フクオカRuby大賞2009
先日(2009年2月27日)、フクオカRubyフォーラム2009が行われた。週末、月末ということもあり、事務処理や、内部ミーティングで忙しい1日となり、残念ながら参加できなかったが、「福岡Rubyビジネス拠点推進会議」の理事を勤めていることもあり、懇親会だけには顔を出させていただいた。フォーラムは賑わったと聞き、「良かったなぁ」と思う。
「福岡Rubyビジネス拠点推進会議」の設立当初、Rubyというテクノロジ1本で、「コト」を作ることに大変反対した。福岡には、「Ruby」を持ち込まずとも、無名有名を含めて、大変優れた技術者がおり、Rubyだけを取り上げることに疑問を感じたし、「道具」を中心とし、「それが福岡のIT企業の活性化に繋がる」とすることが理解できなかったからだ。例えば、ファクトリーオートメーションのシステムの構築にあたり、無名だが有能な組み込みの技術者が多くいるし、「ロボット特区」ということもあり、ロボットを作ることを徹底した企業もある。また、ゲームの世界でも、優秀な企業がいくつもある。それをうまく演出してあげることが「公」の役割のように感じもしたし、良い戦略にも思えた。誤解がないように書いておきたいが、他のプログラミング言語と同様に、Rubyは良い言語と思っている。福岡に既にある「素材」を見ることも無く、「新しい」というだけで取り上げる、「お祭り好き」を絵に描いたような行動が解せない感じだった(実のところ、Rubyはそんなに新しくなく、文化を刻んでいるが)。
蓋を空けると、それはそれで、みんなイキイキとしているように感じた。「これはこれで良いのだ」と感じる光景に、良い裏切りを感じた。いや、「僕の勘違いだったかもしれない」とも思う。本当は、地場の素材を見て行動したのかもしれないし、この後、素晴らしい展開が用意されているかもしれない。すでに、福岡の各ソフトウェア企業では、まだまだ少数かもしれないが、Rubyの勉強会が開催されるようになっているようだし、Rubyを使っての開発が実際にどんどんと行われるようになってきていると聞く。Rubyを主軸の言語として扱っていた技術者にもライトがあたるようになっている。これはこれで、素晴らしいことではないだろうか。若輩者の反対意見を怒ること無く聞いていただけた、福岡県の方に申し訳なく思う。
一方、「福岡Rubyビジネス拠点推進会議」の設立時には、まだまだ慣れていなかったが、僕は今、「Seasarファウンデーション」という、「国内オープンソースソフトウェア開発コミュニティの運営支援と、支援コミュニティの開発成果物に付随する知的財産権管理を通じて、広く社会貢献を行っていくこと」を目的とした特定非営利活動法人にも属している。Rubyもオープンソースソフトウェアだ。その関連性を活かして「福岡Rubyビジネス拠点推進会議」になにか貢献できるよう扱っていただければと思う。また、若輩者の若い意見を出してしまうかもしれないが、また、聞いていただきたい。
ともあれ、まだまだ理解が足りていないと思うので、当分、「聞く」ということをやっていきたい。