ケンブリッジ語録#22 チャレンジしろよ。死ぬわけじゃないんだから
僕が勤めるコンサルティング会社、ケンブリッジには、厳しいプロジェクトの現場で生まれてきた「語録」がある。今回はこれ。
チャレンジしろよ。死ぬわけじゃないんだから
こう言われたのはケンブリッジに入って1年目くらいの時だったか。
お客さんにお金を頂いて支援しているプロジェクトでは失敗は許されない。
しかし、社内の取り組みなら失敗しても大丈夫だろう?何で手を挙げてチャレンジしないんだ?意味がわからん。と言われたのだ。
社内の取り組みと言えば、例えば・・・、
- 社内の座談会(月1回自由なテーマで座談会が開催されている)の企画やリード
- 毎月やっている全社ミーティングの企画やリード
- 年1回やっているクリスマスパーティや、全員で会社の未来を考えるオフサイトミーティングのリード
- 社内で開催しているトレーニングや研修の講師
- 他社との交流会や情報交換
- プロジェクトチーム毎のサンセットミーティング(数ヶ月のプロジェクトを振り返って良かった点、反省点を議論する会議) のファシリテーション
- ・・・
「こんなのにどんどん首を突っ込め!それが経験になり糧になる。いずれ本業で使える武器になる」そんな風に教えてもらった気がする。
でも、そうは言ってもな・・・
当初の僕は正直 「まぁ、そりゃそうなんだろうけど・・・」 という感じで、100%同意出来なかったのを覚えている。考え方が変わってきたのは、実際に何個か手を出してみて、しばらくしてからだ。
「経験になる」というのは確かにその通りだった。チャレンジしたことは、必ずどこかで返ってくる。(これは色んな所で色々な人が主張しているので割愛する)
でも、それ以上に自分の得意不得意、好き嫌い、出来る出来ないが分かるのが大きかった。
①得意なこと、好きなことが分かる。わかったら伸ばせる。
「おれ、これは向いてるなぁ。好きだなぁ」と感じるものはドンドン伸ばした方がいい。積極的に勉強したり、好きなタイプの仕事は積極的に引き受けたりできる。
例えば社内トレーニングを何個かやってみて僕が気付いたのは、ファシリテーションとプレゼンテーションが好きだし得意だということだった。
それからファシリテーションの本を集中的に読んだり、プレゼンの上手い人を研究したり、随分意識して伸ばす努力をした。
②苦手なこと、嫌いなことが分かる。わかったら対策できる。
一方で、苦手なものも見えてくる。僕のケースは「資料に誤字が多い」「漏れ無く完璧に作業をするのが苦手」だと気付いた。それ以来、誰かに資料をチェックしてもらったり、漏れ無く作業が必要なときは漏れを担保できる仕掛けを考えてから作業するようにしている。
③能力の限界値が分かる。わかったら仕事の精度が上がる。
さらに、自分の能力の限界も分かる。
ここまでなら高い品質でこなせる。とか、この仕事なら引き受けても大丈夫、とか、これは苦手だから少し時間かかるだろうな、とか。
これがわかると、「やってみたけど出来ませんでした」が減るし、能力を持て余すことも無くなる。
ポイントは「チャレンジ要素」を入れること
社内の何かを引き受けてやる時は、これまでやってこなかったこと、出来るかどうかわからないこと、つまり自分にとって「チャレンジ」になる要素を取り入れる事をお薦めする。
チャレンジが無いと、ただの作業になってしまう。
例えば僕は、プレゼンが好きだとわかってからは、色々なプレゼンスタイルを試してみた。
- 大きな文字だけのスライドでプレゼンする(高橋メソッド スタイル)
- 印象的な写真だけでプレゼンする(プレゼンテーションZEN スタイル)
- ホワイトボードだけでプレゼンする(欧米の巨匠スタイル※これは単なる僕のイメージ)
- 動的な資料でプレゼンする(Prezi スタイル)
など。そうするとさらに色んな事がわかってくる。大失敗もする(笑
でもそれでいい。
やり慣れたことをやり慣れた通りにやるなんてつまらない。どんどんチャンレンジする。失敗したって死ぬわけじゃない。だから気付きもあるし、身になることも多くなる。
これは若手だけじゃない。タイトル(役職)が高い人ほど、意図してチャレンジする必要がある。チャレンジをやめたらそこで成長がとまる。
さて、あなたのチャレンジはなんだろうか?
~コンサルタントの岩永さんのコメント~
お疲れ様です。岩永です。
1年前、初めてOJT日報を送った時に白川さんから
「迷惑の範囲が社内に限定されるなら、グチグチ考えるくらいならやってみれば?」というコメントをいただいたのが、いくつかのアクションの指針になっています。まだまだ遠慮してしまう場面、つい引っ込み思案になってしまう場面は多いので、「迷ったら手を挙げる」というルールを自分に課していきたいです。
~コンサルタント大塚さんのコメント~
大塚です。のっかってコメントします。「あいつは、今、ココまでなら大丈夫だというチャージングの境界線を引いたんだ!!」というスラムダンクの名言を思い出しました(ご存知かわかりませんが...)
チャレンジすることで、「境界線」(教訓)を確認できるんだろうと思います。でも、しばらくすると自分のできることは増えていくはずなので、この「境界線」は固定ではなく、変動で定期的に確認する必要があるはず。なので、あまり臆せず、背伸びしてチャレンジし続けたいなぁと私は考えています。