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人材募集は「外見」が決め手

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「募集はしているんですが、全然集まらないんですよ。」

ある中堅SI事業者の社長からこんな話を伺いました。人手が足りず仕事の依頼に応えられず、人を増やしたいと考えているそうです。

「オフィスがイケてないからじゃないですか。」

"えっ?"そんな表情をされていました。

「古くさいオフィス家具に色気のない蛍光灯、黄ばんだ白い壁紙で端っこがベロンとはがれている、薄いグレーの鉄板に囲まれた会議室、明朝体か楷書で書かれた企業理念が収まった茶色い額縁じゃないんですか?そんなところに若者は来ませんよ。」

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仕事は中身だという人もいますが、外見から仕事の中身は分かるものです。新しいことに興味がない、旧態依然とした仕事をしていますと宣言しているようなものです。

「ホームページも昔ながらの古くさいスタイルで、スマホにも対応していないし、Facebookでの発信もしていない。そんなことで、若者を集めようなんて、無理な話ですよ。」

どうも、図星だったようです。

自分たちの魅力をどう伝えるかの努力をせず、仕事の条件だけで人を集めようとしてもなかなか人が集まる時代ではありません。

原宿のある企業にお邪魔したときのことです。打ちっ放しのコンクリートの壁、古材で作ったようなバラバラの机、裸電球のようなLEDライトなど、お金をかけているの?などと余計なお世話で思いましたが、なかなかオシャレでした。ただ、椅子だけは、高級なものが置かれていました。ホームページのデザインも実に俊逸です。モバイルファースト、いや、モバイルオンリーといってもいい作りです。もちろん、採用には困っていないそうです。

先日のブログで紹介したクリエーションラインさんも、けっして高級なオフィス・ビルではありませんが、オフィスはとてもオシャレな雰囲気を演出されていました。また、海外のクラウドやOSSに関する最新情報をいち早く日本語に翻訳し情報発信しているWebサイト「CL LAB」や、注目されているOSSの最新動向セミナー開催など、新しいことへの取り組みに積極であるというアイデンティティを発信し続けています。もちろん仕事そのものの魅力もあるわけですが、採用に苦労はされていないとのことでした。

「外見より中身が大切」という人がいますが、それは中身によほどの魅力がなければなかなか通用しないでしょう。「外見も中身も大切」に考えることです。もちろん中身のない外見では意味がありませんが、中身を表現する手段として外見にも気をつかうべきではないでしょうか。

テクノロジーが劇的に変化し、これまでの常識がすぐに古くさくなる時代です。そんな業界にとって、新しいことに興味を持ち、言われなくても新しいものをいじってみるような好奇心旺盛な人材こそ大切な事業資産です。そういう彼らを惹き付け、是非そこで仕事がしたいと思わせることができなければ、若者は集まりません。

もちろん、採用後の育成やチャレンジャブルな仕事など、定着させる取り組みも必要ですが、まずは入口がなければ始まりません。

「外見」にもっと気を遣うべきです。「外見」への感性を磨くべきです。それができないのなら、思い切ってそういうことを若い人たちに委ねてみるべきです。それさえもできないなら、やはり、若い人は集まらないでしょう。

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目次

  • 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
  • 第1章 クラウドコンピューティング
  • 第2章 モバイルとウェアラブル
  • 第3章 ITインフラ
  • 第4章 IoTとビッグデータ
  • 第5章 スマートマシン

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