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人はPCに向かっているとき、チャット中でも無表情

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Wiredに掲載されたWhen Art, Apple and the Secret Service Collide: ‘People Staring at Computers’という記事の話です。

大雑把にまとめると「メディアアーティストのカイルさんがニューヨークのApple Storeの展示Macにちょっとしたアプリを勝手にインストールしてディスプレイをのぞき込む不特定多数のお客の顔写真をキャプチャーし、自分のサーバで公開したら数日後に連邦政府のシークレットサービス(の電子犯罪特別対策部隊)が家宅捜索にきてびっくりした」というものです。

カイル・マクドナルドさんは人間とコンピュータの関係とか人間のつながりとかをテーマに、実験的なプログラムを書いているアーティスト。例えば自分がPCに入力するすべてを自動的にツイートするという実験アートなどを公開しているそうです。

そういうアートの1つとして、PCに向かっている自分の表情をWebカムで撮ったところ、ずーーーっと無表情であることに気付きました。それで、大勢の人が無表情にPCに向かうコラージュを思い付き、上述したような行動を起こしたわけです(2009年のことです)。
Kyle
話の本筋は、プライバシーや著作権の問題なんですけど、私はこの「無表情」というところにちょっと衝撃を受けました。

言われてみればそうかもしれません。デイリーポータルとか猫の動画とかを見て笑うことはあっても、PC越しに人とコミュニケーションしながら対面での会話と同じように表情を変えることはない気がする。

在宅で仕事をするようになってからも、Facebookで知り合いのアクティビティを見たり、チャットしていると、あまり孤独を感じない(もともと1人でいるのが好きだし)んですが、顔面の筋肉は退化したかも。

もう1つ面白いなと思ったのは、この実験アートでは、Macをのぞき込むと、画面をのぞき込んでいる人々の顔がスライドショーとして表示されることになっていたんですが、それに対する人々の行動が意外だったところ。

もちろんみんなびっくりしたり戸惑ったりするわけですが、誰も隣の人に話しかけたり、自分が見ているMac以外でも同じことが起きているかどうか確認したりしなかったんだそうです。カイルさんは、「人はPCを使っているとき、ネットの向こうに人がいることを忘れるだけでなく、同じ部屋に人がいることも忘れるんだろうか」と書いています。

ちなみに、カイルさんが作品の一部としてTumblrやVimeoに掲載した写真や動画は各プロバイダーがAppleからの依頼で削除されましたが、Appleに提訴されることもなく、調査のために没収されたMacやiPodも無事に手元に戻ってきたそうです。あ、でも今探したらVimeoには作品が残っていました。なるほど、面白いなー。

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