オルタナティブ・ブログ > ひといくNow! -人材育成の今とこれから- >

HRD(人材の育成、教育研修)の現場から、気づいたこと、アイデアを発信します。初めて人材育成や教育担当になった方でも、わかりやすく、取り組みやすい情報提供を目指します。特に、20代~30代を元気にしたいご担当者様、是非このブログにご参加ください。

新成人が夢を持てなくなっているのは、私たち40代のせいかもしれない

»

昨日は成人式。新成人の皆様、成人おめでとうございます。皆さんにとって、社会はどのように映っているのでしょうか?今日は、これから社会で活躍する人達が夢を持てる社会にしていくためにも、ちょっと客観的に今の状況を見つめてみたいと思います。

下図は、日本人の平均年齢の推移を表しています(出所:総務省 統計局 第2章 世界人口の推移)。本データは、「平成12年国勢調査最終報告書 日本の人口(資料編)」と、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)」による資料を元に、グラフ化しました。

日本人の平均年齢推移.bmpのサムネール画像

なんと!2010年現在、45.1歳。(数字が少し右寄りになっていますが、年の真上の■の右横の数字が平均年齢です)統計が出ていた国の中では世界一です。(平均寿命が世界一なので、恐らく統計が出ていない国を含めても世界一でしょう)私よりも年上の人達が平均値とは驚きです。そして、約10年後には平均年齢50歳を目指す勢い。

ちなみに私が20歳の頃(1990年頃)は37.7歳。30代が中心の世代だったんですね。

次に、日経平均株価の推移(過去30年)を表したグラフです。(出所:社会実情データ図録)平均年齢が30歳を超えた頃をピークに下がりはじめる日経平均株価。並べてみるまで気付きませんでしたが、ちょうど逆のラインを描いています。       

  日経平均株価の推移.gifのサムネール画像

 

40代になって思うこと

私の経験で恐縮ですが、この20年を振り返ると、20歳~25歳、26歳~30歳、31歳~35歳、36歳~40歳で、おおよそ5年を1区切りとしながら色々なことがありました。一般的なライフイベントとしては、就職→結婚→出産・育児→子供の進学/昇進・昇格、マイホームの確保などが上げられるでしょう。

それと同時に(あまり言葉にしたくありませんが)やはり同じく5年を一区切りとしながらやってくる、思考力・体力の著しい変化。特に体力は気付かぬうちに衰えていて、気付いた時には"こんなはずでは・・・"と感じることが結構ありました。

その衰えの影響は、個人でとどまってくれているうちはいいのですが、なんといっても厄介なのが、仕事への影響です。例えば、新しいことやモノへの対応が面倒くさくなったり、じっくり考える集中力が途切れたり、PCに向かい小さな文字を見るのが辛くなったり、そして無理がききにくい。

また、そうした体調の変化は心の不安へと発展するらしく、常に漠然とした不安が募っていく。

皆が私と一緒ということは出来ませんが、似たような不安を抱えている層が、今の日本の中心世代なのだということを、客観的に認識する必要性があると、今回グラフを見ながら感じています。

 

40代が無意識に与えている影響は大きい

平均年齢が40代を超えているということは、多くの組織で、40代同士(或いはそれ以上の世代との)利害関係が生まれているということです。その調整が煩わしいと、多くの新しい提案、取り組みは、"保留"または"ボツ"という判断をしがちです。また、過去に似たような提案や取り組みで失敗した苦い経験もあるため、その過去のデータが頭をよぎると、"却下"しやすいでしょう。

それでは若い世代が夢を持てず、やる気を失ってしまうのも当然。

40代層が無意識のうちに与えている影響は大きい。それを認識することがまずは大事そうです。

それでは、そうした現状を踏まえて私たちはどのように考えていけばよいのか、明日以降のブログへ続けていきます。

 

Information:企業内で人材育成を担当している方へのお知らせ

人材育成担当者ワークショップ開催

『平成11年度入社 新入社員育成~配属後も元気に行動する社員を育てるための育成コンセプトとプロセス設計のポイント』です。

ワークショップは有料ですが、誠ブログをご覧になった方は、お申し込み時に「誠ブログを見て」とお書き添え下さい。ご招待とさせていただきます。お申し込みの受け付けは、先着順といたします。(30名様限定です)なお、お申し込みへのお返事は、当社営業日となりますのでご了承ください。

詳細のご案内(プログラムやファシリテーターの情報など)、お申し込みは、下記のサイトからどうぞ。 http://www.six-stars.jp/seminar/workshop.html

あなたの身近に、人材育成のご担当者様がいらっしゃいましたら、是非ご紹介ください。少しでもお役に立てれば嬉しく思います。

 

(参考情報)

総務省 統計局ホームページ  http://www.stat.go.jp/data/sekai/02.htm

社会実情データ図録       http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/index.html  

Comment(0)