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TEDxTokyo 水口哲也氏 ゲームが変える未来

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一昨日のTEDxTokyoについての三回目。

小生が米セガソフト(CEK/セガのオンラインゲームJV)の頃に親しくなった内海さん(名前は同じシュージ)とともにQエンタテインメントというゲーム会社を創業した水口さんのプレゼン。

@Fumiさんの紹介文「水口哲也さん(@mizuguchitter)はゲームクリエイターとして「セガラリーチャンピオンシップ」や「スペースチャ ンネル5」「ルミネス」や「Rez」といったゲームの名作を次々と世に送り出したことで崇拝されています。そして自らがファウンダー&取締役CCOを勤めるキューエンタテインメント期待の最新作 「Child of Eden」では、モーションセンサーの技術と美しい映像、そして音楽とゲームの要素を融合させて、魅惑的な体感型のファンタジーの世界を実現しています。 Eurogamer、Newsarama、Gameproといったゲーム評価サイトがそろって、2010年のエレクトロニック・エンターテイメント・エキスポ(世界最大のゲーム見本市)で最も際立ったゲームとして「Child of Eden」を評価しました。また、バーチャルなリード女性ボーカル・ルミをフィーチャーした水口さんがプロデュースするバンド、「元気ロケッツ」は、チャリティコ ンサートに多く出演し、ゴア元アメリカ副大統領が主催した「ライブ・アース」にも登場。2006年には全米製作者組合と「ハリウッド・リポー ター」誌が、GoogleやYouTubeの創設者と並んで、水口さんをニューメディアの世界におけるプロデューサーそしてデジタル作家としてのイノベーターのトップ50人のひとりとして「デジタル50」に選出しています。」


YouTube: TEDxTokyo -Tetsuya Mizuguchi - Positive Power of Games - [English]

前半4分はマイクロソフトのKinectを使ったゲーム「Child of Eden」のデモ(6月中旬に欧米で発売・・・水口さんは日本より国際的な評価が高いですね)。
水口さんのゲームは、多くの人が持つゲームの定義と言うかイメージを超えている。インタラクティブ体験を(ハード、ソフトの)デジタル技術で提供するものと言った方が当てはまるかと。ゲームは特にユーザーの操作が重要であり、入力

そしてこのゲームの解説・・・「Synaesthesia」コンセプトを今のテクノロジーで革新すること。

7分からゲームとは何か・・・human desireを写す鏡。
グラフィックや様々な技術が進歩。現実とバーチャルの区別がつかなくなるように。
インタラクティブsomethingとしてのゲームの未来。
「Sensorial」・・・かつて染物職人は視覚だけでなく匂い、手触りから色を名づけた。平安時代の香遊びも(偶然だが小生も一週間前に香道の遊びをしてきたばかり)。
ゲームは感じるものに。

12分から、ゲームはnegativeをpositiveに変えることができる。
「Evoke」世界銀行・・アフリカを救うために。このゲームを使った多くの人が実際にアクションを起こした。(参考記事)
「BANG 100 MILLION MINES」・・カンボジアのために、UEIと電通の共同(なお、「Bang」の楽屋落ち(というか苦労)の話はこちらにUEIの清水社長が書いてます)
ゲームは変化し続ける。世界をよくするために。世界を変えるゲームの可能性について。


YouTube: EVOKE trailer a new online game

付言すると、先日Qエンタテインメント内海さんと夕食したとき、「Reality Is Broken」そしてゲームは世界を変える、よくする、という話をうかがった。
確かに現実の方が、ぶっ壊れている。原発もだが、もっと日常的なこともそうだ。日々の世の中がヤバイのだ。
「Evoke」や「BANG」はそれを変える一つの例だ。バーチャルのゲームで「あるべき姿、やるべきこと」を体験すれば、それがリアルの世界での行動につながる。しばしば、ネットの世界のことを当たり前と錯覚して、子供に害があるとか犯罪につながるとか言われることがあるが、逆もまた真なり。
よいサイクルをつくれば、人は互いにハッピーになろうとする。ポジティブなスパイラルをつくることにゲームは貢献できるだろう。

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