1年=525,600分。自分の生産性を、時間・分単位で把握している人はどのくらいいるか?
私の好きなミュージカル「RENT」のテーマ曲「Seasons of Love」のサビに、Five Hundred Twenty Five thousand Six Hundred minutes, How do you measure a year in the life? How About Love ? という一節がある。日本人キャストによる今年の上演は、11/23が千秋楽だった。
そろそろ今年の1年を振り返る話が出始めているが、1日=24時間=1440分、1週間=7日=10080分、1年=525,600分 と分単位で時間を把握している人はどのくらいいるだろうか?
「1年=525,600分の価値を何で測るか?なんて、産出されたキャッシュフローに決まってるだろう」というのはMBA的発想であるが、自分の生産性や作業工数を時間・分単位で把握することはリアルタイム化が進む世の中において益々重要になると思う。
例えば、私はマーケティングのデータ分析で、若い後輩に対して「3000件くらいのアンケート処理なら自分で手入力して分析してみろ。外注さんなど他人に頼むなら1万件超えてからにしろ」とよく言います。
これは、3000件なら、1件1分でも3000分=50時間、残業込みで10時間/日としても5日でやり切れる作業量だと考えての指導結果である。
5日間くらいなら、集中して3000件程度の生データに目を通し実際に手を動かすことで、現場感や本人の自信を養う効果が大きいと考えている。
実際には、セグメントなどの切り口を考えると1件=1分もかからないし、そういう時間節約を考えることこそが生産性向上にもつながる。
別の作業で、プレゼンテーション用のチャートを作る場合には、「構想を練る」ための時間配分として、「3分、3時間、3日の法則」というものを、自分の目安にしている。
3分: 元データや再利用できるファイルの存在場所が既知であり、依頼された話を聞いた瞬間にプレゼンストーリーが頭に浮かぶ場合。
3時間: 元データや再利用できるファイルがどこかにありそうなことは認識しているが、元ネタの捜索に時間がかかる場合。それらを活用したプレゼンストーリーも元ネタが見えないが故にアバウトである。
3日: 再利用できる元ネタがない場合。イチから書き起こすため、ネタ探しから行うことになる
この判断基準に従い、3分考えて閃きがない場合には3時間コースだと見切って、一旦、作業を中断し作業スケジュールを再調整する。3時間探して元ネタが見つからない場合には、新たな書き起こし必要だと判断して仕切りなおす。
これに加えて、実際のプレゼンピッチを作成するwriting作業工数として、1枚=1時間を目安にしている。そして、プレゼン当日や配布資料印刷締め切りのタイミングから逆算して、残り時間と残り枚数の調整を行っている。 「明日の当日まで24時間を切ったが、徹夜もできないし他のMeetingもあるので、費やすことのできる時間が7時間」と判明したら、7枚以上は新規ページの書き起こしを作らないように、プレゼンのクオリティをコントロールする。
クオリティ・コントロールといっても、品質を下げるのではなく、ギリギリまでの品質向上にどこまで挑戦するか?という見極めの調整である。
さて、今年の1年は、何を使ってどうやって測ろうか。。