合気道NVC(Aikido Nonviolent Communication)
5月12日、13日に開催されたNVCに合気道を取り入れたプログラムに参加してきました。
(写真はプログラムの講師DavidさんとJudithさんと私)
エンゲージメント・ファーストのアドバイザーをお願いしている今井麻希子さんが積極的に推進しているNVC(Nonviolent Communication : 非暴力コミュニケーション)はビジネスでも活用され始めており、マイクロソフトが組織活性化、マネージメントで活用したり、書籍「ティール組織」でも取り上げられています。弊社は共感、共創を軸とするマーケティングを推進しており、共感コミュニケーション手法であるNVCの考え方や方法をマーケティングにも取り入れたいとの思いがあります。
非暴力コミュニケーション(Nonviolent Communication、英語の略称NVC)は、コミュニケーションにおいて相手とのつながりを持ち続けながら、お互いのニーズが満たされるまで話し合いを続けていくという、共感を持って臨むコミュニケーションの方法である。(wikipedia)
今回の講師は実際にマイクロソフトでもNVCセッションを実施したこともある国際NVC公認トレーナー、David & Judith Weinstock 夫妻です。彼らの特徴は、ソマティック・コンセンサス(Somatic Consensus)と呼ぶ身体をフルに活用したNVC手法だということです。David自身は長きにわたって合気道を行なっており、その合気道とNVCを結びつけたところがユニークでもあり、理解しやすいプログラムになっています。プログラムは二日間のワークショップで、テキストなどはありませんし、一方的な講義もありません。NVCの概念を合気道を使い、参加者自らが合気道を取り入れた身体的なコミュニケーションを体験し、左脳でなく右脳で共感することでNVCの概念や手法を身につけて行きます。以前ブログで取り上げたこともあるデンマークのビジネス・デザイン・スクール「Kaospilot」も、この身体的なデザイン思考を大切にしており、私が受けた講師も合気道を活用し、デザイン思考を教えていました。(ちなみに彼の名前もDavid)
弊社ではマーケティングや経営で社会課題解決を行い、持続可能な社会を作ることをミッションにしていますが、社会課題解決型マーケティング施策を立案する際には従来のビジネスロジック型アプローチでは限界があり、デザイン思考アプローチを行なっています。社会課題解決 X マーケティングという、どちらかという合理性の少ないお題に対して発想するには、左脳を活用するビジネスロジック型思考ではアイデアが出てきません。右脳を最大活用し、様々な関係者と共創するデザイン思考アプローチが望ましいのです。(弊社のデザイン思考ソリューション)
今回のプログラムを受講して感じたことは下記です。
- 自分に共感することが重要、でもかなり難しい
- 優しが芽生えるとすごいパワーになる
- 相手の力を活用するとすごいパワーになる
- 誰かが助けてくれる
- 共感は成果への執着を手放すこと
- 5 Elements (地ーGround/水ーWater/火ーFire/風ーWind/空ーSpace)を意識するとユニークな発想が湧く
これらを合気道の型をうまく活用することで体感していくのです。合気道は、身体的に(Somatic)NVCを学ぶ、ということが腹落ちしやすい手法だと実際にプログラムを受講することで実感しました。
一見目に見えづらいスキルの取得なので、ヒーリングや自己啓発系に見えますが、実際にビジネスでの課題、すなわちこれからの組織やマーケティングの在り方にも活用でき、実際に冒頭に述べたビジネス本などでも取り上げられています。
経営にしろマーケティングにしろ、従来では価値として捕まえられていなかった感情や感性、共感性など右脳が活躍する領域が、いやその領域こそがカオスな時代に必要になってきたと思われます。
全ての関係者(含む地球)とエンゲージ(共感、共創)するスキルが重要になってきています。