2016年ソーシャルメディア施策パンチリスト(やるべきリスト)2
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
今回は昨年末にアップしたソーシャルメディア施策のパンチリストの2回目です。
ソーシャルメディアはもはやデジタルメディアというよりは、共感、共有時代における重要なマーケティング手法になってきました。前回述べたようにソーシャルメディアも様々な特徴があり、その特徴をしっかりと捉まえ如何にそれぞれをうまく活用するかがキーになりそうです。
前回掲げたパンチリストは下記です。
- それぞれのSNSの特徴を踏まえた施策を行う
- 各SNSの最適化から、SNS及びオウンドメディアを含めたデジタル全体の最適化
- ソーシャル素材(主にInstagram)の他メディア、広告での活用
- ソーシャル・リーチからソーシャル・エンゲージメントへ
- エンゲージメント・ユーザーとの対話
- ソーシャル X リアル X オウンドメディア
- #tagをコミュニティとして活用(主としてインスタグラム)
- 中国マーケティングならwechat
前回述べた2と3の続きになりますが、今年はソーシャル素材(企業やファンのよくシェアされた投稿)をより一層マーケティング・コミュニケーションで活用すべきだと考えています。その背景には、下記仮説があります。
- 若年層を中心としてコミュニケーションの中心はSNS経由になり、広告コミュニケーションとしての王座であり続けたTV広告が見られなくなってきた
- 「作られた広告」慣れをしていないSNS利用層は、友人のリアルな生活のリアルな写真・文章に共感を抱く傾向になってきており、「作られた広告」には嫌悪感が生まれる
以前テレビ番組でチームラボの猪子さんが「SNSでリアルなものに共感する世代に、作られた広告クリエイティブには共感しない。うそや作り物がばれる時代だから。」と言い切っていましたが、一つの見識として納得がいきます。これはアテンション型の広告が万能でなくなり、商材や世代によってはエンゲージメント(共感)を重視する広告の必要性がでてきたとも言えます。主力USメディアでは既にPV至上主義からエンゲージメント評価を取り入れるところもでてきています。日本のYahoo!ニュースですら脱PVを志向し始めています。
実際Instagramでの素材(企業の投稿やファンの#Tagつけた投稿)は、BMWやPepsi、三菱地所(左記イメージ)、資生堂(左記イメージ)などではコーポレートサイトやブランドのオウンドメディア、Instagram以外でのSNSでも活用されています。アテンション目的に作られた広告とは違いエンゲージメントを目的としたソーシャル素材は、いうまでもなく共感を得やすいので、その素材を様々なメディアで活用するという考え方です。ソーシャル素材を活用した全体最適化=マーケティング・エコシステムだと考えられます。これらをサポートするツールなども出てきています。uberflipなどはその類いになります。従来のSNS単体、かつ、それぞれで部分最適化を図るあまり費用対効果的には問題があったとは思いますが、このようなツールを使い効率的にオウンドメディア+SNS全体でソーシャル素材を「使い倒す」ことが重要になってきました。
また、企業の所有するオウンドメディアやSNSだけでなくネイティブ広告への活用はよりソーシャル素材が上記で述べた仮説によればワークするものと思われます。Sharethroughはこれらソーシャル素材をネイティブ広告に効果的に活用することにも活用できるプラットフォームと言えるでしょう。左記はMicrosoftのContents Engagement Ads事例です。米国で感度の高い先進層が活用しているTumblrの投稿をSharethoughを介してTumblrでの世界観を崩さず広告配信し、ターゲトである学生のEngagementを52%向上させたとレポートされています。このようにSNSでの世界観をネティブ広告に活用することで高いエンゲージメントを得ることが可能になります。日本でもスケダチの高広氏がマーケット開発をやってらっしゃいます。概要はmarkezineの記事をお読みいだたければと思います。
(次回に続く)