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Googleってば数字で遊んでいる場合じゃなかったかも――Nortel特許競売

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スマートフォン市場でトップを走るGoogleの足を、Apple、RIM、Ericsson、Microsoft、EMC、ソニーが一致団結して引っ張るということに。Nortelの特許ポートフォリオ競売は、Apple連合の落札で終わりました

4月にGoogleが「訴訟されにくくなるために9億ドルで買う」と発表した時点からしばらくチェックしていなかったもんで、この結末にはちょっとびっくり。

6月中旬に予定されていた競売は、Googleより高い入札をしたいという企業が登場したために6月末に延期され、ふたをあけてみたら、(最終的に連合を組んだ)上記の企業やIntel、普通に特許が欲しかった普通の企業なども参加しました。

ロイターによると、Googleの入札金額は、各段階で

1,902,160,540ドル
2,614,972,128ドル
3,141,592,653ドル

だったそうです。最後のは分かりますね、円周率です。上の2つは、「ブルン定数」と「Meissel-Mertens定数」なんだそうです(ちんぷんかんぷん)。余裕をかましているのか、「こんな競売なんてばかばかしいけどAndroidコミュニティーを守るために仕方なく参加してるんだかんね」というアピールなのか、よく分かりませんが、ここまででほかの入札者はどんどん脱落。そして、脱落した入札者がどんどんAppleに加勢を申し出たのでした。Google側についたのはIntelだけだったとか。

Googleのことだから、40億ドルレベルでも「4,669,201,609ドル(第1ファイゲンバウム数)」を用意していたんじゃないかと思うんですが、多勢に無勢で諦めたのかもしれません。

ボブ・クリンジリーさんによると、RIMとEricssonが11億ドル、Microsoftとソニーが10億ドル、EMCが4億ドル、Appleが20億ドル用意していたようなので、ファイゲンバウム数でも落札できなかったでしょう。

今回の結果は、進行中のスマートフォン業界どろどろ特許裁判合戦に大きく影響しそうです。この特許買収は今後米国とカナダの裁判所の承認が必要だそうなんで、お役所との取引が上手なGoogleが何か手を打ちそうな気もします。

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