今後3年間でIT部門のストレージのクラウド移行は7.9%にとどまる
調査会社のガートナー ジャパンは2017年4月21日、「企業が保有するデータとストレージについての調査結果」を発表しました。
ガートナーでは、日本企業のデジタル・ビジネスへの取り組みが個々の企業内で広がり、また、新たなテクノロジ・トレンドが進展しており、データの側面から見たパブリック・クラウド活用の現状と将来、自社保有のストレージに対する注力度について、調査を実施しています。
本調査によると、パブリック・クラウドに保存するデータの割合が20%以下であると答えた企業が8割となっていますが、今後3年間では、かなり顕著な増加傾向にあることが明らかとなっているとしています。
ガートナーでは、今後、データのクラウドへの分散が進むと予測していますが、今後3年間、IT部門が自社保有のストレージへの注力を維持、または、強化すると答えた企業が7割に達しているものの、クラウド移行は7.9%にとどまっています。
ガートナーでは、自社保有のストレージに課題を残している企業がまだ相当数存在しており、そのまま、放置すれば、柔軟性を欠き、コストが高止まりしたストレージ・インフラが、デジタル・ビジネスやIT部門の将来的な活動の足かせになるリスクを指摘しています。このような状況の中、ガートナーでは、自社保有のストレージのみではなく、外部のクラウドも駆使してコストの最適化と使い分けを進める次の時代に備えることを、推奨しています。
ガートナーでは、
2021年までに、自社保有のストレージへの注力度を維持、または強化する日本の大企業におけるIT部門の割合は、半数未満に減少する
と予測をしており、データのクラウドへの分散が進むことになれば、クラウドへの移行スピードは加速することになるでしょう。