おすすめの中古車の選び方
大木さんが、このようなエントリーをされていました。
僕が中古車を買う理由。「新車は納期が遅い」以外にも:「走れ!プロジェクトマネージャー!」:オルタナティブ・ブログ
元業界に居た人間として、一度書いてみてもいいかな、と思うテーマだったので大木さんへのアンサーソングのように書いてみます。
(以前はこういう時、トラックバックが使えたのですが、今のオルタナティブ・ブログにおいては廃止されているので本文面にての記載です。)
自分個人としては、それほど車を乗り継いできた訳ではないので、
業界に携わってきた中での耳年増情報として話半分で読んでもらえたら幸いです。
「どうしても○○の△△が欲しい!」
と、今は希少価値が出ていたりする車が欲しい、と選択肢が限られている方は、走行距離とか年式とか以前のオーナーの乗り方などそれほど気にされないと思いますので今回の記述はあまり参考にならないかもしれません。
個人的には元・デモカー、と記載されているものが良いのではないか、と思います。
デモカー、というと試乗車を想像される方が多いかもしれません。
ただ、実態的にはざっくりと分けると次の3種類ぐらいあるように思います(あくまでざっくりです)。
1)メーカー系ディーラーの店頭の試乗車として実際に使われていたもの(←通常、デモカーと言えばこちらを想像されると思います。)
2)主として取り扱うメーカーの看板をあげている、ディーラーと契約している自動車販売店(業界的には「業販店」と言ったりします)が、メーカーのディーラーと同様に試乗車として配備するためにデモカーリース、という短期リース契約を結んでいた自動車がリースアップとなり、元のディーラーで販売されているもの
3)メーカー系ディーラーの社員が、通常の業務で利用するために、業務用車として会社から貸与を受けていたもの
この中で、1)、2)は試乗車として利用されていた訳ですから、色んな人が試乗をしていた、と考えると、何と言うか、試乗のされ方も千差万別でしょうからその車両自身も某かの癖がついている可能性はあります。
ただ、2)については、大変失礼な物言いになってしまいますが、あくまで、あくまでですけど、1)に比べるとそれ程お店自身に入って来られる集客は多くは無いでしょうから、色んな方に乗られた頻度も少ないかもしれません(※あくまで可能性だけです。業販店の集客が必ずしも少ない、と言っている訳ではないです)
1)と2)の見分け方、としては、車検が残っていることを前提にすれば自賠責保険をどこで加入していたか、でわかります。デモカーリースとして、その業販店が契約しているので業販店自身が名義人になっていることが多いと思います。
3)については基本、一人の人がずっと乗り続けているので、その人の癖がついているかもしれませんが、後に中古車として転用されて販売されることがわかっているので、比較的皆さん大事に乗っている、と思います。(部門で共用の業務用車を除けば)
ただ、業務上必要だから個人に業務用車が与えられる訳で、走行距離は同じぐらいの初度登録年月の他の車と比較すると延びているかもしれません。
メーカー系ディーラーの"デモカー"は大半が固定資産の「車両運搬具」として取得しています。資産流動性の観点から、ディーラーの"デモカー"は減価償却をたいてい定率法(200%)で行っている、と思います。初年度の減価償却費が定額法に比べると随分と高く、会計年度を超えるごとにその減価償却費が少なくなっていく計算方法です。ですので、たいてい1年半もすれば、減価償却累計額が中古車の市場価格と大幅に差が出てくるので、1年半ぐらいには中古車として転用される、と思います。
(ここはディーラー自身の考え方によっても異なります。回転を速くするために、9か月ぐらいで中古車に転用する会社もあると思います。)
次に。
元・デモカーの中でも、同じモデルの最終版のものが良いのではないか、と思います。
新型車として登場した際には皆さまの興味関心が高いのでより乗られることが多いことは明白か、とは思います。
比較的、新型と言われる時に手に入れられると、ご自身の満足感も高いか、と思います。
一方で、新型車として出たばかりのモデルについては、多少なりとも作っている側が想定もしていなかったお客さまの実際の意見が色々出てきます。
変速がギクシャクしている気がする、とか、リヤのサスペンションが硬すぎて後部座席に乗っている方の乗り心地が悪い、とか。逆もあるかもしれません。柔らかすぎて気持ち悪くなる、とか。
こういった市場からのご意見に対しては、メーカーは真摯に耳を傾けます。
そして、マイナーモデルチェンジの際に、可能な限り手を加えます。
マイナーモデルチェンジは、ただその対象車両の魅力が増したように見せるために新装備が付いた、色のバリエーションが追加になった、とかだけではないのです。
という訳で、当該モデルの最終版になってくると、そういった市場からのご意見が反映されて熟成されたものとなっているのです。
こういったモデルを選ぶデメリット、としては、もうまもなく先に、フルモデルチェンジした新しい車が出てきた時に、見慣れたモデル、古臭さを(誰かが言う訳でもないけど)感じてしまうことでしょうか。
しかし、成熟度合としては一番良いモデル、だと思います。
ただこのケースにおいては、前項の2)はあまり無いのでは、と個人的には思います。すでに見慣れたモデルを試乗しようと業販店に来られた、としても、そもそも業販店自身は自社の費用としてデモカーリース料金を払っている訳ですから既にリースアップしており、新たに追加でデモカーリースしていることは少なく、お客様から問い合わせがあった際は、前項の1)の車両をディーラーから借りることになる、と思われるからです。かなり個人の偏見かもしれません。あらためて業販店の方にお詫び申し上げます。
まとめますと、
元・デモカーで、同じモデルの最終版の、(あくまで個人的には)前項の3)が良いのではないか、と思います。
メーカー系ディーラーの、3)を業務で乗っていた元・業界の中の人からのご提案でした。