ガートナー、2022年の政府機関向けテクノロジー・トレンドのトップ10を発表
米ガートナー2022年2月21日、公共部門のリーダーがデジタル変革を加速し、破壊リスクを軽減するための指針となる、2022年の政府技術トレンドトップ10を公表しました。
ガートナーでは、政府はパンデミックによる最初の混乱の後、デジタル加速の勢いを持続させ、政府サービスの質と長期的なミッションバリューの提供能力を高めていく必要性を指摘しています。
ガートナーでは、2022年の政府機関向けテクノロジー・トレンドのトップ10について以下のとおり示しています。
コンポーザブル・ガバメント・エンタープライズ
2024年までに、ミッションクリティカルなITシステムに対する政府のRFPの25%以上が、コンポーザブル設計アプローチをサポートするソリューションアーキテクチャと可変ライセンシングを要求するようになる
適応性のあるセキュリティ
ガートナー社は、2025年までに政府CIOの75%が、運用やミッションクリティカルなテクノロジー環境など、IT以外のセキュリティに直接責任を持つようになると予測
デジタル・アイデンティティのエコシステム
2024年までに少なくとも3分の1の国家政府と半数の米国州が、モバイルベースのIDウォレットを市民に提供すると予測
トータルエクスペリエンス
2023年までに、トータル・エクスペリエンス(TX)戦略を持たないほとんどの政府は、政府サービスの変革を成功させることができなくなると予測
エニシング・アズ・ア・サービス(XaaS)
今後3年間に政府機関が行う新規IT投資の95%はXaaSソリューションで行われる
レガシー・モダナイゼーションの加速
CIOは近代化を一過性の投資と考えず、継続的な活動とする必要がある
CMaaS(Case Management as a Service)
CMaaSは、レガシーケース管理システムをモジュラーケース管理製品に置き換えるために、コンポーザブルビジネスの原則と実践を適用することによって、政府における制度的なアジリティを構築
ハイパーオートメーション
75%の政府が今後3年間に少なくとも3つの全社的なハイパーオートメーションの取り組みを開始または進行させる
意思決定インテリジェンス
2024年までに政府のAIおよびデータ分析投資の60%が、リアルタイムの業務上の意思決定と成果に直接影響を与える
プログラムとしてのデータ共有
プログラムとしてのデータ共有は、データの再利用とサービスの革新を可能にする体系的で拡張性のあるアプローチとなる
Gartner社は、データ共有を推進する組織は、2023年までにほとんどのビジネス価値指標で同業他社を凌駕すると予測しています。そのためには、データ利用の区分けから、市民により良いサービスを提供するためのデータの再利用へと文化的な転換が必要になります。政府のCIOは、この文化的な変化を実現するために、前面からリードする必要があります。