自立的な部下が育つコツ
あなたがリーダーで、"部下が育たない"、"成果が上がりづらい"と感じたら、何をしますか?今日は、日刊工業新聞社様のビジネスリーダーズアカデミーの担当講座で感じたお話を。
リーダーの共通点は、"問題意識"と"やる気"
ビジネスリーダーズアカデミーを簡単にご紹介すると、月定額3万5千円(社員数100名を1口)で、経営戦略、マーケティング、財務会計といった、企業経営に必要な知識から、ロジカル・シンキング、コミュニケーション、営業研修といった基本プログラムまでを、平日の夜間に提供している講座です。お申し込みいただいた企業様からは、役職を問わず、どなたでも、何回でも受講していただけます。
現在は、リーダーの育成に力を入れていきたい企業様のご利用が多い様子。というのも、例えばマーケティングのセミナーに、日中、お一人参加させようと思うと3万円前後はかかるもの。それが、たったお一人の費用で、複数の方が参加できることや、忙しいリーダーは、夜間の方が時間が取りやすいということがあるようです。
また、起用されている講師も、実践経験が豊富な講師が中心。理論だけでなく、今のビジネスでの課題解決に向けたヒントを提供できることが1つの売りです。
そうしたリーダーズアカデミーの特徴を踏まえてサービスを利用されているためか、参加される方は、企業の業種、業態や参加される方の年齢、職位が違っていても、"問題意識の高さ"や、"やる気"が伝わってくる方ばかりです。講座を担当する私も、本当にやりがいを感じます。
リーダーの部下育成にかける"想い"
さて、今回の講座に参加されたリーダーは、30代後半~60代まで年齢も、ご経験もバラバラ。しかし、皆様に共通していたのは、"部下に育ってほしい"という想いです。講座に参加された目的をお聞きすると、"新しいチームを任され、部下を育成して成果を上げてもらうための、知識や技術を身につけたい"とのこと。初めてリーダーになる方も多く、こうした講座に参加するのも初めてということでした。
そんな期待を持ってご参加くださった、リーダーの皆様から気付かせていただいたことがありました。
それは、リーダーの多くが、ちょっとだけ肩に力が入りすぎているということ。リーダーの肩に、力が入っている状態と言うのは、言葉を変えると"失敗できない"という雰囲気を周囲に与えます。その気持ちは伝染し、周囲は"失敗できない"と考えて、確実なことだけをやろうとします。
すると、リーダーから見た時に、"主体性がない"、"コミュニケーションが少ない"と感じられて、"彼らを育成しなければ"と、考えるようです。その考えを持ったまま、部下の育成をしようとすると、部下の気持ちは萎縮したままなので、上司の努力を重く感じ、徐々に疲弊します。そうなれば、余計に成果が出にくくなり、リーダーが自ら成果を出す必要が出てくるのです。
そうならないために、リーダーにとって大事なことは、自分の状態を正確に把握すること。もし、ちょっと肩に力が入っていると感じたら、どうしたら抜けるか、それを考えることが先決です。すると、周囲も意見を言いやすくなったり、行動しやすくなるため、徐々に主体性を発揮し始めます。
このことは、セミナー終了後のリーダーの皆さんの意見交換の中で、わかったことでした。というのは、講義で色々情報提供したことを元に、皆さんで、ご自身の指導について話されていました。その時に、ある方が「部下は実は自立的なのかも」とおっしゃいました。「自立的だけれども、上司が成果を求めるので、確実なことだけしかしなくなっているんではないか。それだったら、"少し抜けた上司"ぐらいでちょうどいいかも」といった話をされていたのです。それをきいて私は、なるほど・・・と、思ったのです。
もしこのブログをお読みのあなたがリーダーで、"部下や後輩が、イマイチ主体性を発揮しない"と感じられているようでしたら、"肩の力、抜いてみない?"と自分に問いかけてみるのも一考かもしれませんよ。
(参考情報)
日本のモノづくりに貢献する!日刊工業新聞社様 主催 ビジネスリーダーズアカデミー
http://www.kibanken.jp/business/index.html
社内での研修や、職場内での勉強会の講師のための「第3回 社内講師育成セミナー」 Six Stars Consulting主催