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攻めのIT経営におけるCIOの設置状況やクラウドの利用状況について

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経済産業省は2015年6月4日、民間企業における情報処理の実態把握を目的とし、民間事業者11,730事業者に対して情報処理実態調査」の平成26年調査の結果をとりまとめを発表しました。

主な調査事項は以下のとおりです。

・IT投資により競争力向上を図るための企業体制の状況。
・企業のIT利活用の実態を把握する上で基礎となる情報処理関係支出の状況。
・クラウド・コンピューティングの利用状況や普及にあたっての課題・問題点。
・近年急速に普及が進んでいるスマートフォン及びタブレット端末の業務利用の実態。
・情報セキュリティトラブルの発生状況や各社の情報セキュリティ対策の取組状況。
・企業間の情報共有の促進を通じた生産性向上に寄与するEC(Electronic Commerce;電子商取引) の普及状況。

攻めのIT経営においては、

新ビジネスモデルの創出やビジネス領域の拡大についてITを活用していない企業が42.7%、一部の事業部門にとどまる企業が34.3%となり、合わせて77.1%の企業が「攻めのIT経営」に取り組めていない状況となっているとしています。また、全社的にITを活用している 企業は19.3%、企業間・産業間でITを活用している企業は3.5%、攻めのIT経営に取り組めている企業は22.8%にとどまっている状況となっています。

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出所:平成26年 情報処理実態調査 2015.6

CIO(Chief Information Officer;情報システム統括役員)の設置状況では、70.6%の企業外部CIOがいないという状況となっており、CIOの設置率は29.5%ですが、兼任者が26.2%で、専任者はわずか3.3%となっており、比較可能な平成14年度以降でもっとも低い状況となっています。

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出所:平成26年 情報処理実態調査 2015.6

クラウドの利用率は、年々増加傾向にありますが、その比率は35.2%にとどまっています。

スクリーンショット 2015-06-07 12.13.28.png

出所:平成26年 情報処理実態調査 2015.6

クラウドの今後の利用予定については34.8%の企業が導入の予定はないと回答しています。

スクリーンショット 2015-06-07 12.15.14.png

出所:平成26年 情報処理実態調査 2015.6

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