3/7に渋谷でオープンするデジタルモノづくりカフェ「FabCafe」に潜入!
3月7日(水)に渋谷でオープンする"デジタルモノづくりカフェ"、「FabCafe」のオープニングパーティに潜入してきた!
本エントリでは、パーティで撮影した写真を中心に"モノづくりカフェ"の雰囲気をお伝えしていきたい。@IT MONOistでもFabCafeについての記事が出ているので、店舗やコンセプトなどの詳細はこちらと併せて読んでいただけるとより理解が深まるだろう。
コーヒーでも飲みながら楽しくモノづくり――FabCafe - @IT MONOist
"制作代理店のロフトワークはFabCafe LLP(有限責任事業組合)を立ち上げ、2012年3月7日に、デジタルモノづくりカフェ「FabCafe」を東京都渋谷区道玄坂にオープンする。店舗内に設置したデジタル加工機は、来店者が利用できる。インターネット回線や電源など、製作に必要な環境も無料で開放する。定休日は日曜、祝日、年末年始。
「エンジニアのスキルと、クリエイティブなことが好きな人が出会えたら、きっと面白いものが生まれることを信じています」(ロフトワーク パブリック・リレーションズ 中田一会氏)。"
■レーザーカッターが目玉のカフェ?
実はロフトワーク広報の中田さんとは以前から知り合いで、ここがカフェスペースになる前に私が主催するイベントの会場として場所を貸していただいたことがある。
そういった経緯と、また、モノづくりメディアに関わる身として、この「Fab」というコンセプトは押さえておきたい!ということで、パーティ前日に、「すいませんブロガーとして行っていいですかね…」とこっそり入り込んだ次第だ。
玉川通りの道玄坂上交差点に、お洒落なカフェスペースが出来ていた。
目玉のレーザーカッターにシャンパンを添えて。
レーザーカッター越しのトリプルセブン・インタラクティブ福田さん&ロフトワーク林さん。
このライトは、なんと「レーザーカッターをライトアップするためだけ」の照明なのだ。
こういったさりげない演出・センスが、「モノづくり」を引き立てる非常に重要な要素かもしれない。以前MONOistの記事で取り上げた「仏像フィギュアをきれいに見せるためのLED照明付ガラスケース」に通ずるこだわりだと感じた。
FabCafeに勤めるFabGirlsがご飯をにぎってくれたとか。こんな可愛い子にも会えるFabCafe!
■で、FABってなに?
「FabCafe」にはCafeと名がついてるので、もちろんカフェとしても機能するのだが、そのもっとも大きな魅力はやはり「FAB」にある。ここでいうFABとは、大量生産やマーケットの論理に制約されない「FABrication(モノづくり)」と、「FABulous(愉快な、素晴らしい)」という2つの意味を表している。
テクノロジーの進化で、個人がデジタルなモノづくりを気軽に楽しめる時代になってきたのだ。そして、そうした個人をつなげる場所として今回の「FabCafe」や、2011年6月にオープンした「FABLAB鎌倉」がある。
自分が遊ぶものくらい自分で作ろう――FABLAB鎌倉訪問記 - @IT MONOist
"「FABLAB」とは、一般の人に開かれた工房で、3Dプリンタやレーザーカッターなど工作機械が用意されています。マサチューセッツ工科大学のニール・ガーシェンフェルド教授が『ものづくり革命 パーソナルファブリケーションの夜明け』で実例を紹介してから、世界各地に広がってきています。言ってみれば、“新しいモノづくりの形を開拓していく”実験工房なのです。"
FabCafeは「実験工房カフェ」とでも言うべきだろうか。Cafeとしても、FABとしてもまだまだ始めてみないと分からないことが沢山あるだろうが、いろんな人が集まって、いろんなことを試せる場所になって欲しいなと思う。
試験的に置かれるローランド ディー.ジー.社のRP切削機「iModela」。
このほかカッティングマシンもあるが、これらを使うには来店前に店舗スタッフに連絡し、相談する必要がある(シートなど備品も必要)。
iModelaは切削加工の知識が無いとうまく出力できないので、レーザーカッターよりもハードルは高いだろう。詳しくは「趣味の切削加工は甘くない!? iModela体験記」にて。ただ、3DCADや3次元プリンタ、そしてこうした切削機など、より立体的かつデジタルなモノづくりが、だんだんと身近になる方向に進んで行っていると感じている。
■新たなコラボレーションが生まれる場所へ
3/2(金)に開かれたこのオープン記念パーティでは、クリエイターやメディア関係者が50名ほど集まっていた。いろんな方が来ていたが、私が一番驚いたのは、昨年うちのバーチャルイベントで講演をお願いしたグーグル日本法人前社長の辻野さんがいらっしゃったこと。まさかここで再びお会いできるとは思ってもみなかった。
辻野さんはいま「ALEXCIOUS(アレクシャス)」というサイトで日本のものづくりを世界に発信する活動に注力されているという。その場でiPadでサイトを見せていただいたら、これまた以前うちのセミナーで講演をお願いした入曽精密さんのサイコロも売られていて、こんなところで繋がってるんだ!と二度目の驚き。
そのほか、前回のエントリで紹介した「ものづくり系女子」の神田さんや、彼女が働くケイズデザインラボ社長の原さんなどともまたお会いできた。それ以外にもパーティには多くの活動家の方々がおり、こうしたモノづくりとデザインを生業とする方々が繋がっていくことで、今回の「FabCafe」もかたちづくられていったのだろうと感じた。
そして、これからはカフェに訪れる人々によって、デザインやモノづくりを語り合い、新たなコラボレーションが生まれる場所として育っていくのだ。私もまた面白い出会いがあることを期待しつつ、FabCafeドリンクのマシュマロラテを近いうちに飲みに行きたいと考えている。