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TEDxTokyo まとめ、他のプレゼン、実行委からの示唆

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5/21に開催されたTEDxTokyoについて既に4回書いたが、最後にもう一回。

3回目のTEDxTokyoは「Enter the Unknown」をテーマに
開かれたが、さらに進化しideas worth spreadingの場となった。以前より若干international参加者が減ったが、かえってdomestic参加者とのバランスがよくなった感。

@TEDxTokyo_ja : 昨日の#TEDxTokyo プレゼンテーションは全てYoutube (http://tedx.to/lvComF) にアップされ、http://www.tedxtokyo.com/ja では日英別にリストにしてあります。
ということで、当日のプレゼン/パフォーマンスをビデオでみることができる(日英両方あり)。

@TEDxTokyo: 50,000+ people from 60 countries joined #TEDxTokyo via live streams- thanks to everyone who helped make it such great success
@maxtakano: 昨日配信した #TEDxTokyoの統計結果です。Ust&ソーシャルメディアチームリーダーJoseph @tamegoeswild さんからの報告によると、ユニーク視聴者数47,548名/合計視聴者数82,604名の方にご視聴いただきました! http://ht.ly/50HQA
ということで、世界中から観られたイベントとなった。

全貌をざっとみるには、山崎富美さんのブログがよい。
@Fumi: #TEDxTokyo のブログ記事に @nobi さんと自分のツイートまとめを加えました。第1部 http://goo.gl/tq4xr 第2部 http://goo.gl/2bDe6 第3部 http://goo.gl/zFW5i 第4部 http://goo.gl/RrhKT

そこにも使われた@nobi さんのツギャッターまとめ「ツイートで追うTEDxTokyo2011

写真もあり
@TEDxTokyo: Photos from #TEDxTokyo are now online: view the collection at http://tedx.to/lDrmZW

 

で、裏方というか実行チームもスゴイ。
TEDxTokyoオペレーションディレクターの井口さんのブログをとにかく読んでみてください。特に一本目。
@nafnaf: ブログうぷ。「 #TEDxTokyo の組織論的舞台裏」覚え書き程度。http://bit.ly/mvbTFo
@nafnaf: 週末3つ目のブログをup。「プロフェッショナル、ボランティア、プロボノ、パーソナルについての覚え書き」TEDxTokyo組織論的舞台裏と併せて読んでちょ。 http://bit.ly/mIXgoA
プロジェクトベースのチームをゼロから立ち上げ、コミュニティをデザインする時に求められるリーダーシップとそのスキルについて思ったことを書いたこのブログ記事は、かなり核心を突いている。 
「多くのリーダーに不足しているのは組織デザイン力。不足しているというより、そもそもその視点がないので、competency を伸ばしようがない。」といったグサっとくるポイントがきゅっとまとまっている。総理や閣僚はじめ、民主党も自民党も自治体首長も読んだ方がいい(でも、読んでスグにスキルがつくわけではないが)。
個人的にあれっと思ったのは、火風土の例え。インドの生命の科学アーユルベーダでは、火風土のバランスをみるのが基本。リーダーについても同じ視点でチームのバランスをみることができるとは。 

ちなみに、井口さんは次のような会もやってます。
@nafnaf: 【バーナフナフ】6月9日(木)20時くらいから終電くらいまで、六本木のバーインディゴでバーテン/ホストします。適当インド旅話「ナマステ会」も。タグはTEDxTokyo、Burningman、コミュニケーション、組織論、セクシャリティ、ヴィパサナ、禅、死生観、ヨーロッパ、日食、月。

 

5/21で印象的だったプレゼンのうちいくつかは本ブログで紹介したが、まだし足りないので追加を。
なお、
@chiaki: TEDxTokyoで知ったチクセントミハイ氏。週末から「フロー体験入門」読んでるけれど内容が深い。「自分自身よりも大きく永続性のあるものの一員であるという意識を持たずに、人は本当にすばらしい人生を送ることはできない」http://lockerz.com/s/108104483
のように、inspireされたらスグ自発的に深堀したり行動を起こすのがTED参加者のいいところ。参加者もcurationの対象(つまり、どんな参加者で構成するかもデザインされている)でもあり。

まずは、だれにも分かりやすい、スタンディングオベーションを最も受けたBLACKさんのビデオ
@shonjo: 好きをつらぬくことで人生は素晴しくなる―楽しい10分です。 RT @officeblack: #TEDxTokyo 2011に登壇させていただきました http://t.co/EkMlGBk
BLACKさんは月に一回渋谷でヨーヨーバーを開いてます。
@Fumi さんの紹介文:
 BLACKさん(@officeblack)は 2001 年にヨーヨーの世界大会の技術部門で優勝。その後一時目標 を失い不調に陥りつつも、シルク・ドゥ・ソレイユの公演「ドラリオン」のビデオに触発されて、クラシック・バレエとジャズ・ダンス、 そしてアクロバティックな技を自らの演技に取り入れるようになりました。2007年には芸術部門でヨーヨーの世界チャンピオンに返り咲き、2009年には シルク・ドゥ・ソレイユのオーディションに合格。シンプルな子どものおもちゃを、優雅で複雑で動的な演技の中心にまで引き上げました。彼が目指すのは、ヨーヨーの素晴らしさを、あらゆるメディアやワークショップ、講演などで広めることです。
 ブラックさんは、元はスポーツが嫌いだったそうです。ところが2001年に18歳でヨーヨー世界チャンピオンに。やった、これで大金持ちになれる、と思ったけれど何も起こらなかった。残念ながらヨーヨーはそんなに有名ではなかったのです。そこで世界チャンピオンなのに、サラリーマンになりました。その後シルク•ドゥ•ソレイユのドラリオンのビデオをみて、人々をヨーヨーで楽しませたい、と思い、バレエやアクロバットも学び体の動きを身につけました。スボーツ嫌いだった自分が!と驚きました。そしてシルク•ドゥ•ソレイユを受け、合格。そんなお話の後、実際のパフォーマンスをしてくださいました。動画でお楽しみください!


YouTube: TEDxTokyo -Black - A Yo-Yo Story - [English]


そして、@tokuriki さんのブログ「TEDxTokyoで学ぶ、いま日本がしなければいけないのは、足の引っ張りあいでは無いと言うこと。」 でも絶賛のMIT石井先生のプレゼン。
ランチ時に石井先生に「先生大推薦の映画レオニーの前売り券をたくさん買って女性起業家に配った」と伝えると、「この母がいたからイサムノグチが育った。女性にはそれを知ってほしい。でも、ヨネってひどいヤツだが、私の中にもヨネがいる、だれの中にも。」と、一瞬で深い言葉をいただいた。ビートたけしの全盛期をはるかに上回る速攻だ。
@Fumi さんの紹介文:
 マサチューセッツ工科大学(MIT)教授でメディアラボ副所長を勤める、石井 裕教授(@ishii_mit)は、人、デジタル情報、物理的な物の間のシームレスなインタフェースデザインの研究をしています。MITタンジブルメディアラボでは、コンピューターユーザーが最もよく目にするインターフェースであるGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)を超える、 TUI(タンジブル・ユーザー・インターフェース)をデザインする研究に取り組んでいます。例えば、都市計画ワークベンチでは、建築物のモデルを手で直接操作することで、建築物による影や光の反射、建造物の周辺気流の変化などをシミュレートしテーブルの上に表示し、都市設計のプロセスを支援します。石井教授とチームメンバーは、“タンジブル・ ビット”のビジョンを、大学などの教育現場や工業デザイン、芸術などの世界に提唱しています。
 TEDxTokyo での講演テーマは「The Last Farewell」 。311、地震、津波、原発問題がもたらした「危機」。でも、ネット上は情報過多で混乱していました。この情報をどう整理するか。情報をマッピングするサイトが色々出てきました。sinsai.info の例。 Google Crisis Responseではクラウドソーシングで避難所にある避難者の情報を携帯カメラで撮って、Picasa にアップして、検索可能になるようにユーザーがみんなで書き起こしをしました。pachube.communityでは日本中のガイガーカウンター情報を集めて整理。石井先生はEvernoteの容量1GBでは足りないくらいの情報を集めたそうです。311はResilient World を作ることの重要さを教えてくれました。集合知の重要性も増しています。
 宮沢賢治さんは東北の出身で、石井先生は宮沢賢治botの流す数文字のツイートを見ながらその意味を読み解こうと考えるそうです。物事には必ず意味がある。また、花巻の宮沢賢治博物館で黄ばんだ原稿の書き込みや痕跡を見ながら、アートは最終作品だけではなく、その過程も含めてアート/表現なのではないかと考えました。石井先生のお母様に捧ぐmusic Bottlesの紹介。醤油瓶をもつだけで香りのメッセージが送られる。テクノロジーは難しいインターフェースをユーザーに覚えさせるのではなく、簡単なインターフェースで誰にでも使えるようにするべきではないのか。
 我々は誰でも死んでいく運命にありますが、未来ー例えば2200年の人々に何を残すか、どう認識してもらうかを考えましょう。
 石井先生の講演スライドはこちら。18分では物足りないという方は Smile Experience Design 2011 での 90分の講演動画をみっちりお楽しみください。


YouTube: TEDxTokyo - Hiroshi Ishii - The Last Farewell - [English]


ほかにも印象づけられたものがいくつもあり。あとはinspirationを具体化、そして行動だ。

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