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Androidの責任者を外れたルービンさんに期待される“ムーンショット”とは

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2005年にGoogleがAndroidを買収してからずっとAndroidを育ててきたアンディ・ルービンさんの異動の発表は、外から見るとちょっと驚きでした。Androidチームは他のチーム(例えばChromeチーム)とコラボしにくかったから、Chromeチーム責任者のピチャイさんがまとめて面倒をみることになったんだという、どちらかというと“左遷”っぽい見方もあります。

それもあるんでしょうけれど、ペイジCEOが「アンディ、もっとMoonshotsを」と言ったのは本気だと思うんです。

Moonshotとは、オリジナルの意味は「月探査ロケットの打ち上げ」ですが、Googleでは、ほとんどSFで、実現できそうにないけどできたらすごいプロジェクトを指します(Googleによる説明はこちら)。こうしたプロジェクトを(株主ににらまれながら)進めるための部門が「Google X」。MoonshotをCEOから望まれたからには、ルービンさんはGoogle Xに行くんでしょう。

Google Xは、2012年にGoogleが立ち上げたよく分からないプロジェクト「Solve for X」のためのヒミツ部門。すぐにはお金にならないプロジェクトを進めるための、サーゲイ・ブリンが統括する部門です。Google Glassとか、自動運転カーとかをやってるとこですね。

ルービンさん異動の翌日に発覚した地図とコマースの責任者、ジェフ・フーバーさんの異動先も、Google Xです。

で、最近のことですが、このGoogle Xの事実上の統括者、肩書きが「Captain of Moonshots for Google[x]」というアストロ・テラー博士(この人を紹介するだけでも1記事書けてしまうような不思議な人。“水爆の父”エドワード・テラーとノーベル賞受賞経済学者ジェラール・ドブルーの孫)がSXSW 2013のセッションで、「数カ月中に新しい発見を発表するよ」と言ったんです。

あと、Googleは最近、ニューラルネットワーク関連企業を買収しています。

こうしたことをつなげると、5月に開催する「Google I/O」で、新しいMoonshotが発表されるなじゃないかと想像出来ます。発表するのはルービン&フーバーコンビかもしれません。

テラーさんは「宇宙エレベーターではないよ」と言いましたが、楽しみです。

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