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フランスとジャズのいい関係。そしてバルネ・ウィラン

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今日は休日にもかかわらず、6時に目が覚めてしまった。結局もう寝れそうもないので、ずっとバルネ・ウィランを聴きながら読書三昧。そのせいか、今頃になって、また少し眠くなってきてしまった。

バルネ・ウィランという人は、フランス生まれののサックス・プレイーで、ジャズ・ファンの間でも根強い人気のあるアーティストだ。残念なことに1996年にこの世を去っている。

フランスとジャズ?と思うかもしれないが、実はフランスはヨーロッパ有数のジャズ大国である。本国アメリカで活動の場が得られないアーティストたちが、50~60年代にかけて大勢フランスに押しかけて、名盤をたくさん残している。

たとえば、デクスター・ゴードン、セロニアス・モンク、バド・パウエルなど、名前を挙げたらきりがない。フランスで録音された名盤もたくさんある。フランスは、一時期、間違いなくジャズの世界において中心的な存在だった時期があるのだ。その時期は、アメリカよりもフランスの方が、ジャズ界に影響力を持っていたといってもいいだろう。

さて、肝心のバルネ・ウィランの魅力だが、スムースでスイング。これに尽きると思う。ジョン・コルトレーンは、聴く方にもパワーが必要だ。ジョン・コルトレーンに正対するような元気はないんだけど、サックスが入ったジャズが聴きたい、という時にバルネ・ウィランは持って来いである。

スムースでスイング、そして同じ白人のサックス・プレイヤーということもあって、スタン・ゲッツと良く比較されることがあるが、私は、スタン・ゲッツよりもバルネ・ウィランの方が断然好きだ。

どこが好きなのかというと、まず、演奏によってジョン・コルトレーン風になったりソニー・ロリンズ風になったりする、その多様性がいい。つまり、軽いノリがある。そして、何よりもセロニアス・モンクの曲を良く取り上げる、そのセンスがいい。

バルネ・ウィランといえば、マイルス・ディビスに見出されたことでも有名である。50年代後半、単身渡仏中のマイルス・デイヴィスに認められ、58年公開の映画「死刑台のエレベーター」のサントラに抜擢されたことが、その後の彼の人生を変えてしまったことは間違いない。

フランスとジャズのいい関係について書こうと思っていたら、最後は結局マイルス・ディビスの話になってしまった。それにしても、マイルス・ディビスの才能を発掘する慧眼、恐るべしである。。。

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