adtech tokyo 2010 (6):統合型マーケティング開発、サントリーほか
adtech tokyo 2010(http://www.adtech-tokyo.com/ja/)の振り返り六回目。文脈はずれなところもあった苦しいセッションだったが、サントリー食品の齋藤和弘氏の話を聴けただけで挽回かつ満足でした。加茂さん、ご苦労さまでした。
Integrated Marketing:
統合型マーケティング開発におけるベストプラクティスとは
10月28日 5:40pm - 6:30pm
Panelist
伊藤 かつら
アドビ システムズ 株式会社 ディレクター マーケティング本部長
齋藤 和弘
サントリー食品株式会社 常務取締役 食品事業部副事業部長
高田 坦史
株式会社トヨタマーケティングジャパン 代表取締役社長
Moderator
加茂 純
CMOワールドワイド株式会社 代表取締役社長
<記事>
【ad:tech tokyo】 商品の「本質的な価値を探る」-サントリー「伊右衛門」の誕生秘話からわかること
小生のツイートより:「サントリーでのブランドのゴール「まいど」。勝手口からはいれるつながり。20年かかる。大多数の商品は枝垂れ柳のように消える。他社商品とマッピングして開発せずに顧客をみる。 #adtechtokyo」
飲料業界では、枝垂れ柳のように売上が降下して消えていく商品ばかり・・・そこに決定打を出すべく開発された「伊右衛門」のケース。うーん、とうなってしまった。
いつも、デジタルマーケやソーシャルメディアマーケについて、部品じゃなくて、全体と根本をみつめなければ、と思っていたところに、よい事例をいただいた。
しかし、クリエイティブや直観、経験に頼るのでなく、深い消費者調査に基づく科学的なアプローチに人の力を合わせて生み出したのが「伊右衛門」。だから、マーケティングも、そこから自ずと道が見えてくる(もちろんそれぞれ工夫するのだが)。
XX代女性は夫よりも恋人といっしょに過ごしたいなどの調査結果よりも、「大人の哺乳瓶」コンセプトに至るスゴサは心を打った。
また、齋藤氏は、Q&Aなどで、冷静になって競争をというメッセージ(リスティングの金欲しいからと新製品要求するな;あからさまに製品ぶつけるな、等)を発し、また、価格競争するなという意見も。実にもっともな話・・・エコシステム全体からみて、こうした行為は全体の利益を毀損するものだ。
デジタルメディアについては、メディア多様化で楽しい、どこに出そうかなと考える、どういう気分で接しているかー表現開発をしなければ、値段だけでなく伝えていくものを、とのこと。
なお、米国との話で、
齋藤氏は、日本の食は多様で、炭酸、コーラの比率が高い米国とは比較にならない
伊藤氏は、米国ではアクロバットを使って自分の生産性上げてイエイ!だが、日本ではチームとしての話になる、など日米の違いを指摘し、そこを克服した経験をシェアしてくれた。