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SmartNewsに注目してしまう理由 5年越しのスタートアップ

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SmartNewsの新事務所開き&記者懇談会に昨日行ってきた。ニュースリーダーアプリ「SmartNews」は、Twitterのパブリックストリームを解析し、よくつぶやかれている話題の記事を中心に配信する。昨年12月にiOS版をリリースし、3月にはAndroid版も。ユーザー評価は高く「Flipboardを超えた」という。

チャンネルプラスの購読者は200万人を突破したところだ(チャンネルプラスとは、メディアパートナーとスマートニュースが、SmartNews内に、当該メディア専用のコンテンツチャンネル(ニュースのタブ)を開設できるサービス…現在、13社20チャンネルを提供、今後増えそう)。

小生だが、このSmartNewsの創業社長の浜本氏とは2008年からの縁だ。2008年当時、小生がアドバイザー・ボードのChairを務めていた「Web2.0 Expo Tokyo」が、突如オライリーから東京開催中止を通告された。だったら勝手に代わりのイベントをやろうと、小生が代表だったXSHIBUYA(ITとクリエイティブのコミュニティ、東京商工会議所が初めて起業家・ベンチャーと合弁LLPで起ち上げた団体)主催でやったのが「Web 2008 Expo」。その中のセッション「Mashup and beyond」に登壇いただいたのが浜本さんだ(参照:浜本さんのブログ)。とても印象的で、会場もWow!となった。これ個人でやってるのはもったいない、ベンチャー起業したらいい、応援する、と浜本氏に言ったのを覚えている。

なお、このイベントの評判が背景となって、2009年から勝屋久さんといっしょに始めたイベント・シリーズ「BRIDGE」だが、初期に各コミュ二ティのキーパーソンを数名集まっていただいて協力いただいた。その一人がSmartNews取締役の鈴木健さんだ。鈴木さんは当時から何社もスタートアップの育成をしており、ウェブ学会のリーダーだった。

それからイベント等で浜本さんと再会することがあったが、まだ雇われの身で、これだと投資も得られないな、独立しなくちゃと言った覚えがある。そこから、鈴木さんがメンターとなり、共同創業者として、2012年にいまの会社(スマートニュース株式会社)をつくったのだ。2008年にみたNewsgraphyから4年後の創業、人生なんとか道は開ける。

さらにアットマーク・アイティ創業でアイティメディア代表取締役会長を務めた藤村厚夫さんが執行役員事業開発担当として参加(インタビュー記事はこちら)。そのままだともったいない人材が、理解者・パートナーを得て、起業し軌道に乗せていく。とてもいいエピソードだと思う。

Dscn6717 浜本階生社長

当初は投資家から、ニュースですか地味ですね、と言われたとか。そういうこともあってギアが入り、レイアウトや組版といった見易さのためのこだわりのテクノロジーも導入されている。ニュース記事の選択アルゴリズムとあいまって、ベストのユーザー体験を志向する。

ちなみに、先日の小生記事(ベンチャーキャピタリスト座談会)でSmartNewsの名がでていたことを、浜本さんの方から言っていただきました(一部で浜本さんとばっちりという声もありましたが、彼は大人の受け止め方でした)。感謝。

Dscn6711a 鈴木健取締役(左)、浜本階生社長(中央)、藤村厚夫執行役員。

Dscn6718 いい感じの新オフィス。「なめらかな」空間設計と鈴木さんらしい言い方で説明あり。セミナーや勉強会にも使ってます。7人しかいないのだが、積極採用中。物理などに強いエンジニアを特に求めてます。大手メーカーにいる君たちも、いい機会かもしれないぞ! グロービスから4億2千万円調達したばかりだから、お金はありますよ。

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