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英語と水泳 トレーニングにおける共通点

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「ええっ??」と驚く人も多いですが、実は私、大学時代に水泳部の部長(キャプテン!)だったんですねぇ!私の種目は、ブレスト(平泳ぎ)で、これでも チームでは一番早かった。小さな大学だったので、全学で 1,500 名ぐらいしかいないのに、部員は 120 名もいて、部活としては学内最大級だったのだ。ただし、とんでもなく弱小なため、対外試合は一切禁止だったけれど。

とんでもなく弱小なため、泳げない人も泳げるようになりたい、と入部する人もおり、そういう人にも優しく水泳を教えてあげていた。泳げない人と話していて、私がいつも楽しみにしていた質問が

「えっ、高橋さんって、いったい何メートルくらい泳げるんですか?」

だった。「(おっ、来たあ、その質問!)」とほくそ笑みながら、「勝ったね」状態で、こう答える。

「疲れるか、嫌になるまで、かな。」

そりゃあ、そうでしょう。「あなた、何メートル、歩けますか?」と同じ質問だ。だけど、泳げない人にとっては、なんでそんなに泳げるのか、不思議なんだろうね。息が苦しくなるとか、いくら泳いでも前に進まないとか。

それは、実は簡単な理由だったりする。立って歩いたり走ったりする時の体の重心と、泳ぐときの体の重心がまったく異なるからです。立っている場合、体の重心は、腰から背中の中心 ぐらいまでの間にある。人によって、異なる。泳ぐ場合、体は水平になり、ぷかぷかと浮かぶ感じになる。この時、重心はおしり、もしくは、尾てい骨あたりに移動する。

重心が腰から背中の中心ぐらいで水に入ると、体が起きあがり、従って沈む。沈むから息が出来なくなる。おしりが、水にぷっかりと浮かぶような感じで泳ぐといいのだが、その感覚はわかりずらいだろう。一番簡単なのは、ビート板を股に挟んで泳ぐと良い。

泳ぐときのフォームを気にして、プールに入らないで、プール脇で腕の動きの型を練習させてみたり、プールの縁に腰を下ろさせて、バタ足をさせたりする。まあ、これは 無意味に近い。水泳のトレーニングは、とにかくプールに入ること。そして、立っていないで水に浮かぶことだ。室内プールの問題は、浅くて足がプールの底に 着いてしまうことだ。基本的に足は、プールの底につけないこと。

あとは、ビート板を手に持つのではなく、股に挟んでプールの壁を蹴る。すると前に進む。息が出来なくとも、ビート板を股から放さず、手で水をかいて、体を浮きあげれば顔が水面から出て、息は出来るのだ。あとは、泳ぐ。ひたすら、泳ぐ!

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と。ここまでくると、ふっと気が付くのは、トレーニング方法が間違っていると、いつまでたっても上達しない、ということ。水泳も正しいコーチと方法論がないとちゃんと泳げるようにはなれない。英語のトレーニングも同じだなあ、と思う。

英語は、言語(当たり前ですが)なので、話すのが基本。聞いて話す。教科書を読む、とか、単語を記憶するとか、文法を学ぶのは、補助的な方法でしかない。話をするときの基本は、英語を使うときは英語を使う、という、これも当たり前の話。どういうことか、というと;

英語−(翻訳)→日本語→理解→日本語−(翻訳)→英語

とやってはいけない!!ということ。

英語→理解→英語

と頭脳を動かすことなのです。

これは、歩くときと泳ぐときで、体の重心が異なるように、英語で会話する時にとても重要なことだ。通訳をするならいざ知らず、普通に会話するときにいちい ち翻訳していたら、会話にならない。もし、翻訳にまごついてしまったら、言葉が詰まってしまう。日本人の英会話に多いのが、このパターン。だから、発音まで、気が回らない。

じゃあ、どうやったら「英語→理解→英語」ができるのか。現状で、一般に使えるのは英会話教室だろう。でも、どこでも良いというのではない。選択の基準と して、会話は英語のみ、というのが必須でしょう。日本語での解説は必要ない。そして必ず二方向で、話す・聞くの両方ができること。

電車のビデオで、英会話の会社の宣伝をしてますが、私のお薦めは、もう、お分かりですね。英単語を出して、日本語対訳をつけたり、英語の会話の下に日本語 対訳を付けている会社。しかも、「ニュースタッフ」とかいって「ASAP」とか紹介したりしてね。これはちょっと違う、と思う。

逆に電車のビデオで、会話は英語だけしか書かない会社もある。先生とマンツーマン、英語のみ!いいね、ここ。宣伝費はもらってませんけど。あと、一週間に、10時間以上は英語だけで話しましょう。すると、上達します。ついでにいうと、耳で聞くだけ、っていう練習方法は、中途半端だね。話す頭脳を使わないと。

一番不要と思うのは、単語カードに表に英語の文、裏に日本語の文を書いて、一生懸命電車のなかで勉強しているの。あ、この人、きっと英語で会話できないだろうなあ、と思う。

水泳も英語もトレーニングの仕方次第で、上達するか、いつまでも上達しないかが分かれる、と思いますよ。

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