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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

クラウドエコシステム

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エコシステムとは、本来は、自然界の生物と食物連鎖などの異質な環境要素によって良好な環境を維持する循環系システムとしての「生態系(Ecosystem)」を意味する科学用語です。この本来の言葉から派生し、複数の事業者がサービス開発などにおいてパートナーシップを組み、相互の技術や資本を生かし、業界の枠を超えた開発事業者や販売代理店など多種多様な構成員により、国境を越え広く共存共栄し、健全に収益の循環を生み出すモデルです。

エコシステムという概念は、シリコンバレーという地域において、スタートアップ企業を生み出し成長させる仕組みとして表現されるようになり、次第に企業群の関係にも適用されるようになっています。

クラウドエコシステムは、クラウドをベースに多くの関係事業者やグループを集約するプラットフォームとしての役割を担い、多くの関係事業者が集まることにより、外部ネットワークとの連携効果を生み出し、新しいビジネスの機会を創出することが可能となります。

NIST クラウド・コンピューティングのリファレンス・アーキテクチャ、NIST SP500-292が提示しているアクターモデルでは、クラウドを構成するそれぞれの役割について、「Cloud Consumer」「Cloud Provider」「Cloud Carrier」「Cloud Auditor」「Cloud Broker」の5つに分類しています。

Cloud Consumer:
クラウドサービスの利用者、および組織に属する管理者

Cloud Provider:
クラウドサービスを提供する事業者および組織

Cloud Auditor:
クラウドサービスの運用やパフォーマンス、セキュリティなどのアセスメント(評価)を第三者機関としてCloud Consumerに提供する組織

Cloud Broker:
クラウドサービスの管理や、Cloud Consumer とCloudService Provider間の契約締結の仲介事業者

Cloud Carrier:
クラウドサービスの利用に必要なネットワークを提供する事業者

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