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出版社を「海賊」と呼んだマーク・トゥエイン

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 著作権の延長問題について激論が交わされていますが、Ars Technicaでマーク・トゥエインと著作権について書いた記事を見つけました。おもしろかったのでかいつまんで紹介します。

 当時、米国の著作権の有効期間は42年。トゥエインは自分の作品の著作権が期限切れになって子供に収益が渡る方法がなくなるのが嫌で、期限切れの直前に作品に加筆して新しい作品を作っていたそうです。オリジナル版は著作権が切れても、著作権で保護された加筆版はオリジナルより売れるだろうと考えたわけです。

 とは言え彼も恒久的な著作権保護を望んだわけではなく、子供にお金が渡ればいいという考えで、「孫は自力で食っていけ」というようなことを一度ならず言っていたとか。

 トゥエインがなぜ著作権の期限切れを避けようとしていたのかというと、それは出版社を信用していなかったからのようです。彼は出版社を「海賊」と呼んでいました。作家のものを持って行って利益を得るから、だとか。出版社がパブリックドメインになった作品を、作家(あるいはその遺族)にお金を払わずに利用することを警戒していたということです。

 最近の議論では、「パブリックドメインになれば、出版元がもうからない」「改変やパロディー化は作品への侮辱」という意見も見られ、出版社よりも読者の方が警戒されているように感じます。トゥエインが生きていたらなんて言うだろうか、とふと思いました。

 以上、広瀬でした。

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