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フリーターがフリーターの実態を赤裸々につづります。過去働いたことのある職場を非正規雇用の立場で、法に触れない程度で自由に暴露していきたいと思います。

こどもと関わるすべての仕事に就く方へオススメしたい「本が好きになる親子絵本教室-Kids Book Space-」

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こんにちは。葉月へちまです。

今回は「本が好きになる親子絵本教室-Kids Book Space-」(以下、KBS)のお話。

KBSは、東京都国立市のレンタルスペースで毎月開催されている、親子向けの絵本教室なのですが、今週末、9/4(日)は『冒険者たち・ガンバと15ひきの仲間』の著者として有名な斎藤惇夫先生をお招きし、大規模な特別講演会を予定しています。

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これまでも撮影スタッフとして関わっていたのですが、今回はライターの端くれとして、この教室の魅力を文章でお伝えしていきたいと思います。

私は独身で、こどももいません。でもいずれ人の親になるかもしれませんし、教職や学芸員、社会教育主事の資格を持っているため、いずれこどもと関わる仕事に就く可能性もあります。............いまは、フリーターですけど。この教室は「親子」を主な対象としてますが、将来こどもと関わる仕事に就く可能性のある学生や、現在こどもと関わるお仕事をしている方にも強くおすすめしたい教室なのです。

○「KBS」とは

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先述のとおりKBSは、東京都国立市で月に一度開催されている、親子で参加できる絵本の読み聞かせ教室です。

講師は幼稚園教諭、小学校図書室勤務を経て、現在保育士をされている赤松緑先生(以下、緑先生)です。

緑先生は、次回お呼びする斎藤先生の直弟子といっても過言ではない方。斎藤先生は緑先生のことを生まれた時から知っていて、おしめを替えたこともあるんだとか。そのぐらい親密な関係であるお二人には、方針や考え方の共通するところがみられます。次回の特別講演で、二人のお話を聞き比べてみるのも面白いかもしれません。

2012年1月から始まったこの教室は、「親子が触れ合うこと、大人と子どもがそれぞれの時間を尊重し合いながら過ごすこと、そんな生活の中で絵本を楽しむ方法」を伝えるために開講されました。
 

3歳以上の参加者の参加費は1000円で、この中に教材費も含まれています。そう、ただ読み聞かせをして終わる教室ではないのです。

○「KBS」のプログラム

 主な内容は以下の3つです。

  1. 親子の時間
  2. 大人の時間
  3. こどもの時間

 最初に親子がともに楽しめる時間があり、2と3の時間は同時進行です。

1、親子の時間

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絵本の読み聞かせは、こどもと少しずつ信頼関係を築きながら、徐々に短いお話から長いお話へ移行していく必要があります。

KBSでは、歌やお話で絵本の世界に集中できる環境を整えてから、読み聞かせに入ります。

ここが現役保育士・緑先生の腕の見せどころ!

年齢の制限を設けていないため、こどもとして参加するのは0歳から小学生までさまざま。それでも参加者の反応を見ながら、緑先生が臨機応変にお話や歌を取り入れていくので、気づくと大人もこどもも夢中になっているのです。

私もいつも、緑先生の軽快なトークを後ろからこっそり楽しんでいるのですが、みなさんにもぜひ、緑先生とこども達の愉快なやりとりに注目して楽しんでいただきたいですね。

2、大人の時間

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大人の時間は、読み聞かせの時間が終わったあと大人だけを集めて、テーマ絵本の解説や絵本の魅力、選び方をお伝えする時間です。

ふだんは緑先生が担当していますが、9/4の特別講演のみ、斎藤先生が担当します。

親子の読み聞かせの時間は幼児向けの絵本が中心となりますが、小学生以上のお子さんにもぜひ読んであげてほしい作品がたくさんあります。次回お呼びする斎藤先生も、10歳まで――つまり、お子さんが自分で文字を読めるようになったあとも、読み聞かせを続けることを推奨しています。

その理由は、自分で絵本を読んでいると文字を追うのに必死になってしまい、絵にこめられたさまざまなメッセージを受け取りそびれてしまうからです。

かくいう裏方スタッフの私も、たびたびそのことを痛感しています。今まで何十回も読んだことのある作品なのに、KBSで緑先生の読み聞かせを聞いて初めて気づき、感じる。そんな作者のメッセージや遊び心がこれまでもたくさんありました。

大人の時間では、子どもの心身の成長と季節などに合わせて、読んであげてほしい絵本をご紹介しています。あわせて配布しているのが絵本リスト付きの資料です。

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この資料があれば興味をもった本をすぐに手に入れることができます。とっても便利なテキストなのです。

3、子どもの時間

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子どもの時間は参加している子どもたちと一緒に、テーマにあわせた制作をする時間です。担当するのは、緑先生の娘さん、赤松亜実先生。亜実先生も現役の保育士さんです。

制作の内容はテーマによって様々ですが、

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こんなかわいい作品をつくって、お土産にできちゃうのです。参加費に制作費も含まれていますからね。大人だけの参加の場合も希望の方には制作キットをお渡ししています。

○なぜKBSは有料の教室なのか

KBSの参加費は、3歳以上一人につき、1000円(※次回斎藤先生の講演のみ、高校生以上は2000円)です。

図書館やボランティアによる無料の読み聞かせ教室が多くあるにも関わらず、なぜ有料なのか。

ここまでにテキストや制作のお土産のお話などが出てきて、KBSが読み聞かせだけの教室ではないとをご理解いただけたかと思います。とはいえやはり、親子の参加費が2000円というのは高いと感じる方もいるかもしれません。

教室を開くときにも参加費については慎重な話し合いが行われました。思えば緑先生もはじめは有料の教室に反対されてました。

それでも有料の教室の開講へ踏み切ったのは、保育士としてできるだけ多くのことを、こどもと関わるすべての人にお伝えしたいと先生が思われたからです。

お子さんがいれば送り迎えのときに保育士さんとお話しする機会があるかもしれません。しかし深いお話はなかなかできないもの。KBSでは最後に緑先生と自由にお話をする時間が設けています。その時間にテーマとないお話や質問をされる参加者さんも多くいます。

KBSには、3つの目標があります。

  • 親子で幅広い絵本を楽しむこと
  • 体を使って、自然を使って、身の回りのものを使って楽しむこと
  • 親自身が絵本の奥深さ、面白さを知ること


毎月、親子向けに4~5冊の読み聞かせ絵本、大人向けに15冊以上のテーマ関連絵本をご紹介しています。すべて参加した場合、なんと年10回で200冊以上の絵本に触れることになるのです。

文字のない子どもの頭の中には、無限の宇宙が広がっています。文字を知る前の柔軟な時期にたくさんの絵本に出会うことで、その宇宙を存分に育ててほしい。そんな願いのこめられた教室なのです。

○おわりに

なぜ私がKBSに関わるようになったのか。実は、この教室の企画・主催が私の母・坂本和子なのです。

母は保育士の経験こそないものの、実家が本屋であることや20年以上珠算教室の先生を務め続けてきたことから、読み聞かせの教室に関心があったようです。そこに講師として目についたのが私の幼馴染の母、緑先生。

そう、私にとって緑先生は、血の繋がりは全くないけれど物心ついた頃から身近にいる、親戚のおばさんのような存在なのです。......ますます今回の記事の手前味噌感が拭えなくなりましたね。

それでもこの5年、裏方として関わってくるなかで感じた緑先生の、KBSの魅力は、身内の贔屓目なしにひろく伝えたいと思えるものでした。しかしながら文字でお伝えするのにも限界があります。

そこでぜひ一度ご参加のうえ、肌で感じてみていただきたいと思います。


9/4(日) 斎藤惇夫先生特別講座「読書力を育てる絵本講座」

KBSは開催日の前日まで参加を受け付けています。

斎藤先生は『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』等の作者であり、福音館書店の編集責任者として長年子どもの本の編集に携わってきた方です。 十代までに読んでおきたい絵本と児童書について、斉藤先生の感動体験と共に語っていただきます。

■場 所■

国立商協ビル2F リトマス さくらホール 国立市東1-4-6(日高屋の隣のビル)

■時 間■

  • 親子の読み聞かせ 13:00~13:30(受付 12:45~)
  • 斎藤惇夫先生特別講座 13:45~15:30(受付 13:15~)

■参加費■

  • 3歳~中学生 1,000円
  • 高校生以上  2,000円

■問い合わせ■

  • http://www.kidsbook.jp/
  • https://www.facebook.com/kidsbookspace/
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