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2023年のデジタル・ガバメントのテクノロジートップトレンド10  〜ガートナーから〜

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Gartnerは2023年4月17日、「2023年のデジタル・ガバメントのテクノロジートップトレンド10」を公表しました。

Gartner Announces the Top 10 Government Technology Trends for 2023

公共部門のリーダーがデジタル政府の次世代を形作る上での参考となる、以下のとおり10のトップトレンドをあげています。

  • 適応型セキュリティ(Adaptive Security)
  • クラウドベースのレガシー近代化(Cloud-Based Legacy Modernization)
  • ソブリンクラウド(Sovereign Cloud)
  • ハイパーオートメーション(Hyperautomation)
  • AIによる意思決定支援(AI for Decision Intelligence)
  • データ共有プログラム(Data Sharing as a Program)
  • トータルエクスペリエンス(Total Experience:TX)
  • デジタルアイデンティティエコシステム(Digital Identity Ecosystems)
  • ケース管理サービス(Case Management as a Service:CMaaS)
  • 組成型政府アプリケーション(Composable Government Applications)

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出典:Gartner Announces the Top 10 Government Technology Trends for 2023 2023.4

適応型セキュリティ(Adaptive Security)
2025年までに、政府のCIOの75%がIT以外のセキュリティに直接責任を持つようになると予測しています。CIOは、適応型セキュリティをデジタル革新や変革、国家の安全保障、復興目標に関連付ける必要があるとしています。

クラウドベースのレガシー近代化(Cloud-Based Legacy Modernization)
政府は、より柔軟な政府サービスを確保するために、ITインフラとアプリケーションの近代化を追求しています。2025年までに、政府の75%以上がハイパースケールクラウドサービス事業者を利用して業務の半分以上を運用すると予測しています。

ソブリンクラウド(Sovereign Cloud)
政府は、データやインフラの外部へのリスクを軽減するため、主権クラウドを求めるようになっています。2025年までに、政府の既存アプリケーションの35%以上が、低コードアプリケーションプラットフォームで開発されたソリューションに置き換えられると予測しています。

ハイパーオートメーション(Hyperautomation)
2026年までに、政府組織の60%が業務プロセスの自動化を優先すると予測しています。CIOは、自動化をデジタル変革の優先事項と調整し、運用コストを最適化する必要があるとしています。

AIによる意思決定支援(AI for Decision Intelligence)
2024年までに、政府のAIおよびデータ分析投資の60%が、リアルタイムの運用上の意思決定と結果に直接影響を与えると予測しています。CIOは、決定時にデータが利用可能であり、効果的なガバナンス原則を確立することで、AIの広範囲な利用に備える必要があるとしています。

データ共有プログラム(Data Sharing as a Program)
2023年末までに、政府組織の50%がデータ共有のための正式な責任構造を確立すると予測しています。CIOは、データ共有イニシアチブを開発する際に、価値創出とミッション達成に重点を置くべきとしています。

トータルエクスペリエンス(Total Experience:TX)
2026年までに、政府のトータルエクスペリエンス(TX)アプローチによって、プロセスの曖昧さが90%削減され、顧客満足度と従業員満足度が50%向上すると予測されています。CIOは、市民と従業員のジャーニーをマッピング、可視化、再設計することで、経験上の摩擦点を削減できます。

デジタルアイデンティティエコシステム(Digital Identity Ecosystems)
2024年までに、国家政府の3分の1以上が、市民にモバイルベースのアイデンティティウォレットを提供すると予測しています。政府は、信頼と革新、セクターや国境を越えた採用を確保するために、新たな責任を担っています。これを達成するために、高度なデジタルアイデンティティを容易に取得し、さまざまな利用者とサービス提供者に適用できるようにする必要があるとしています。

ケース管理サービス(Case Management as a Service:CMaaS)
2024年までに、構成可能なケース管理を使用する機関は、同業者よりも80%速く新機能を実装すると予測されています。CIOは、より良い結果、改善された連携、プログラムの統合が達成できる方法を示す必要があります。

組成型政府アプリケーション(Composable Government Applications)
政府は、組成型アーキテクチャを適用することで、レガシーシステムとデータストアを効果的に分類できるとしています。アプリケーションアーキテクチャに対してモジュラーなアプローチを採用し、自動化と機械学習の急速な進歩を活用することで、継続的な改善と近代化が達成されるとしています。

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