SNSでの活動が実を結ぶという良い事例
最近、faamの公認アーティスト(faamが自信を持ってお薦めしているアーティストで、中にはメジャーからCDを出しているアーティストも何人か含まれている)の一人である渡辺大地(敬称は略させてもらう)が、月間視聴ランキングで1位に輝くという快挙を成し遂げた。また、ショッピング・サイトのCD売上部門でも1位を独走中である。
実は、最近でこそ1位の座を誰にも明け渡していないが、それまではベスト10の常連ではあったものの、渡辺大地は1位になったことが一度もなかったアーティストだった。では、なぜ急に彼がファンに支持されるようになったのか。それは、SNSの申し子というべき、彼の地道な活動を抜きには語れない。
誤解のないように断っておく。渡辺大地の楽曲が素晴らしいということは、言うまでもないことである。彼独特の世界観を表現している詞と楽曲が、聴いている者の胸にガンガン響いてくるし、オリジナリティにも溢れている。重要なのは、素晴らしい楽曲を、できるだけ多くのファンに聴いてもらうための努力を、他のアーティスト以上に実行したということである。そこに彼の価値がある。それでは、渡辺大地がfaam内で実際に実行していた活動内容をいくつか紹介したい。
①ファン登録してくれたユーザーにお礼のメッセージを送る
faamでは、友人登録以外に、ファン登録という機能がある。ユーザーが、お気に入りのアーティストのファンになる機能で、ファン登録するのにアーティストの承認は必要ない。そして、アーティストには、新しいファンが登録されたことはメッセージで通知されるしくみになっている。渡辺大地は、そのファンになってくれたユーザー全員に、お礼のメッセージを送るという作業を欠かさなかった。
②足跡を残してくれたユーザーにお礼のメッセージを送る
お礼のメッセージを送るのは、ファン登録してくれたユーザーにだけではない。渡辺大地は、毎日足跡をチェックし、自分のページを訪れてくれたユーザーに対しても、お礼のメッセージを送るという作業を欠かさなかった。
③視聴をしてコメントを残してくれたユーザにお礼のメッセージを送る
faamでは、曲を視聴する際にコメントを書き込むことができる機能がある。渡辺大地は、自分の楽曲を視聴してコメントを書き込んでくれたユーザーに対して、お礼のメッセージを送るという作業を欠かさなかった。
④ファンからのメッセージに必ず返信する
アーティストには、ファンからのメッセージが頻繁に送られてくる。渡辺大地は、そのファンから送られてくるメッセージに対して、必ず返信するという作業を欠かさなかった。
以上である。この話を聞かされたとき、私は関心すると同時に、ここまで使い込んでくれているアーティストがいることに感動を覚えた。サービスを立ち上げた人間として、これ以上嬉しいことはない。
優れた楽曲であれば、そんなことをしなくても勝手に売れるという意見もあるだろう。そして、それを否定する気もまったくない。ただ、優れた楽曲であればあるほど、一人でも多くの人に聴いてもらいたいはずだ。そして、その気になりさえすれば、それが実現できるのがSNSだとも言える。せっかくの機能、使わない手はない。
そして、こうした活動が最終的にどんな結果を生むのか、それが楽しみだ。