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海外記事、ブログ、記事にならない情報について、ITmedia エンタープライズ海外記事担当から一言

何が真実かなんて、AIにも決められない(はず)

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Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOが、「選挙の結果がこうなったのはFacebookで虚偽のニュース(うそ)が流れたからだ」という批判(個人的にはほとんど言いがかりに聞こえる)に対して反論しています。

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ニュースフィードに表示される投稿の99%は信頼できるけど、1%でもうそが混ざってしまうのは問題だから解決しようとしている、とも語っています。

でも、解決するっていうのはつまり、うそを完全になくすってことで、そのためには「うそって何? ほんとって何?」というのをかっきり定義しなくちゃいけません。

算数の問題ならともかく、政治や社会の問題で、それは不可能です。極端なデマなら排除できますが、立場によって解釈が分かれる、うそでもほんとでもない情報もあります。完全にフラットな立場の神のような存在でないかぎり、決められない。

もちろん、それを今の人工知能に判別させるのも無理。

Facebook上のナパームの少女の写真を児童ポルノとして削除した前科が、それを証明しています。

でも、もしかして、シンギュラリティがきたら、人工知能様には真実というものが見えるようになるのかもしれません。でもそうするとたぶん、こんなふうにどたばたじたばたしている人類って、そもそもすっごい無駄って結論になっちゃうか。あ、それって『ターミネーター』の世界ですね。

やっぱり人類はしばらく自分たちでじたばたしていればいいと思います。

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