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橋本正徳の非営利な活動を報告します

一匹狼の群れ

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社内のフォーマルなネットワークだけで得ることできる情報や、局所的な話題は、極端な向上心がある人にとっては、足りないことが多い。そこで、そういう人は、「一匹狼」となり、社外などのインフォーマルな場へ、情報を狩りに出かける。IT業界界隈だと、狩り場としては、まずは、インターネット上のコミュニティや、地域コミュニティになることが多いようだ。「一匹狼」の集まるインフォーマルなコミュニティは例えるなら、「一匹狼の群れ」。反体制を気取り、「群れること」を嫌い、独りになったものが、その群れの中にいるという、矛盾を抱えることもある。

フォーマルな場では得ることのできない何かをインフォーマルな場で手に入れ、「自分」というものが認知されることを喜び、「自己の重要性」を高めていくことができる。この「ブログ」というものも、そういう要素を持っている。僕は、コメントがつく度、アクセス数があがる度、「自分」というものが認知されることを喜び、「自己の重要性」を高めていくことができる。

ただ、この「一匹狼の群れ」は、ともすれば「自由な奴等」で、何かを継続するということがなかったりする。もともと、自分の住処だけでは満足できず、外に出かけているので、新規性、挑戦性のあるようなことには、狼として食らいに行くのだが、そうでないと、見向きもしない。端的に言えば、派手な「興す」を好み、地味な「継続」を嫌う。そのような「群れ」には、新しい扉を開ける力はあっても、それを継続する力はないように感じる。継続できないもの、それは「世の中的には、無かったこととあまり変わりがないことだ」と思う。収束することを考えていなかったり、パワーがなかったりしたときには、「邪魔なもの」になる可能性も秘めている。もちろん、インフォーマルなコミュニティなので、仕事のように継続性を期待することも間違いなのだが。

そのような「新しい扉を開ける力はあっても、それを継続する力はない」ということに問題を感じている人は既に多くいて、「コミュニティ」と「ビジネス」、「フォーマル」と「インフォーマル」をどのように繋げていくか?を考えている人は多い。「がんばれ、そういう人!」と他人事のように応援したいのだが、世間的な立場的にも、会社的な役職的にも、僕も「そういう人」というものに含まれていると考えている。


写真:EuroMagic

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