Shared Value Leader Summit 2014 レポート #1 by H. Watanabe
弊社渡辺が5月13日、14日にNYで行われたShared Value Leader Summit 2014に参加してきました。さっそくホットレポートということで皆様にお届けいたします。
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SVIの年次総会であるShared Value Leadership Summit 2014(シェアード・バリュー・リーダーシップ・サミット2014) 初日参加を無事終えました。
主催者発表によると世界35カ国400人以上が会場のコンラッド・ニューヨーク・ホテルに集まっているそうです。
朝食付きの時間を含めてではありましたが、朝7時受付開始のため、5時起きでシャワーを浴びて、6時半に地下鉄に飛び乗り、911の跡地に建つコンラッドホテルへ向かいました。時差ボケもあり1時間毎に目が覚めていましたので、さほど眠気も感じず。
冒頭SVIのExecutive Director, Justin Bakule氏の開会挨拶。
「一言よろしいでしょうか。
今日から2日間、私達は合衆国金融の首都たるウォール街から遠くない、世界的な出来事の中心にいますが、社会におけるビジネスの役割について語るには、なんと刺激的な所でしょう。
このいつもどこにでも或るビジネスと社会の切るに切れない繋がりを、この場所ほど明らかに感じられる所は他において無いでしょう。(中略)価値競走について、今はどんなお気持ちでしょうか。楽観的、力が漲る、これまでにない初挑戦、孤独。…事業組織を本来あるべき方向へと変革してゆくこと、…我々の社会をあるべき姿へと変えることは、真っ直ぐな道のりではなく、指数関数的な力を必要とします。」
次いでCSV概念の提唱者マイケル・ポーター教授の基調講演が始まりました。
詳細は後ほどコラムにて紹介いたしますが、CSVとは「社会的なニーズと課題解決に取り組まんとする事業モデルそのもの」であり、「意義ある重要なことのみに注力する」ことで、「全ての企業が創り得る価値」と定義されました。
民間企業、政府、非営利団体(NPO)が組織の垣根を越えて協業して初めて成し遂げられる長期的な事業ゴールであることが繰り返し強調されました。
短期的な売上増や利益率向上のみを追求する組織が、長期的に繁栄を維持することはできず、サブプライム不況の発端となった米国の金融機関も含め、どんな組織も遠くない将来、CSV経営へと舵を切ることは避けらないだろう。
その後、ポーター教授が司会を務め、金融業界の代表によるパネルディスカッションへと入りました。
この先、金融機関が非金融事業を通じて直接的に共創価値を創ることは難しいとしても、少なくとも、CSVを是とせず短期的収益のみを追求し続ける「Economic Purist」企業に融資することは少なくなってゆくだろう、という合意が為されました。
この項続く.....
渡辺 弘
株式会社エンゲージメント・ファースト
グループ長兼チーフ・エンゲージメント・ストラテジスト
統計士・データ解析士/デジタルハリウッド大学客員教授