【図解】コレ1枚で分かる仮想化の3タイプ
仮想化とは、物理的な実態とは異なるものの、あたかもその物理的な実態がそこにあるかのように機能させるソフトウェア技術のことです。
仮想化には、次の3つのタイプがあります。
パーティショニング(分割)
ひとつのシステム資源を複数の独立した個別の資源として機能させます。 例えば1台のサーバーを、10台の個別・独立したサーバーが存在しているかのように機能させる場合などです。
この方法を使えば、1ユーザーだけでは能力に余裕のある物理サーバー上に、見かけ上複数のサーバーを稼働させ、複数のユーザーが、それぞれを自分専用のサーバーとして扱うことができます。また、システム資源を余らせることなく有効活用することができます。
アグリゲーション(集約)
複数のシステム資源をひとつのシステム資源のように機能させます。例えば、複数の異なるストレージを1つの大きなストレージに見せかける場合などです。この機能を使わなければ、ユーザーは、複数の別々のストレージの存在を意識し、煩雑な操作や設定を行わなければなりません。しかし、この機能により、そんなことは気にすることなく、またメーカーや機種を意識することなく、1つのストレージとして扱えますので、使用上の利便性は大いに高まります。
エミュレーション(模倣)
あるシステム資源を異なるシステム資源として機能させます。例えば、PC上で、スマートフォンの基本ソフトウェアが稼働し、スマートフォンに模した画面を表示させることができます。スマートフォンにはない、大きな画面とキーボードで同様の操作ができるようになり、アプリケーション開発やテストの利便性を高めることができます。
仮想化というと、「サーバー仮想化」つまり、「パーティショニング(分割)」についてだけ、語られることが少なくありませんが、それだけではありません。ユーザーにとっては、物理的な実態はどうであろうと、必要な機能が実現できればいいわけです。それをソフトウェアの設定だけで実現しようという技術の総称が仮想化というわけです。
以前紹介した、「SDI(Software Defined Infrastructure)」もこの技術が土台にあります。つまり、物理的な実態は、インフラを構成するハードウェアの集まりである「リソース・プール」ですが、そこからソフトウェアの設定だけで必要なインフラ機能を取り出し、構築することができる仕組みです。仮想化を分割の仕組みと捉えると本質を見失いかねませんので、注意が必要です。
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目次
- 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
- 第1章 クラウドコンピューティング
- 第2章 モバイルとウェアラブル
- 第3章 ITインフラ
- 第4章 IoTとビッグデータ
- 第5章 スマートマシン
「SI事業者のオフショア開発」を投稿しました
5/15〜5/18、ミャンマーに行き、地元IT企業や日本のオフショア開発拠点を訪問してきました。
気温40度の蒸し暑さは、東南アジアならではです。そんな国も2011年の軍政から民政への移行に伴い、経済が急速に発展し、IT産業も成長を見せ始めています。そんなミャンマーの実情を見てこようというのが、今回の目的でした。
この国で日本企業がどのように関わってゆくのかを考える貴重な機会となりました。そんな経験を報告させていだきます。