グルジア問題に世界の目を向けさせたDoS攻撃
Twitterはまだ不調のようですが、攻撃対象となったとされているグルジアのブロガー「Cyxymu(スフミ)」さんのTwitterは復活しました(LiveJournalはまだ)。日本時間の8月7日午後5時くらいにつぶやきが再開されており、「Twitter、LiveJournal、Facebookの全部でやられた。恐らくロシアの特殊部隊の仕業だと思う」「残念ながら私が攻撃のターゲットだった。心からお詫びする」などとロシア語でつぶやいており、Mashableのピート・カシモアからDMがあったらしく、@mashableで英語で「あのハッカーたちはロシアのKGBだ」と断言しています。最新のつぶやきは英語で「私のTwitterが復活しました。ロシアからのサイバー攻撃後サポートしてくれた皆さん、ありがとう!」となっています。
英Guardianのグルジア支局の記者がスフミさんとコンタクトしてインタビューを記事にしています。スフミさんは「攻撃してきたのはいわゆるハッカーだろうが、ロシア政府が背後にいたと確信している。あれだけの規模の攻撃を3つのサービスに同時に仕掛けられるのは相当なリソースがなければ無理だ」と言ってます。この記事によると、スフミさんは34歳の経済学の講師で、ロシア政府のコーカサス政策をずっと批判してきたそうです。1993年のアブハジア紛争でスフミを離れざるを得なくなったグルジア人たち(自分を含む)のためにブログを開始し、昨年の南オセチア紛争勃発で「政治批判せずにはいられなかった」と語っています。
もし本当にこれがロシアの攻撃だとしたら、世界中にグルジア問題をわざわざ紹介したようなもので、大失敗です。ハッカーに「手段は任せるからとにかくスフミの口をふさげ」という指令を出したら、デジタル思考のハッカーがその通りにした、ということなのかなぁ。いつものように真実は闇の中になりそうですが、今度はハッカーたちの命が危ないかも。。。