パワポの使い方を教えてくれとの相談に「3つの極意」を伝授した
「パワーポイントでプレゼンテーションすることになったんだけど、使い方をおしえてくれない!」
娘から、こんな相談を請けた。パワポ職人を自認する私としては、断る理由もない。しかし、はじめてだという。そんな彼女に何を教えるべきなのか。そこで、次の3つのポイントを伝えた。
1.結果としてどうなっているのかをリアルに伝えること
どのような内容の話しをするにせよ、結果としてどうなっているかを魅力的に伝えることだ。
例えば、商品の提案であれば、商品を説明するのではなく、その商品を使うことが、相手の生活や仕事をどのように変えるのか、そして、それがどれほど魅力的かを伝えることだ。自分が担当する店舗の運営やビジョンについて伝えるのであれば、それに取り組むことで、お客様がどれほどハッピーになり、そこではたらくスタッフが活き活きと働けることを、聞いている誰もが、具体的なイメージとして描けるように生々しく伝えることだ。そうやって、まずは相手の心を掴むこと。
2.伝えたいことを自分の言葉にすること
絵もそれはそれで大切だが、プレゼンテーションで最も大切なのは「自分の言葉」だ。どこかに書いてあった言葉ではなく、誰かの受け売りではなく、自分の言葉を持つことだ。たとえ誰かの受け売りであっても、それを理解し、迷うことなく自分の言葉として自然と話せるなら、それも「自分の言葉」となる。
特に伝えたいと思うか核心部分は、よく考えて、書き出して、何度も推敲してみるといいだろう。書き直しを繰り返すうちに、「なるほど、自分はこういうことを伝えたいんだ!」が分かってくる。そういう言葉が、迫力ある「自分の言葉」になる。
3.伝えることではなく、伝わることをゴールにすること
伝えたという自分の満足で終わらしてはいけない。伝わったという相手の満足を確かめながら、自分の言葉を伝えるといいだろう。
では、確かめるとはどういうことか。それは、聞いている相手の頷き、メモをとる手の動き、こちらへの目線などのメッセージだ。話しをすることで一杯いっぱいの状況で、そんなことができるかどうかは、少々心配ではあるが、相手を見ようとすることで、冷静な自分を取り戻すことができるだろう。
反応が悪ければ、表現を変えて同じことを伝えてみるのもいいだろう。「いまの点はご理解いただけましたでしょうか」と問いかけてみることもいいだろう。そういう相手への気遣いが、「伝わる」プレゼンテーションとなる。
がむしゃらに、一生懸命もそれはそれで好感が持てる。しかし、それに期待して許してもらおうというのは、社会人としては甘えであり、失格だ。「伝わる」ことを全うできて、仕事が完結することを忘れてはいけない。
そんなわけで、パワーポイントはどこかへ行ってしまった(笑)!それでいいと思う。付け焼き刃でパワポの技を磨いても所詮たいしたチャートなど作れるものではない。それよりも、上記3つのポイントを押さえることの方が、よほど効果的なプレゼンテーションになるだろう。
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【ITの歴史と最新トレンド編】
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【ビジネス戦略編】
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