高速道路の料金システムは変えたほうが良いのでは?
高速道路は将来に無料化されることになっていたはずですが、少し前に無料化は22世紀になるということなので、当分有料化という前提で料金システムを更新していかなければいけないと思っています。
直近に大きく料金システムの変更が予定されているのは深夜割引の変更で、現在の午前0時から午前4時までにその時間の一部でも高速道路を走っていた車は30%割引されるという制度が2026年度中には変更になるようです。少し前に変更の予定でしたが、この変更に関連する ETC システムのトラブルにより延期になっています。
深夜割引の変更は、主に物流を担っているトラックが、この割引を利用するために、午前0時前に高速道路上に停止して午前0時を待つことで渋滞が発生するという問題の解決のためだと報道されています。
高速道路の料金システムは、日本に高速道路ができてから長い間使われてきた通行券を前提に作られています。しかしながら、現在 ETC の利用者が 95% 以上になった状況で、旧来の料金システムを根本的に作り直したほうが、今後の新しい割引の導入などに柔軟に対応できるのではないかと思っています。
現在の高速道路の料金は、一度高速道路に乗ると、そのまま降りずに目的地まで行くことが最も安くなるようにできています。そのため、高速道路上に留まることを選択する人が多いことになり、高速道路内の混雑をより激しくしていると思っています。ここでの提案の中心は、高速道路から降りてもそれが料金的に不利益にならないようにシステムを変更することです。
高速道路から降りる人が増えることで、以下の点が改善されることが見込めます。
- サービスエリアの渋滞
休憩のためにサービスエリアに入らずに、高速道路から降りて休憩する人が増えれば、サービスエリアの渋滞が緩和され、サービスエリアの駐車場を拡張し続けるコストを減らすことができます。 - サービスエリア、パーキングエリアのトラック駐車エリアの混雑解消
働き方改革で、トラックの休憩時間が義務化されましたが、サービスエリアの駐車スペースが足りずに、休憩場所を探すのが大変であるという問題があります。高速道路から降りることで高速料金が高くなるデメリットがなくなれば、トラック駐車場を高速道路から少し離れた地点に作ったり、ビジネスとしてそのような駐車場を提供することが柔軟にできるようになると思います。 - 渋滞時の高速道路外での休憩
高速道路で渋滞が発生した時、渋滞の中で休憩も取れずに長時間運転を強いられることがあります。もし、高速道路を降りることでコストが上がらないのであれば、サービスエリアまで到達しなくても一度高速道路を降りて休憩することがやりやすくなります。 - サービスエリアが設置されていない区間での休憩や給油
長距離にわたってサービスエリアが設置されていない区間が存在します。そのような区間では、休憩もできずに長時間運転を強いられます。JH は休憩場所の設置を進めていると思いますが、高速道路を降りることでコスト的デメリットがないのであらば、高速道路外の休憩施設に誘導することができます。 - 事故時に高速道路を降りやすく
事故が発生した時に、目的地でない出口で高速道路を降ろされることがあります。この場合、降りることで目的地までの料金が本来の料金よりも高くなる可能性があります。もともと降りることによる料金的なデメリットがないような体系になっていれば、高速道路を降ろされるときの金銭的な不安がなくなります。
上記のように、高速道路を降りやすくすることはメリットがありますが、現在の料金体系で、私が認識している限り、2つの問題があります。一つは、高速道路に入るたびにかかるターミナルチャージと呼ばれているもので、1回の出入りで150円かかります。もう一つは、長距離になると距離料金が割引になるものです。
ターミナルチャージに関しては、有人料金所が少なくなり、コストが下がっていることと、これを廃止することのよるロスを距離料金で調整することが可能だと思います。
長距離割引は、高速道路の1回の利用が100km を超えると超えた分の25%割引、200kmを超えると超えた分の30%が割引になるものです。この割引は1回の利用に関して適用されるので、1回の利用でできるだけ長く走ったほうが得ということになります。たとえば、198km を走ると、100km を超えた分が割引になりますが、99km で一度高速道路を降りて、もう一度99km 走ると 25% の割引はありません。
長距離割引の問題を解決する手段として、1日単位の距離数による長距離割引のようなシステムにすれば、高速道路を降りることのコスト的なデメリットはなくなります。もちろん1日の単位をどのようにするかという議論はあります。
過去からの通行券を基準に考えると、どうしても1回単位の利用ごとの料金という前提なりますが、ETC のような仕組みを利用すれば、より柔軟で公平な割引料金の設定ができるようになるのではないかと思います。