つ必要があるでしょう。知識は、想像の精度や確度を高めます。それを提示できれば、お客様は、貴方を信頼の置ける存在として認めてくれるようになるでしょう。
自分を磨くこと(15〜20)
愛情や誠実さ、知識や想像力、これらをうまく働かせるには、武器を揃え磨かなくてはなりません。どんなに優れた提案であっても「汚い提案書」を平気で持って行くようでは、信頼はガタ落ちです。スケジュールや段取りを確実に効率よくこなす能力も必要になります。テクノロジーに支えられたツールをうまく使いこなし、効率を高め知識を収集する努力も怠ってはいけません。知識の幅を広めなくてはいけません。本を読んだり研修に参加したりすることばかりが知識の獲得ではないのです。お客様や社内以外の人たちとのコミュニティにも係わりことなど、自分を磨く機会をつくることに楽しみを感じられるようになることが大切です。
「生き残れない」とは、結果に過ぎません。お客様から必要とされる存在になれば、結果として生き残ることができるのです。そんな当たり前を常に意識できる組織を作ってゆくことが大切なのだと思います。
参考> システムインテグレーション再生の戦略 〜 いまSIerは何を考え、動向どうすればいいのか?
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人工知能(103ページ)
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テクノロジー・トピックス (51ページ)
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