上司の助言～提案力を高める秘訣

　「言葉が、人生をつくる」。誰かの一言が、いつの間にか自分を育ててくれていることがあります。しかし、その一言をいつも覚えているわけではありません。悩んだとき、困ったとき、判断が必要なときにふと思い出し、元気になったり、勇気づけられたり、決心につながったりすることがあります。そうした自分を励ましてくれる言葉は、本当にありがたい存在です。しかもそれは、お一人お一人にとって特別なもの。
　そんな特別な言葉を思い出すきっかけになればと思い、私のつたない経験をつづります。

　今回は、新入社員時代の最初の上司の言葉、２つ目です。

　営業職時代の上司は営業成績がトップクラスでした。お客様の中には、金融知識も豊富なトップエクゼクティブ層も多く、そのようなお客様から「この人が勧めるものなら」と、絶大なる信頼を集めていました。

　私は、そのような人たちからどのようにして信頼を得られるようになったのか、その秘訣が知りたくて上司に質問をしました。すると返ってきたのは、

　お客様に、あとは、ふとんに入って眠るだけ。心地よく休んでいただけるような、そんなイメージで仕事を進めるの。

　「ふとんに入って眠るだけ」・・・そのときに浮かんだのは、温泉旅館に行き、お風呂でゆったりした後に部屋に戻ると、ふかふかのふとんが用意され、後は眠るだけになっている。「あ～、幸せ～」という光景でした。

　上司は、仕事のテクニックなどは一切伝えませんでした。しかし、このイメージだけで何をすればよいか、ピンときたのです。

　営業研修などでは、「商談後のお客様の表情や言葉のイメージを描き、そのイメージになるように、逆算して営業を組み立てる」という言い方をすることがありますが、それに近いことを言っていたようです。しかし、女性らしい感性が加わることで、そこに、深い感情まで表現されているのかもしれません。

～夢を創り、夢を育む～出あいに、感謝

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