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NGNとユーザ視点(8) 公共分野は?

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3-3. 公共分野

○電子政府/電子自治体 

公共分野においては、NGNへの信頼度が求められていくことが考えられます。政府は、電子私書箱やEHR(Electronic Health Record)等のオンラインサービスの提供の検討を進めています。特にEHRのような健康情報等の個人のセンシティブ情報を扱うケースにおいては、十分な認証対策が必要であり、NGNと回線認証とその他の認証を組み合わせて利用することによって、国民が安全にアクセスできる仕組みづくりが期待されるところです。

また、総務省のユビキタス特区における「企業ディレクトリ」の取り組みや、経産省のSaaS活用基盤整備事業など中小企業のSaaS利用を支援する取り組みも進んでいます。行政機関等が用意するプラットフォームにアクセスするために個人や中小企業がNGNを利用するという流れが出てくるかもしれません。

○教育分野

教育分野においては、学校において各教室に設置しているアナログテレビを地デジ対応のテレビに切り替えの検討が進んでいます。切り替え時においてIPTVやVOD等、テレビがNGN等のネットワークにつながる環境を構築できれば、IPTVやVOD等の動画教材を利用した学習の形態が進むかもしれません。また、校務システムやデジタル教材等を利用できる教育用のプラットフォームを利用するための回線としても活用できるでしょう。教育分野においてのICT活用の遅れが指摘されていますが、NGNを活用することによってICT教育の普及が期待されます。

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○医療分野

医療分野においては、先ほど紹介したEHR(Electronic Health Record)やレセプトオンライン化、そして地域医療連携等、特に患者情報をセキュアに扱いながら業務効率を支援する領域において、NGNの活用が期待されます。また、遠隔医療診断においてもNGNの高品質のネットワークが求められることになるでしょう。


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